P5 英語で数学 ~集合編~
使用教科書 【第一学習社 数A】
教科書5ページに目を通した後に読んでいただけると、より楽しめます。
集合の3回目です。
最近の日本における学校教育では
国際化社会に通用する人材を育成する
という崇高な目的がありまして、外国語教育、とりわけ英語教育に力を入れております。
生徒の中には、英語が嫌い(苦手)だから理系に行くという人もいるでしょう。個人的にはそれも「アリ」な理由だと思います。
4年生(あるいは短期)大学で卒業するなら、ある程度英語は必要最低限のお付き合いで済ます事も出来るでしょう。しかし理系として大学院以上の進学を考えているのであれば、英語の論文を読んだり書いたりする必要があるわけでして、やはり英語は必須教科として勉強する必要があります。
とまぁ、もっともらしい事を語りましたが、今回のテーマはズバリ【英語】。
集合論の前半において出てくる専門用語について、英語での言い回しなどを学んでみましょう。
(実は、各章ごとに英語に関する内容を入れろというお達しがありましてね。笑)
あまり難しい話はしません。かる~く、サクッといきますので。
というわけで、英語で数学を!
Here we go!
まずは【集合】。これは英語で【set】(sét)。
余談ですがダンディ坂野の物真似をしながら「セットゥ!」と言うと100%どん引きされます。100%滑るギャグを持つ事は、長い人生で貴重な経験だと思います(嘘です)。
お次は集合を構成している【要素】。英語で【element】(éləmənt)。
【化学】での【元素】も同じ【element】ですので、それも覚えておくといいでしょう。
倫理の教科書には、万物の根源を「土・水・火・空気」と説いたエンペドクレスが登場します。これらを4大元素といい、英語では「four elements」と言います。余談ですが、ブルースウィルスとミラジョボヴィッチの出演していた「The Fifth element」(邦題「フィフスエレメント」)という映画がありました。5番目の元素が気になる人は、どうぞ映画を。笑
【部分集合】は【subset】(śʌbset)。
【空集合】は【empty set】(émpti sét)。
【empty】は空っぽのという形容詞で、基本単語ですよね。
これは集合AとBの【共通部分】と言います。共通部分は【intersection】(ìnṭɚsékʃən)。アクセントは2つ目の「e」にあります。
こちらは集合AとBの【和集合】。和集合は【union】(júːnjən)。日本語発音だと「ユニオン」ですが、英語だと「ユーニォン」って感じになります(「ə」は、日本語だとイマイチ伝わりづらい発音です)。
共通部分と和集合の使い方は下記の例文にて、詳しく示します。
では例文をいくつか。
例文1
まずはコレ。日本語では「aはAに属する」と言いますが、英語ではどのように表現するのでしょう?
1番簡単な言い方は
a is in A.
これで通じます。他にも
a is an element of A.
や、さらにくどいのになると
The element a is a member of the set A.
なんて言い方もあります。これらの他にもいくつかありますが、例文1はここら辺で止めておきます。
例文2
共通部分と和集合の例文を。まず2つの集合A,Bを
A={1,3,5} B={2,4,6}
とします。AとBの和集合については
The union of A and B is {1,2,3,4,5,6}
このように表現したりします。この「union」や「intersection」は、後ろに「of ~」と繋げて使うんですね。じゃぁ、もう1つ。
集合AとBは上と同じとします。
The intersection of two sets A and B is 【 ? 】
さて、【?】には何が入るでしょう? 答は1通りではありません。
例えば【the empty set】であったり、空であるという事で【empty】だけでもOKです。
じゃ、今日は易しい内容だけという事で、この辺りで止めておきます。
ちょっと中級者向けの話を。
「私は犬も猫も好きではありません」という日本語を英語にするとどうなるでしょう?
I don't like dogs and cats.
となりそうな気もしますが、正解は
I don't like dogs or cats.
となります。【not ~ A or B】で、【AもBも~ない】という意味になります。【and】の方がしっくりくる人もいるでしょうが、実はこの表現、【ド・モルガンの法則】を考えると納得いくのです。
論理の世界でも「AまたはB」は「A or B」ですからね。これを否定すると「Aでない、かつ、Bでない」となるのです。つまり「AでもBでもない」となるんですね。