番外編:手紙を書き続ける男
本編完結後のアドリアン視点番外編です。
妄言ばかり吐く男が出てきます。
後味にご注意ください。
空が夕闇に色を変える時、鉄格子の嵌められた窓を眺めていると、いつもあの日を思い出す。
あの夜──侯爵邸で騎士たちが邪魔をしなければ、今もイヴェットと過ごすことができたのだ。
陽が落ちると、石造りの部屋は途端に冷える。冬が、もうそこまで来ていた。でも止まるわけにはいかない。
書き続けていれば、反省していると分かれば、イヴェットはきっと戻ってきてくれる。
──書かなければ……。書き続けなければ……。
イヴェットの「悲しかった」に応えてやれるのは自分だけだと、アドリアンは信じて疑わなかった。机に広げた粗末な紙に、何度目か分からない詫びの言葉を綴る。
なんでこんなことに、という思いが一瞬頭によぎった。
夏ごろは、まさかこんなことになるなんて、思ってもみなかったのだ。
今年の夏、家族は社交に出られないほど多忙だった。どうやら手がけた橋の後処理が大変らしい。それは共同制作していた婚約者の家も同じだ。
しかし、何故かイヴェットだけ社交のために王都へ来たので、これ幸いとアドリアンも王都へ付いてきた。
自分に惚れ込んでいるイヴェットは、何をしても文句を言わない女だ。「しょうがないですわね」と許してくれる姿を見るたび、愛されていることを実感できる。
だから社交に付き合わず、王都へ遊びに出た。従者を侯爵家へ使いに出せば、イヴェットはあっさり了承したという。やはり愛されている。
うるさい親がいないだけで、ずいぶん伸び伸びできるのだと、普段行かない場所にも行った。
そこでアドリアンは、運命の出会いを果たす。定食屋の娘、リナだ。
貴族だというだけで「すご〜い!」と可愛らしい笑顔を向けてくる。ちょっとした物をあげても、「こんな高いやつ、くれるの?」と嬉しそうに抱きついてくる。
こんなに賞賛されたことが、今までの人生であっただろうか。いや、ない。
家族はちょっとした失敗で頭ごなしに叱ってくる。婿入り先の侯爵はちょっとした要望に溜め息を吐いた。
イヴェットだけが、自分の自尊心を満たしてくれる──そう思っていた。
しかし、リナは自分のすべてを肯定してくれる。イヴェットのように何かをやってほしいと、面倒なことを言ってくることもない。
リナこそ自分に相応しい女だと確信したアドリアンは、リナに全てを話した。
爵位を持たないアドリアンが貴族でいるためには、侯爵家への婿入りが必須。幸せに暮らすために、彼女を愛人という立場にするしかない。だがついてきてほしい、と。
アドリアンの誠意が伝わり、リナは一も二もなく頷いてくれた。さすが見込んだ女だ。
あとはイヴェットに伝えておけば、家族も文句は言わない。完璧な計画だ。
リナとの逢瀬ついでにイヴェットを呼び出せば、珍しいことに顔色を曇らせている。しかし少し強く言えば、アドリアンを失うことを恐れてか、すぐに黙った。自分を愛しているイヴェットは、逆らうことはない。
あとはうまくいくだろうと見越して、宿屋で二日ほどリナと過ごしてからタウンハウスに戻ったのだが──何故か領地にいるはずの執事が待ち構えていた。
そのまま自室に閉じ込められたきりだ。いつも小遣いを与えれば使い走りもやってくれる従者を、帰ってから一度も見ていない。
仕方なくメイドにイヴェットを呼んでくるように言ったが、叶えられることはなかった。その代わり、厳しい顔付きの執事がアドリアンの部屋を訪れた。明日領地へ帰るという。突然のことに抗議したが、父の命だと取り合ってくれない。
慌ただしく強制帰還に追われるタウンハウス。その隙を突き、アドリアンは屋敷を抜け出した。
