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「僕と世界と推しと」  作者: - 晩26 -
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第8話 - ライバルたち

Lunaの人気が急上昇する中、光也はSNSで「Luna推しグループ」のチャットに参加するようになった。推し活仲間たちとライブの話題で盛り上がる日々は楽しかったが、ある日の出来事が彼を戸惑わせた。


「Lunaのライブ、衣装がまた可愛いよね!」

光也がそうコメントすると、すぐに別のユーザーから返事が来た。


「いや、あの衣装、前の方が良かった。デザインが少し手抜きに見える。」


その言葉に、光也はカチンときた。彼にとってLunaのライブ衣装は完璧で、手抜きだなんてあり得ない。


「そんなことないだろ。あの星のモチーフが彼女らしさを引き立ててると思うけど。」


熱くなりながら打ち込むと、さらに反論が返ってきた。


「推しなら正直に批判もするべきだろ? 盲目的に褒めるだけじゃLunaのためにならない。」


その言葉に、光也は言葉を詰まらせた。確かに推し活にはいろんなスタンスがあると理解していたが、否定的な意見を目の当たりにするのは初めてだった。


他のユーザーたちも次々に意見を交わし始め、チャットは賑やかというより騒がしくなった。光也は次の言葉を打つべきか悩んだが、ふと自分の感情を振り返る。


「俺はLunaを守りたいだけなんだ。でも、それが正しいのか……?」


その時、別のユーザーが間に入った。


「まあまあ、みんな! 推し活の仕方は人それぞれでいいじゃん。大事なのはLunaを応援する気持ちでしょ?」


その一言に場が和らぎ、光也はほっと胸をなで下ろした。しかし、彼の心にはまだざわつきが残っていた。


「同じLuna推しでも、こんなに意見が違うんだな……。」


その夜、光也はベッドに横たわりながら、改めてLunaへの思いを整理しようとした。自分のスタンスを守りながらも、他者の意見を尊重する難しさを初めて感じた日だった。

Xにも同時投稿中。X版はイメージ画像付き。

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https://x.com/bank26nt

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