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P37 人生の善き友 ~ BOOKS ~ ④

さてさて。


教科書37ページは第1章の最後のページ。章末問題となっていますので、3連続となっちゃいますが


  【節末問題】や【章末問題】の所では、今まで私が読んだ本の中からお奨めを紹介する


という流儀にのっとって、今回もお奨め本の紹介です。


今回はこちら。


挿絵(By みてみん)


タイトル「そーなんだ! 歴史編」

サブタイトル「マンガで楽しむ日本と世界の歴史」 

出版社 DeAGOSTINI


週刊雑誌です。


このデアゴスティーニのシリーズはですね~、私はかなりハマってまして。元々はイタリアにある出版社「DeAGOSTINI」、そこから日本法人としてデアゴスティーニジャパンが生まれ、いろいろな週刊雑誌や隔週雑誌を販売しております。


私は日本法人が出来る前のクラシックコレクションも集めておりました。


あ、今はそんな話はいいですね。笑


では、この歴史雑誌「そーなんだ!」の話を。もともとは2010年1月から発売された週刊歴史雑誌なんですが、なんと2012年9月に改訂版として再び発行される事になりました。


この雑誌、全113号で2012年2月でようやく完結したんですよ。なのに改訂版がわずか7ヶ月後に出るのは驚きです。


普通こういった改訂版が出るまでには、数年ぐらいをとるもの。ですがこんな短期間で出ると言うことは、よほど評判がよかったんだろうと推察できます。


挿絵(By みてみん)


本を紹介するとき、私はその表紙を載せてますが、これらは全て私の手持ちの本をスキャニングしたものです。私が持っているのは改訂版ではなく、初版の方。改訂版は表紙の右上に「改訂版」と書かれてあります。


経験上、改訂版も旧版も変わりはないと思います。


ちなみに私はデアゴスティーニの歴史ものは全て網羅しておりまして、「日本の100人」「歴史のミステリー」も愛読書です。これらも旧版と改訂版があるのですが、改訂版の方でもまれに誤字があったり、扱ってる話題が昔のままだった事を考えると(改訂版は2012年発行なのに2005年を最近の話題として扱ったり)、ただ再版しただけだろうなと。


まぁ、そんな事はどうでもいいんですよ。


大事なのは「歴史を学んで欲しい」という事。最近、尖閣問題や竹島問題などの領土問題がニュースをにぎわせてますよね。お隣の国から「歴史認識をしっかりしろ!」とか言われていますが、まぁその言葉をそのままお返ししたい。


言いたいことはいっぱいありますが、今回は本の紹介にとどめておきます。


とくに学生のみなさんには、是非「日本史」を学んで欲しいというのが個人的な思い。敵対心を向きだしに歴史を語る相手に、ちゃんと応戦できるようにね。



さてさて。前置きが長くなりましたが、「そーなんだ!」の紹介を。


良い点① マンガなのでビジュアル的に当時の世界をイメージしやすい


正直、子供向けではあるのですが、高校生でも大人でも楽しく歴史を学べる雑誌です。


まず全てマンガなので、読みやすい。1冊読むのに早い人なら30分程度で読めるでしょう。


歴史物って、マンガで学ぶ事はかなりいいと思うんですよ。文章主体の歴史物は、当時の町並みであったり服装であったりをイメージしづらいですからね。



良い点② 漢字にルビがあり、ちょっと「?」な単語の意味も解説してくれる


子供向けゆえ全ての感じにルビがふられているのも、歴史初心者には嬉しいはず。


  自刃 入水 蟄居 下賜 猶子 ……


皆さんは、これらの漢字を間違えずに読めますか?


歴史好きならさらっと読めるでしょうが、例えば「入水」は「水に入る」という意味で「にゅうすい」とも読みますが、歴史では「川などに身を投じて自殺する」という意味での「じゅすい」という読み方が一般的です。壇ノ浦の戦いなどで見る単語です。


また


  安堵 元服 上皇 嫡子 首実検 ……


これらの意味もわかりますでしょうか? 歴史好きならわかるんですけど、これから学ぶ人にとっては解説がないとわかりづらい単語かなと思います。


「そーなんだ!」では、こういうちょっとした専門用語の解説もしてくれているので、ホント歴史初心者にとっても読みやすいんですよね。ちなみに普通の歴史がらみの本では、ルビもなければ注釈もないのが多くて、初心者には非常に読みづらいでしょう。


