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初心者への誘(いざな)い ドラマティックな数学の世界 ~数A~  作者: 伊吹 由
第1章 場合の数 ①集合 ②集合の要素の個数
5/43

P6 ベン図

使用教科書 【第一学習社 数A】


教科書6ページに目を通した後に読んでいただけると、より楽しめます。

今回は【ベン図】の話を。


ド・モルガンの法則を証明する時に使われる


挿絵(By みてみん)


この図。英語では【Venn diagram】(ヴェン・ダイアグラム)と言います。「V」で始まるので「ベン図」というよりは、下唇をかんで【ヴェン図】と言う方が正しいですね。


まぁ、今回のテーマは英語じゃないので、深く突っ込まず先へ。ちなみに私は気になるので、以下「ヴェン図」と記します。笑


この【Venn】というのはイギリス人数学者の名前でして、彼が考案した図なのでヴェン図と呼ぶのです。例えば1つの集合Aに対しては


挿絵(By みてみん)


このようなヴェン図を考えます。これなら集合Aに属する要素のある領域と、そうでない領域の2つ


挿絵(By みてみん)


どちらも表されている事になります。


お次は2つの集合に対するヴェン図。


挿絵(By みてみん)


集合2つのヴェン図の場合


「A,B両方に属する要素のある領域」

「Aには属するがBには属さない~」

「Aには属さないがBには属する~」

「両方に属さない~」


の4つの領域が必要ですが


挿絵(By みてみん)


このヴェン図にはちゃんと4領域が現れています。


一般にn個の集合がある場合、要素としては


  1番目の集合に属するか属さない(2通り)

  2番目の集合に属するか属さない(2通り)

  3番目の集合に属するか属さない(2通り)


     ・・・ ・・・


  n番目の集合に属するか属さない(2通り)


となりますので


挿絵(By みてみん)


全体集合である「U」の中においては、2のn乗通りの在り方があるんですね。


なので集合が1つの場合は、2の1乗で


挿絵(By みてみん)


2つの領域があれば十分であり、集合が2つの場合、2の2乗で


挿絵(By みてみん)


4つの領域があればよいのです。という事は集合が3つの場合、2の3乗で8通りの領域が必要となります。


挿絵(By みてみん)


集合3つの場合、上のような図を考えると


挿絵(By みてみん)


ちゃんと8つあります。教科書にもこの図は後半出てきます。


では……


4つの集合のヴェン図はどのようになるでしょう?


挿絵(By みてみん)


集合1つ、2つ、3つのヴェン図から察すると、このような形になりそうですよね。ところが


挿絵(By みてみん)


この図をよ~く見ると、領域は14。4つの集合なら2の4乗で16の領域が必要のハズ。


挿絵(By みてみん)


足りないのは、この2つです。では、どのように4つの円を組み合わせれば16の領域を得られるのでしょうか?


実は4つの円(と全体集合を表す1つの長方形)をどのように配置しても、16の領域を作る事は出来ない事が一般に知られています。という事は


  4つの円によるヴェン図は存在しない


という事になるんですね。


じゃぁ4つの集合のヴェン図は存在しないのかというと、そういうわけではありません。円以外の図形を用いてやればよいのです。


どんな図形になるのかは……


また次回。笑

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