リナに一言、伝えなくてはいけない。少しの間離れるが、二人の愛は永遠なのだと。
しかし──通い慣れた定食屋は、跡形もなくなっていた。全てが幻であったかのように更地となった土地になす術もなく、アドリアンは引き返すことしかできなかった。
ガタゴトと揺れる、領地帰りの馬車の中で、アドリアンはふつふつと怒りが湧いてきた。
平民に、コケにされたのだ。あんなに良くしてやったのに……。
帰ったらイヴェットに伝えて、制裁を下してもらおう──そう、鼻息を荒くしたアドリアンだったが、領地では思いがけない知らせが待っていた。
「フォファナ侯爵家からは、婚約を破棄された」
「……は?」
苦渋に満ちた顔の父。悲痛に涙を流す母。睨みつけてくる長兄。子爵家に婿入りした次兄までいる。
「愛人を連れて侯爵家へ婿入りしたいなど、馬鹿なことを!」
「我が伯爵家を潰したいのか!」
相変わらず口うるさい兄たちに、アドリアンはプイッと顔を背けた。
イヴェットに「うまく伝えておいて」と頼んだのに、どうやら失敗したらしい。
彼女に婚約を破棄する気などないはず。だとしたら、侯爵が先走ったに違いない。
「そこまで言う必要はないではないの。閣下も温情をくださったのだし」
「母上がそうやって甘やかすから、アドリアンがつけ上がるのです!」
「父上もですよ。何故タウンハウスの使用人たちの報告を、読んで動かなかったのです」
「いや、忙しくてだな……」
両親に詰め寄る兄たちの姿を、アドリアンは醜いものを見るように眺めた。
イヴェットの気持ちは、自分が一番分かっている。アドリアンは母の言った「温情」にピンときた──イヴェットは、最近構ってやらなかったことに腹を立てているのだ。いや、もしかしたら嫉妬か。
アドリアンからリナのことを伝えれば、彼女の気も済むだろう。
「俺、イヴェットに会いに行ってきます」
そういえば、最近は呼び出すばかりで自ら赴くこともなかった。リナに渡すつもりで買っていた露店のネックレスでも持っていけば、感激したイヴェットから更に愛されるはず。
我ながら良い提案だと胸を張ったのだが、長兄は目を釣り上げて怒鳴りつけてきた。
「駄目に決まっているだろう! おい、アドリアンを離れへ連れていけ」
長兄の言葉に、アドリアンだけではなく、両親も目を見開いた。離れは外から鍵をかけられる牢獄のような小屋だ。
「ジョセフ、そこまでする必要ないじゃない」
「今のアドリアンの発言を聞いても、まだそんな事を言っているのですか!」
「そのままアドリアンを野放しにしたら、伯爵家にどのような不利益をもたらすかも分からないのですか」
「いや、でもな。離れは掃除もしていないし……とりあえず部屋から出さなければいいだろう」
「またそのような甘いことを!」
ギャーギャーと喚く兄たちの思い通りになるわけもなく、結局、アドリアンは自室に軟禁するという父の意見が通った。
自由がないことには憤りを感じるが、あの口うるさい兄たちの顔を見なくて済むのはありがたい。
部屋から出なくても、家が慌ただしくしていることは伝わってくる。アドリアンの従者は、騒動の一因であると解雇されたらしい。
こんなことになったのは、全てイヴェットのせいだ。もっと上手いことやれよと、苛立ちが募る。
侍女たちは淡々と世話をしてくるが、イヴェットの愛を知っている侍女は、アドリアンに同情的でもあった。
「本来でしたら、イヴェット嬢の誕生会に向けての準備が始まる頃でしたのに……」
残念そうな侍女の言葉に、そういえばそんな時期かと毎年の夜会を思い浮かべる。煌びやかな屋敷の装飾に、旨い料理。皆からの羨望の眼差し。
