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コング君とマドンナ先生と変態教師

お読みいただきありがとうございます。ではどうぞ!



 《須佐視点》



 放課後になりました。今日は金曜日、学園祭は来週の週末。本当は少しでも進めたいところなんですが、今回の学園祭はレシピ提供と料理の指導でクラスに貢献してるからと、我が委員長が僕以外に仕事を割り振ってくれました。


 「須佐君働きすぎ!あとは他のメンバーで店の外装とか造るから安心して。大丈夫!もうほとんど出来てるから!放課後残らなくても大丈夫!」


 しきりに大丈夫と言う委員長様の言葉を信じ今日は帰らせてもらいます。


 部活動に走る生徒たちを横目に昇降口を出て、一旦深呼吸。目の前の校門の先の桜舞い散る通学路の風景。幻想的で、でも儚くて思わず見とれてしまいます。桜を見てほっとするのは日本人だからかな?この景色は最高です。

 ゆっくり校門に向かいながら、このあとの予定を考えます。


 (源さんの所にお手伝い行って、帰ってから軽く勉強して、それから走りに行くかなぁ・・・「キャーーー!やめて!」うん?)


 どこからか聞こえる助けを求める声。周りを見ても誰も声をあげてないし、気付いてない。


 「あれ?気のせいかな?ふむ、疲れてるの「助けて!須佐くん!」か・・な・・?」

  (間違いない声が聞こえる!どこだ!)


 辺りを見回し、校舎を見上げたとき、4階の司書室辺りの廊下に、服の胸元を押さえながら男の人に抵抗する紗ゆり先生の姿が!


 (くっ!階段じゃ間に合わない!・・・なら、こっちだ!)

 「うぉぉぉぉぉぉぉおおお!!」


 声をだし、大地を踏みしめ、空気を切り裂き疾走!


「てりゃ!」


 ジャンプ一番壁を蹴り、三角跳びの要領で2階の窓に到着。


 「あとは、ここからこうして・・・」


 少しづつとびでた場所の外壁を梯子を登るかのように上がり、4階の窓を蹴り破って進入だぁ!


 「ガシャン!!」

 「紗ゆり先生!」


 先生の方を見ると倒れた紗ゆり先生の上に男が馬乗りになっていた。


 「こぉぉらぁぁ!」


 僕はすぐさまその男を突き飛ばすと、紗ゆり先生を抱き起こした。


 「先生!大丈夫です・・か・・?!」

 「ありがとう須佐く・・・ん?!」


 先生は胸元のボタンがちぎれ、えーと白くてレースの入ったブラがまくりあげられて白い綺麗なおっぱいが丸見えに・・・


 「わぁぁ!すいませんすいません!・・・とっとっとりあえず、これを羽織って下さいぃぃぃ!」

 「キャー!あっあっあっありが・・・とう!!」


 そう言いながら僕は着ていた制服のブレザーを渡しました。僕の制服は特別大きいので先生の全身を隠せるでしょう。


 「はぁはぁ、ところで、こいつは誰です?不法侵入者?」


 紗ゆり先生は首を横にふり


 「違うわ。ナイフで脅しながら女性に暴行する変質者よ!ねぇ幸田先生?」


 名前を呼ばれた変質者はゆっくりと顔を隠していたマスクをとり、その端正なイケメンを下卑た笑みで歪ませ立ち上がります。


 「・・・ちっ。ばれたか。せっかく無茶苦茶に犯して、写真でも撮って逆らえないようにして・・・たっぷり楽しんでやろうと思ったのに。邪魔しないでもらいたいなぁ、コング。大人の時間だよ。」


 そう言いながら懐にあったナイフをこちらに向けてかまえてきます。


 「いくら、体が大きくても、力があっても刺されりゃ死ぬだろ?安心しろよ、血を流してうずくまってるお前の前でそこの女を犯してやるからよ?学校のマドンナのレ〇プシーンだ、拝めるもんじゃねぇぞ?ギャハハ!」


