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瑕疵物件  作者: Tuxedo cat
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瑕疵物件

会社の同僚M(以降M)が学生時代に体験した話です。


Mは高校を卒業して専門学校に進学。

Mの家庭環境があまり良くなく、特に学業に対することで厳しかったそうです。当時Mは専門学校に進学すると親に伝えたときとても揉めました。Mの親曰く、「専門学校なんかよりも良い大学に行って卒業しろ」とか云々言われたようでした。実際Mは頭が良くて良い大学に行けるほどのスペックはありました。しかしMは大学に行ってまでしたいことがなく、むしろ専門学校で興味を持った分野の勉強をしたいそうでした。

結局、親と話し合いを重ねて専門学校に進学することを許されたのですが1つ条件がありました。

「一切仕送りなどといった生活支援をしない」と。

Mの家庭は別に生活が困窮してるわけではありません。むしろ裕福な方です。

そこで問題になるのが家問題。Mが進学する専門学校は実家がある隣の県なので家を探す必要があります。しかし生活支援がないとなるとかなり安めの賃貸物件を選ぶしかありませんでした。また話し合いが長引き、進学が決定した時期が遅かったこともあり割と良い物件も確保されてしまっていました。内見もしたいところでしたがそんな余裕もなく、なんとか見つけたのがこの瑕疵物件です。ワンルームで月2万いかないくらいで洗濯機は外に置くタイプ、築年数はだいぶ経っていて所謂ボロアパートでした。日当たりもそんな良いともいえず、学校まで片道45分と少し時間がかかりますが

住めば都と思いそこにしました。なにか不満があれば金を貯めて新しいところに越せばいいと、そして3月中旬から入居することになりました。


そこの物件は2階建ての6部屋、住人はM含めて4人

1階の右角部屋に訳アリそうな中年のカップル?夫婦?と左角部屋にM、2階にまた訳アリそうな爺さんが住んでいました。大家は割と普通そうな中年のおっさんという感じ。家の周りには家やちょっとした建物が建っている。

内見もしていなかったので、実際に中に入ってみると日中にも関わらず暗く、春なのに部屋が暑い。ボロアパートだから断熱性が低いのだろうと思い受け入れました。そこからここでの生活が始まりました。高校生の時にバイトで稼いだ金である程度の家具家電を揃えていたので問題はなく、良いスタートをしていました。ですがすぐにアルバイトを探さなければなりません。近所にコンビニがあったそうですがそこはコンビニにしては珍しく人手がだいぶ足りて断念、近所には娯楽や店があまりなく、見つけ出すのに手こずったそうで、やっと見つけたのが大学方面に歩いて20分のところにある自営業の街の洋食屋でした。そこでアルバイト採用をしてもらい、来週から働き出す頃に異変が起こり始めました。

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