──誕生日か。
もし祝いの場に、アドリアンが前触れもなく現れれば、イヴェットはどう思うだろうか。
きっと驚き、そして喜ぶに違いない。そして、勘違いから会えずにいた二人の姿に、周囲から向けられるのは……喝采だ。
──待ってろよ、イヴェット。
自分の祝いの言葉に歓喜の涙を流す彼女の姿を思い浮かべるだけで、胸が躍る。
当日、どうやってこの部屋を抜け出すか──その計画を練るだけで、アドリアンにとって軟禁生活は最高に楽しい時間に変わったのだった。
そして迎えた、イヴェットの誕生日。
自分に同情的な侍女に、「イヴェットの誕生日だから、教会で祈りを捧げたい」としおらしく頼んだ。
その様子は健気に映ったのだろう。「少しだけですよ」と屋敷から出してくれた侍女に、心の中で舌を出す。
アドリアンは町まで下りると、隠し持っていた金で辻馬車に乗り込み、意気揚々とフォファナ侯爵家に乗り込んだ。
──のだが……。
気付いた時には、涙と鼻水でぐしゃぐしゃのまま侯爵家の馬車に押し込まれていた。
夜が更けたころアペール伯爵家に着くと、大変な騒動になった。汚れまみれのアドリアンを呆然と見てくる両親と、怒り心頭で怒鳴り散らかす長兄。普段は自分の子どもにばかり構っている義姉まで出てきて、冷たい視線を寄越してくる始末。
そのまま伯爵家の騎士に連れられ、アドリアンは離れに押し込まれた。
一切の情報が遮断された、狭い牢獄。皮肉にも、ここには自分の身に起きた事を振り返る時間だけが腐るほどあった。
蹴られたみぞおちが、ジクジクと痛む。しかしそれ以上にこたえたのが──イヴェットから放たれた数々の言葉だった。
例えば……「義務」だと冷たく言われたこと。「悲しかった」と辛そうに言われたこと。あの男を「慕っている」と、見たこともない顔で、言われたこと……。
いや、しかし……涙で前が霞むなか、アドリアンはしっかりと見た。
──イヴェットは馬車で遠ざかる俺の姿を、ずっと見つめてくれていた。
だから……冷たくしたのは、新しい婚約者を立てているだけだったのではないか──そんな疑念が頭をもたげてくる。アドリアンに言った通り、あの男にも「義務」で寄り添っただけ。
いや、そうだ。絶対に。そうでなければ、自分を見つめていた説明がつかない。
イヴェットは、後ろ髪を引かれていた。アドリアンがもう悲しませないと分かったら、いつものように「しょうがないですわね」と言って戻ってくる。
アドリアンとイヴェットには、五年の絆があるのだ。軍配はこちらに挙がる。
そうと分かれば、大人しくなどしていられない。便利に使える従者や侍女はもういない。淡々と世話をする見慣れない顔の使用人は、質問に答えることもしない無礼者だ。
ならば、もう手紙を書くしかない。字が下手だから、今までは気が乗らなかった。しかし、そんなことは言ってられない。
何度目かの要求の末にようやく与えられたのは、見たこともないほど質の落ちる粗末な紙だった。かつて使っていた極上の便箋とは比べものにならないが、これさえもイヴェットの気を引く材料になるはずだ。
苦労している自分を知れば、彼女はきっと涙を流して労ってくれるに違いない。
季節が移ろっても、アドリアンは手紙を書き続けた。冬の寒さで手がかじかんでも筆を止めることはない。
返事はなかった。でもきっとイヴェットが訪れ、ここから連れ出してくれる。
そうしたら、すぐにでも祝言を挙げよう。きっと皆に盛大に祝福され、二人に相応しい門出を迎えられる。
そんな未来も手紙に書き続ける日々を過ごし──新緑の茂る六の月。
部屋に入ってきたのは、見慣れた使用人ではなかった。待ち焦がれたイヴェットでもない。
