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クールっ!?

クールっ!

作者: 矢枝真稀

前編です。

「・・・ナギ、書類は出来上がったか?」


こんにちは、僕は紫月薙しづき・なぎといって、生徒会に所属する一年生です。現在、僕は生徒会室で会長さんの紅谷緋沙こうや・ひさ先輩(二年生)と、生徒会室に二人っきり・・・・・・いや、別に恋愛イベントが発生してるわけじゃないんですけど。

単に、会長さんのお手伝いしてるだけなんです。


「・・・ナギ?」

「あっ、すみません!出来てます!ハイッ!!」

「?ありがと・・・」


緋沙先輩は、クールな人です。笑った顔・怒った顔・泣いた顔、見た事がありません。いっつも無表情で、今も表情一つ、変わってません。


「・・・よし、これで今日の仕事は終わりだな」

「あ、お疲れ様です。お茶、飲みますか?」


カクン、と無言で頷く会長さん。

普段は他の役員さんも一緒なんですが、何故だか副会長以下全員が用事があって来られないとの事。なので、今日のお茶会は会長と僕だけなんです。


「会長は、ミルクティーですよね?」

「ああ」

「ケーキ、今日は余っちゃいますね・・・」


言い忘れてました。僕の実家は『Riaリア』というケーキ屋です。一度だけ先輩達を家に連れて来た時に、会長さんが気に言ってくれたみたいで、その事を両親に話したところ、


「そりゃ嬉しいね!それじゃ、ケーキは私が用意してあげよう!」


という母さんの一言で、毎日ケーキを持たせられてる訳です。

ちなみに、母さんいわく


「口コミ→客数UP!→売り上げUP!」


らしいです・・・。


「ナギの家のケーキは美味しい。余るようなら、貰っても良いか?」

「あ、ありがとうございます!!」


会長さんのお気に入りは、フルーツたっぷりの、生クリームロール。だから必ず、持って来るようにしてるんです。


「お待たせしました!ミルクティーとケーキです」

「ありがと・・・」


フォークで一口大に切ったケーキをパクっと口に運ぶ会長さん。この時、一瞬・・・ほんの一瞬だけ、会長さんの顔が緩みます。この顔が、僕は一番好きです。そんな会長さんを見ていたら・・・


「・・・どうした?」

「あ、い、いえ!別に、何でもないです!」

「?」


小首を傾げる会長さんですが、すぐに視線をケーキに戻し、また無表情で食べ始めました。






→→→→→→→→→→→→





10分後


「ごちそうさま。いつも美味しいケーキ、ありがとう」

「いえ、僕はなんにも・・・・・・会長さん達が美味しそうに食べてくれるから、うちの両親も喜んでくれてます!」

「ご両親にも、ありがとうと、伝えておいてくれ。それと、近いうちに、また食べに来ると・・・」


夕日をバックにした会長さんは、とても綺麗でした。思わずドキッとする程・・・。


「ハイッ!それじゃ、お先に失礼します!お疲れ様でした!!」

「あ・・・」

「?・・・どうかしました?」

「・・・いや、何でもない。また明日・・・」

「お疲れ様でした!」


会長さんはまだ仕事が残っているようで、僕が先に生徒会室を出る事に。会長さんは何か言いたげだったけど、なんだったんだろ?

なんて考えながら、僕は先に学校を後にした・・・











コンコン!


「どうぞ・・・」


ガチャ!キィ〜〜・・・


「緋沙、どだった?」

「会長〜・・・あ、ケーキ!!」

「コラッ!あんたはつまみ食いしないのっ!!」


生徒会室に入って来たのは、上から順に、副会長の高畑優たかはた・ゆう、同じく副会長の周防宗一すおう・そういち、会計の花辺弥生はなべ・やよいである。

軽く説明するなら、優は小柄なムードメーカー・宗一は少しやんちゃな金髪男・弥生はそんな宗一の彼女兼見張り役である。揃って私と同じ二年生だ。

ちなみに、ナギは書記兼雑用である。


「あ〜・・・その顔は、まーたダメだった?」

「・・・やはり、私には告白は・・・その・・・」

「でもよ〜、会長が告白しないと・・・あいつは超が付く鈍感だぞ」

「私も宗の意見に賛成だわ。それに、ナギちゃんは以外とモテるみたいよ〜!昨日も三年生のお姉様方がナギちゃんの事、話してたし!」

「・・・う〜・・・」


秘密にしていた事なのだが、私はナギの事が好きである。私とは対象的な、低い身長も、童顔であるが故の可愛らしさも、優しさも・・・・・・私に無い、全てを持っている。

実は、今日は私の独断でナギと二人っきりになったのだ。今ここに居る三人も、本当なら私やナギと一緒に仕事をしていたはずなのだ。

しかし、いざ二人っきりになると、何をすればいいのか?何を話せばいいのか?・・・皆目見当もつかず、この様だ。・・・チャンスは、幾度もあったのに・・・

それに、ナギは入学時からモテモテだ。ラブレターや告白をする奴がいないだけで、実際は各学年に、少なからずナギに好意を寄せている者が沢山いる・・・らしい(優が言ってたのでアテにはならないと思うが)。

いや、そもそも秘密にしてた事だったのだが、こいつら三人には、私がナギに好意を寄せてる事自体バレバレみたいだ。


「そ〜れ〜に〜・・・」

「なんだ?」

「緋沙、ケーキを独り占めするつもりだったでしょ!!」


こっちもバレバレみたいだ。


「ま、それは置いといて。唯一の救いは、ナギちゃんがそれに気付いてないって事だけど。逆に言えば、そのうち痺れを切らした女の子からの告白続出!って事になる可能性大っ!!」

「それは困る!ナギは私のものだ!!誰にも渡さんっ!!!」


「「「・・・・」」」


あれ?私、何か言ったのか?


「いやあ『私のものだ!!』だって、聞いてるこっちが赤面だわ〜!」

「会長って独占欲強っ!!」

「ま、これで行動を起こさなくちゃいけなくなった・・・って事じゃない?」

「?・・・・・・・・・・・・!!!!」


・・・恥ずかしくて、顔が上げらんない・・・。


「緋沙・・・」

「「会長・・・」」

「うっ・・・」


ヤバイ・・・三人の目が、なんかイヤ〜な感じ。


「「「もちろん、告白しますよね〜!!!」」」








こんな時だけハモんなよ・・・・・・

またまたベタ&王道ですね。つまるところ、私はベタ&王道が好きみたいです(苦笑)。今回はちょっとした生徒会室での二人の様子だけでしたが、次回は恋愛要素を含んだストーリーを展開する予定です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 後から出てきた生徒会のメンバー達の仲良しさ? みたいなものが微笑ましいです。 会長のキャラも、なかなか好きです。 [気になる点] 小説としての文法とかもそうなんですが、 『…』が多すぎやし…
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