 ・・・何だろう、幸田先生の本性を見て失望と紗ゆり先生に対する行いに、激しい怒りが・・・


 「・・・言いたい事はそれだけですか?」

 「なに?」

 「じゃあ、とっととかかって来なさいよ。それとも、そのナイフは飾りですか?」

 「ナイフだぞ?刃物だぞ?刺さったら痛いぞ?何余裕かましてやがる!」

 「須佐くん、早く逃げて!誰か呼んできて!私は大丈夫だから!」


 心配そうに見る紗ゆり先生の頭を撫でながら


 「大丈夫です。安心して下さい。一歩だけ後ろに下がっていて下さい。紗ゆり先生は僕が護りますから。」


 紗ゆり先生は、心配そうな顔をしながらそれでも一歩下がってくれた。感謝感謝、これで紗ゆり先生が巻き込まれる事は無しと。


 「図体ばかりデカいガキが!格好つけやがって!イライラさせやがる!大人の怖さってもんをその体に叩き込んで、それから二度と逆らえないように潰してやる!!」


 僕はゆっくり幸田先生の間合いの一歩前までくると少し怒気をはらませながら何時もとは違う口調でこう言ってあげます。


 「・・・おい、ゴミ虫・・・人様の言葉をしゃべるな。お前は紗ゆり先生を傷つけた。・・・その性根を叩き直してやる。こいよ・・・ゴミ虫。」


 幸田先生は、顔を真っ赤にしながら目を血走らせ


 「ガキがぁぁぁ!殺してやるぅぅぁぅぅぁぁあ!」


 ナイフを振り回しながら突っ込んできました。


 「よっと。ほっと。」パシッパシッ。


 幸田先生の両腕を掴みそれから


 「あっせーのぉ。よいしょっと。」ブゥン、ドガーン!!


 そのまま腰を捻りながら投げ落として廊下に叩きつけ、体重をかけて幸田先生の鳩尾に肘を落としてやります。


 「ゲハッ!ガフッ!!」


 そのまま幸田先生は意識を落としました。


 「まったく・・・ナイフ程度で脅すならもっと使い方を学びなさい。もしくは脅さず刺しなさい。素人に負けるほど僕は弱くない。」


 これでよしっとあとは・・・


 「あっ紗ゆり先生、・・・紗ゆり先生?おーい。」


 呆然としてる紗ゆり先生に声をかけます。


 「はっ!ケガはない?須佐くん!」

 「あぁ大丈夫です。自分、鍛えてますから。それよりブレザーのポケットに携帯が入ってるので貸してください。」


 慌てて、紗ゆり先生は携帯を僕に渡してくれました。


 「ありがとうございます。さてと。」


 僕は携帯の電話帳に登録してある、ある番号に電話しました。


 trrrrrrrrr


 「あっ!もしもし?須佐です。・・お久しぶりです。今どちらにおいでですか?・・・あっ2階にいます?・・・実はですね・・・そう、4階です。・・・あっ来るときは警備員さんと誰か先生を・・・えぇお願いします。・・・じゃあ待ってます。」ピッ。

 「えっと今から先生がきますから、ちょっと待ってましょう。」

 「え?あっ!はい。わかりました。」



 ここは、学校のある部屋。ソファーに縛られて座っている男の人は、変態教師幸田先生。


 「うッ。ここは?・・・」


 おっ、目を覚ましたようです。


 「・・・幸田先生。」

 「はっ!えっ!が、が、が、学園長!!」


 水嶋(みずしま 鮎子(あゆこ。この神原高校の校長であり、幼稚園から大学まである神原大学グループの学園長。そして、その出資者である「ヴァルハラ財閥」の次期総帥。50歳を越えてまだその美貌は衰えず、常に瞳は慈愛に満ち、生徒ひとりひとりをまるで母のように慈しむグランドマザー。その反面生徒に仇なす(やからには容赦のない裁定を下す怖い人です。


 「幸田先生、あなたは嫌がる黒田先生にナイフを突きつけ脅し、性的乱暴を働こうとしましたね?」

 「いえ、そ、そ、それは「それだけでなく」」

 「助けに入った近藤君にナイフを刺して殺そうとしましたね?」

 「そ、そ、そんなことは・・・」

 「ここに、学園長室にいる段階で全て明らかになっています。わかりますね?」


 有無を言わせぬその物言いと、その滲み出る覇気にさしもの自己中セクハラ変態教師も言い訳が出来ずに。


 「申し訳ありません!!」


 と、謝るしかありません。


 水嶋学園長は深いため息を一つつき


 「あなたには期待していたのに、大変残念です。・・・本来なら警察につきだし法の裁きを受けてもらうところですが、近藤君がケガをしていない為訴えないこと、黒田先生も暴行未遂とはいえ乱暴を働かれてしまった事を(おおやけにしたくないと言うので、今回は警察沙汰にはしません。」

 「あっありがと「ですが」」

 「本来なら許される事ではない。よって、学園側からは幸田先生は辞めてもらい、別の学校に行ってもらいます。我が財閥が運営する竜印(りゅういん学園に赴任し教鞭をとって下さい。あぁ、その学校は生徒も教師も全員、寮生活になるのでそのつもりで。」