「これをお前に」
長兄だ。何かをアドリアンに突き出してくる。ずっとイヴェットの事ばかり考えて鈍った頭では、状況の変化についていかない。見ないうちに大分老けたように見える。
目の前にあるのは、ワインボトルだ。見たことのないラベルをぼんやり眺めていたが──。
「……イヴェット……?」
ラベルに刻まれていたのはイヴェットの名。その隣に、あの男の名が並んでいる。指先が、カタカタと震え出した。
──まさか。そんな……そんなはずは、ない。
「フォファナ侯爵家から、おふたりの結婚内祝いの品だ」
心の内を読んだかのような兄の言葉に、ふるりと首を横に振る。信じない。イヴェットはアドリアンの誠意を待っている。そう……そのはず、だ。
「イ、イヴェットとの結婚式は来年のはずです」
アドリアンが二十歳を迎える来年、盛大な式を挙げると決まっていた。まだ一年も猶予がある。それまで手紙を書き続ければ、イヴェットが応えてくれる。
「イヴェット嬢とエリアス卿の仲睦まじさから、一年早めたそうだ」
「そんなはずない! イヴェットは、俺からの手紙で──」
「手紙? 何を言っている。渡すわけないだろう、あんな紙くず」
吐き捨てるような言葉とともに、これまでの努力を踏みにじられ、アドリアンの身体が怒りで震える。口を開くことさえ難しいほどだ。
そんなアドリアンに見向きもしないで、長兄は悠長に眉間を揉んでいる。
「むしろ、なぜ渡してもらえると思ったのか、理解に苦しむ」
「そんな……そんな、ひどいじゃないですか! ジョセフ兄さんに何の権限があって──」
「ひどいだと? それはこちらの台詞だ」
アドリアンの激情を遮ったのは、冷徹な長兄の声と眼差しだった。その瞳には憎しみが宿っている。
「お前のせいで両親は隠居を余儀なくされ、侯爵家からの温情が消えた伯爵家は賠償金を払うことになった」
「え……それは、……どういうことですか?」
ここにきて初めて、アドリアンは婚約破棄の条件や、そのあとに両親がイヴェットへ送った浅ましい手紙の存在を知った。
家同士の契約の重さを、あの夜もイヴェットが口にしていたことを思い出す。
「言ってくれれば……」
「伝えてどうする? また侯爵家へ乗り込んで醜態を晒すか?」
「なっ、そんなこと……しません」
「屋敷を抜け出した奴の言葉など、誰が信じるというのか」
情も感じない正論に背筋が凍る。久しぶりに会った長兄は、一度も怒鳴ってこない。まるでアドリアンと向き合うだけ無駄だと、言われているかのようだ。
「抑えつけすぎれば、また何を仕出かすか分からん。だからお前には、紙を渡してやっていただけだ。じゃなければ、侯爵家宛の手紙にこんな粗末な紙は使わんだろう」
それくらいも分からないのかと、冷たい瞳が責めてくる。しかしアドリアンにも言い分があった。未来を潰したのは、長兄の方だ。
「ジョセフ兄さんが手紙を渡してたら、伯爵家を救えたんですよ。イヴェットは絶対に俺を見捨てない」
「妄言甚だしいな」
鼻で嗤われムッとしているアドリアンに、長兄は懐から取り出した書状を見せてくる。そこに押された侯爵家の蝋印が陽の光をうけて、どろりとした艶を鈍く返していた。
「謝罪状を送った我が家には、侯爵家から抗議状が届いた。あの夜会の日、あの場の会話が全て記された文とともに、だ」
アドリアンの記憶から朧げになっていた、数々の言動。それを長兄から語られたうえ、「よくそんなことが言えるな」と吐き捨てられて、身体が震える。
いや、でも、その言葉は建前だったはず。あの男を立てるための……。
そうでなければ、イヴェットの愛の証が嘘になる。
