第100話(最終回):未来へ続く光
合同ライブのステージは、眩い光に包まれていた。
Lunaを中心に集まったVtuberたちが、新たなプロダクションの誕生を祝うように歌い、踊る。その姿を見つめる観客の表情は、純粋な喜びに満ちていた。
光也、未来、夕真、愛瑠の4人は、会場の片隅でその光景を静かに見つめていた。
——かつて、世界は違っていた。
争いと分断、誹謗中傷に荒れ果てたVtuber界隈。Lunaの名は炎上の象徴とされ、多くのファンが傷つき、失望していった。
けれど、今ここには、そんな影はどこにもない。
「……ここにいるんだな、俺たち。」
光也の言葉に、未来が微笑んだ。
「うん。でも、前の世界だったら、きっとここにはいなかったかもしれないね。」
愛瑠も頷く。
「そうだね……でも、この世界を選んだからこそ、今がある。」
夕真は腕を組んで、ふっと息を吐いた。
「……まあ、悪くはないな。」
もし、過去と同じ道を辿っていたなら——。
Lunaのライブは開催されることなく、ファンたちは対立し続け、Vtuberという文化そのものが衰退していたかもしれない。
けれど今、彼らの目の前には、新しい未来が広がっている。
光也は、ふと夜空を見上げた。
——その瞬間、一瞬だけ光が揺らめいた。
まるで、あの存在が遠くから見守っているかのように。
「……行こうか。」
未来が言う。
光也、夕真、愛瑠——それぞれが頷き、会場をあとにする。
物語はここで幕を閉じる。
しかし、彼らの旅は、これからも続いていく——。
- 完 -