 「あ、あの拒否をすれば?」

 「解雇の上、警察につき出します。」

 「わ、わかりました。赴任します。すぐに向かいます。どこにありますか?その学校は?」


 学園長は妖しく笑うと


 「心配いりません。すぐに迎えがきますから、あと貴方の部屋のものは後日まとめて財閥より送ります。よろしいですね?」

 「は、は、はい。」コンコン。

 「迎えがきたようですね。どうぞ。」


 現れたのはプロレスラーのような屈強な男が4人。


 「お待たせしました。こいつですか?鮎子様。」

 「えぇ、そうよ。ちゃんと送ってあげて下さい。」

 「かしこまりました。おら、立ていくぞ!車も船も待たせてあんだ。トロトロすんな!」

 「ふ、船?が、学園長!ぼ、僕はどこに連れていかれるんですか!!」

 「あら?言ってなかったわね。本州から数百キロ離れた地図にも載ってない孤島に竜印学園はあるわ。あぁ、ちなみに貴方みたいな性犯罪者を女性のそばに連れていく訳にいかないから、男子校よ。もちろん、スタッフも教師も全員お・と・こ。楽しい学校生活になるといいわね?お尻には気をつけてね?そういう子ばっかりだから。」

 「ひぇ、う、嘘ですよね?・・・い、嫌だ!行きたくない!許してください!お願いします!もう二度とこのような事はしませんから!お願いします!」


 わぁ、物凄く必死です。気持ちは僕もわかります。お尻がヒュンってなります。学園長は優しく微笑みながら、目はまったく笑ってないですけど、残念セクハラ変態エロ教師に言います。


 「ふふふ、送る荷物の中に痔のお薬を入れといてあげますね。きっと最初だけですよ、辛いのは。慣れたら天国かもしれませんね?私が許可を出さない限り島からでる事は出来ませんから、しっかり反省して下さい。」

 「おらぁ行くぞ!ふん!てめぇのけつの穴は3日と待たずにこなれるだろうよ!あきらめろ!」

 「やだぁ!やだやだやだやだやだやだ!!!勘弁して下さい!行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない!!」


 憐れ残念セクハラ変態エロ教師は、屈強な男たちに担がれ部屋から出ていきました。もう会うこともないでしょう。・・・幸田先生・・・ドナドナドーナドーナ・・・まあ自業自得です。


 「さて、須佐君。今回はありがとう。黒田先生にもケガはなく、また幸田先生にもケガなく終わらせてくれて助かります。今度お礼に伺いますね。」


 そう言って学園長は頭を下げられました。


 「いえ、気にしないで下さい。あ!でも、父と母のところに線香でもたてに来てください。父も喜びます。」

 「ふふふ、じゃあまた今度、益男(ますおさんと由姫(ゆきさんの所に行きますね。」

 「ええ、お願いします。」

 「あ!あと黒田先生を送ってあげてもらえる?こんなことがあってちょっと落ち込んでると思うし、服も破けて須佐君のブレザー羽織っているから。」

 「構いませんよ。あ!でも帰りに源さんとこのお手伝い頼まれていたっけ・・・紗ゆり先生ちょっと寄り道していいですか?商店街の荒木酒造でちょっとお手伝い頼まれてまして・・・」

 「は、は、はい!だ、大丈夫です!よろしくお願いします!」


 やっぱりショックだったんだろうなぁ。カミカミ出し、顔も紅いし、ちゃんと送り届けねば!


 「それじゃ須佐君、ちょっと廊下で待っててくれる?黒田先生と大人のお話があるから。」

 「はい、わかりました。紗ゆり先生じゃあ僕は廊下で待ってますね。」

 「う、うん、ごめんね。」

 「それでは、学園長、失礼します。」





 《紗ゆり&鮎子会話》




 「さて、紗ゆり。大丈夫かい?」

 「ご心配おかけしてすいません。先生。」

 「なに、大事な教え子のことだ、心配するのは当然だろう?」

 「ありがとうございます。」

 「しかし、(神原の鬼百合)と言われたお前があんなチャラ男におくれをとるとはね。・・・やっぱり処女だから色事は苦手かい?」

 「せ、せ、先生!からかわないで下さい!・・・確かに処女ですけど。久しぶりだから体が動かなかっただけです!あと、昔の事は内緒です!」

 「はっはッはっ!そうかい?まぁいいさ。それよりも紗ゆり。あんた・・・惚れたね?」

 「なッ!べ、べ、別に須佐くんに惚れて何かいませんよ?そもそも教師と生徒だし?年の差もあるし?ほ、惚れて何か・・・」

 「くっくっくっ、あたしは別に須佐くんとは言ってないよ。」

 「なあ!」

 「そうかい、あの紗ゆりにもとうとう惚れた男が出来たかい!最高だねぇ。」

 「もう、先生!」

 「だけど、頑張りな。須佐くんは実は凄くモテるからね。年の差だ立ち場だ言ってたら近づくことも出来ないよ。」

 「・・・は、はい。頑張ります。」

 「よし、話はこれで終わりだ!須佐くんをあんまり待たせちゃいけないよ。紗ゆりが本気で惚れてるみたいだから手助けしてやる。楽しみにしてな!」

 「えっと・・・不安何ですが?」

 「心配しなさんな。悪いようにはしないよ。」

 「はぁ・・・」



 

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