「でもイヴェットは、馬車に乗った俺をずっと見つめてくれたんですよ」
「……ああ、責任を持って見届けてくれたんだろうな。侯爵家に乱入した愚か者を、最後までな」
「なっ……」
「貴族の鑑だよ、彼女は。お前のような馬鹿だけが、意味を履き違え、愛だと勘違いする」
ガンッと最後の砦を打ち砕かれたような錯覚が、アドリアンを襲う。しかし、追い打ちをかけるように兄がまた口を開いた。
「誕生会のあと、抗議文を届けにきた侯爵家の執事がな、教えてくれたよ」
嫌な予感に、胸がざわついた。聞きたくない。
しかし、無情にも兄の言葉が耳に突き刺さる。
「あの誕生会の日、お前の来訪を告げても、イヴェット嬢は誰のことか分からなかったらしいぞ」
「そ、れは……どう、いう……」
「名を告げても、誰それって顔をしてたそうだ」
「……そんな……執事の勘違いです……。俺とイヴェットには……五年の、絆が……」
「隣にいたエリアス卿が、元婚約者だと教えて差し上げたと聞いたが」
足場が崩れてしまったような感覚に、アドリアンはその場にへたり込んだ。
あの時点で、イヴェットにとってアドリアンはもう過去のことで、絆など、なかった。
無関心──それは、イヴェットとの未来を描いていたアドリアンにとって、残酷な事実だった。
「ここに置いておく。飲みたくなった時に飲むといい」
長兄がワインを机に置いて、振り向くこともなく去っていった。
アドリアンは、追いかけるどころか、指一本動かすことさえできなかった。喉の奥が引き攣り、乾いた喘ぎが漏れる。
無気力にうずくまるアドリアンの指に、カサリと触り慣れた紙が当たる。
『来年の婚姻の儀が楽しみで仕方ない』
都合のいい未来の書かれた、書き損じの手紙。執着の滲む文字は、皮肉なことにかなり上達していた。
下手な字を見せたくなくて手紙を出し渋る在りし日のアドリアンに、イヴェットが微笑んでくれた──「書き続けていれば上達しますわ」と。
下手なことを肯定された恥ずかしさで、あの時から頑なに字を書かなくなった。あの時、譲歩してくれたイヴェットにホッとした自分は、なんて愚かだったのだろうか。
みっともない自分を見せたくないという見栄が、いつの間か、みっともない自分も愛してもらえるという甘えに変わっていた。
そのせいで愚かなことを繰り返した結果、イヴェットを失ったのだ。
あの夜、イヴェットから告げられた「いい加減にご理解くださいませ」という言葉。その真意を、今になってやっと理解できた。
もうイヴェットの隣に、立てることはない。
あの金色の瞳に、自分を映すこともない。
あの艶やかな口から、名前を呼ばれることもない。
その事実が、息もできないほどの痛みとなってアドリアンの胸を締めつけた。こんなにも、耐え難いものだったとは……。
──ああ……俺はイヴェットを……。
「愛して……いるのか」
今更ながらに、気付いた想いは、どこにも行く場所がなくアドリアンの胸中に溜まっていく。
もう愛を伝えることも出来ない。
あの男に向けられていた笑顔を、自分が向けてもらえることも──二度とない。
「あ、あ……あああ……」
喉の奥から、掠れた慟哭が漏れ出る。
目から溢れたのは、ただ救いようのない絶望の雫だった。
がむしゃらに手紙を書いていた時の努力を、イヴェットが側にいる時に出来ていたら──そんな後悔も、もう遅い。
ただ、胸の底からせり上がってくる暗い空無感に飲み込まれ、アドリアンは嗚咽を漏らしながら泥のような静寂の中へ沈んでいくしかなかった。
机の上にあるワインが、キラキラと煌めいている。それはイヴェットとあの男の未来を描いているようだった。




