P12 色々な数え方①
教科書では「いろいろな物の数え方」を勉強しているところです。13ページでは【和の法則】、次の14ページでは【積の法則】を学びます。
そういうわけで今回のテーマは
教科書には載ってない、色々な数え方
のお話です。
今回はクイズ形式で話を進めてみましょう。読者の皆さんも暇があればチャレンジしてみて下さい。
まずはトーナメント問題。
2011年、高校野球、夏の甲子園大会。全国47都道府県の代表49校が出場した大会でした。
※
北海道代表は北北海道・南北海道、東京代表は東東京・西東京の2校ずつが出場します。47都道府県代表+2(北海道と東京がプラス1校ずつ)で、出場校は49校となります。
この大会で引き分けの試合はありませんでした。
ここで第1問。この甲子園大会、全試合数は何試合?
これは有名な問題なので即答できる人も多いでしょう。ポイントは引き分けがない事。つまり1試合で1チームは必ず負けるという事です。
甲子園大会では、49チームの中から1チームだけが優勝します。逆に言えば48の負けチームが決まればいいんですよね。
1試合で1チームが負けるわけですから、48チーム負けるには48試合あればいいわけです。
てなわけで最初の答えは「48試合」が正解でした。
この考え方なら、例えば何かの大会で出場チームが300チームだとしても、優勝の1チームを決めるのに必要な総試合数は「299試合」(引き分けがない場合ですが)と即答できるわけです。
例えばインターハイなどで、卓球とかバスケットボールのトーナメント戦が行われたとしましょう。
主催者は、参加チームから即座に必要な試合数を割り出せますよね。後は試合会場(例えば体育館とか)で、1度に何試合出来るかなどを逆算する。これらの計算によって、1回戦から決勝戦終了までの細かいタイムスケジュールなどを設定できるのです。
てなわけで第1問はトーナメント問題でした。
続いて第2問いきますよ。いきなり難しくなります。
調べたところ、今から出題する問題はTV番組「たけしのコマ大数学科」で出題されたそうです。
図のように3つの円があります。この3つの円、全てに接する円はいくつあるでしょうか?
【接する】について少し説明を。
今回の問題、どう考えても円AやBの内部で接する円は解答になりえません。
この形がありえないという事ですね。なので例えば円Aに接する円は
このように【外接する】場合と
【内接】する場合の2通りが考えられます。3つの円に接する円となると
こんな円や
こんな円が考えられますよね。では今一度。
このように配置された3つの円、全てに接する円はいくつあるでしょうか?
これをやみくもに数えてしまっては「運任せ」になってしまいます。運良く数えられる場合もあれば、数えるべき円をもらしてしまう場合もあるでしょう。
センター試験でも例えば「(ある条件のもと)条件を満たす三角形は何個あるか」といった問題が出題されたりします。カンに頼らず、「何らかの指標」を持って数える事が大事です。
この解答は次回となります。