とにかく歴史初心者で、最初に敷居の高さを感じてしまう


  漢字が読めない 意味わかんない


をクリアにしてくれる雑誌です。



良い点③ 日本史だけでなく、世界史も学べる


例えばイスラエル建国(83号)や、インド共和国の成立(82号)など、こちらも当時の情勢や人々の動きをマンガでわかりやすく学ぶ事が出来ます。


どうしても日本史だけだと、縦に学ぶだけになりがちですからね。やはり横の方に学んで、世界の中の日本という形で学ぶのもいいかなと。と言っておいてそこまで横のつながりを感じられるってワケではないんですがね。笑


いろいろ勉強になるのは間違いない。特に宗教がらみで紛争地帯となった国々については、現在の世界情勢の基本的な事を知る上でも大事だと思います。



良い点④ 教科書では教えてくれない事もたくさん学べる


これこそまさに「そーなんだ!」と言うべきコーナーがありまして。


例えば古代オリンピックは、選手は男性のみで全てすっぽんぽん(9号)。どんな風にマンガで描かれているかは見てのお楽しみ。笑


あと「江戸時代のエコ事情」は感心しました(2~3号)。あらゆるものをリサイクルする世界最大のエコ都市・江戸。何とびっくり、人の糞までもリサイクルしてしまうというから驚きです。ホントに無駄にするものは何1つない、当時の江戸を知ることが出来、現代日本でもたくさん学ぶべき事があるのではないかと思わされます。


あとは錬金術師の話だとか怪しい君主の話、ミイラの作り方などなど。教科書には出てきませんが、「そーなんだ!」と思わず言ってしまう歴史のお話も毎号紹介されています。



良い点⑤ 復習が出来る!


この雑誌、最後にクイズが掲載されているんです。その号で紹介された内容をクイズにして、学んだ内容を今一度復習できるんですね。


12問出題されるので、是非とも完全解答を目指して頂きたい。



☆★


以上、ざっと良い点を5つ程挙げました。他にもあるんですよ、良い点は。


例えば日本史に出てくる「駿府」とか「豊後」など、日本の旧地名についても必ず「現在の~」と注釈が入ってくれるんです。昔の呼び方って、地元とその周辺は覚えてるって人多いと思うんですが、地元から離れたところとなるとね、なかなか「あれ? ここってどこだっけ?」ってなるのではないでしょうか。そんな時、旧地名が現在のどこであるかを解説してくれると、ホントに助かります。


受験で日本史を選択しようと思っている生徒は、是非これを読んで知識を深めて頂きたい。受験とは関係なくても、大人でも子供でも、これを是非読んで「日本人としての基本的な歴史」を学んで頂けたらなと思います。


上に上げた以外で、個人的に思う事を。


歴史を学ぶことは、先人の成功や失敗を知る事にもなります。そしてそれは、時に自分の人生にも生かせる事があるんじゃないかと。


例えば会社で権力が世襲制になっている時


  あー、あの国は権力を世襲制にして滅んだんだよな~


とか、会社が大きなトラブルを抱えたとき


  あの時、あの戦国大名はこうやってピンチを乗りきったんだよな~


とか。過去の先人が犯した致命的なミス(そのミスで国が滅ぶことも)や、大成功をなしえた時の行動などを知れば、自分がトラブルに直面した時どう動けばいいのかの参考になることもあるんじゃないかと思うのです。


ただ歴史物をいろいろと読んでいくとですね。1番思うことがコレ。


  事実は小説よりも奇なり


学ぶだとか、知っておくべきだとかを超越して、単純に歴史というのは面白いのです。


例えば、旦那がお金なくてピンチである時、妻が黒髪を切り落としてそれを売り、金を工面した……


というエピソードを聞いた事があると思います。このエピソードの元になった夫婦は2組いるの、ご存じですか?


明智光秀と山内一豊です。明智光秀と言えば、あるじである織田信長に謀反を起こした事が有名ですが、彼の人生を学ぶと実に優秀で人徳のある人物であったかがわかります。山内一豊もまた然り。


私たちが彼らから学べる事はたくさんあると思うのです。


とにもかくにも


挿絵(By みてみん)


この週刊「そーなんだ! 歴史編」。ちょうど改訂版が出ています。この記事がアップされた時点で、5号まで発売されておりますので、興味がある人は是非1号(創刊号)から手にしてみてはいかがでしょうか。



という事で、今回は理系文系とわず、日本人なら是非読んで欲しい「そーなんだ! 歴史編」の紹介でした。

仕事柄、数理系・科学系の本や雑誌をよく読みますが、実は一番読むジャンルは歴史系。


「そーなんだ!」では物足りない人は、同じデアゴスティーニの「週刊 日本の100人」をお奨め。さらにもっとマニアックに!という人は、「週刊 歴史のミステリー」をお奨めします。


ちなみに私、デアゴスティーニの回し者ではありませんので。

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