コング君と楓ちゃんとお子様プレート
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それでは本編どうぞー♪
《須佐視点》
何か楽しそうだなぁ。広間の方から女子特有のキャッキャッウフフな笑い声が・・・うん♪楽しい事は良いことだよね!紗ゆり先生も、今日、大変だったし、桜さんも東京から戻ってきて大変だし。そういえば、唯さん、桜さんに言ったのかな?この家に住んで欲しいって。まぁ、任せよう。高校生が言うより大人な唯さんが言った方が良い。
「よし!お子様プレート出来た!」
楓ちゃんの大好物のナポリタンをおいて、その上にハンバーグ(チーズ入り)、コロッケは男爵芋と人参と合挽きの肉を使って作りました。それにポテトサラダと人参のグラッセ、さっと茹でたブロッコリー。会心の力作、特製お子様プレート楓ちゃんバージョンの完成だ!それに、バニラのアイスにプリン、チョコチップにシリアル苺を切って乗せて生クリームで飾り付け特製パフェ(プリン入り)も完成だ!ちなみにお皿は子供の時にミクが使っていたものを棚の奥から出してきました。昔はミクも才斗もふゆくんもこの家でよくご飯を食べたから専用のお皿があるのです。残っていて良かった!残してくれてありがとう母さん!
あとは理穂さんにおつまみの枝豆を用意してと・・・さて、持っていくか。
「お待たせ!」
「「「「「ビクッ!!」」」」」
あれ?何かみんなこっち見てる?何か変なところある?
「す、須佐くんありがとう。さ、さぁみんなお風呂いこっか!」
「う、うん、そうだね。」
「ちょっと頭冷やさないとねぇ。」
どうかしたのかな?
「桜さん何かありました?」
「え、えーと!・・・あっ!そうだ!須佐くん!唯ちゃんから誘われたんだけど・・・ほ、本当に良いの?私と楓がこの家にご厄介になっても・・・む、無理なら「桜さん!」は、はい!」
何か否定的な事を言おうとした桜さんを止めて
「桜さん、桜さんと楓ちゃんは今までつらい事いっぱいだったでしょう。是非おこしください。幸い部屋はいくらでもあります。今からここに住んでも大丈夫です!桜さんと楓ちゃんが幸せになるように、楽しく過ごせるように!」
力強く言葉を返すと
「す、須佐くん!ありがとう!ありがとう!!こんなに優しくしてもらえて、私は、私は・・・」
「ハハハッ!気にしないで下さい!唯さんから親友で大事な人って聞いてます。唯さんの大事な人は、僕も大事です。まずはゆっくり休んで、それから楽しくいきましょう♪」
「ぐすっ・・・あり・・・がとう。本当にありがとう。」
感極まって涙を流してる桜さんの頭を、僕は優しく撫でてあげます。
「大丈夫、大丈夫。」
「ねぇねぇ、すさくん。すさくんのおうちにかえで、すむの?」
「そうだよ。これから一緒に暮らすんだよ。」
そういうと楓ちゃんはその大きな瞳を輝かせて
「キャー!やったぁ!すさくんといっしょ♪すさくんといっしょ♪」
喜んでくれて何よりです。
「さっ、楓ちゃんご飯だよ♪楓ちゃんの大好物ばかり乗ったプレートだぁ♪」
そう言いながら、大喜びする楓ちゃんの前に特製プレートと特製パフェを出します。
「うわぁ!すごい!すごい!おいしそう!ありがとう!すさくん!!」
テンションMAX状態でキラキラ笑顔の楓ちゃん。よしよし!これだよ。これこれ!この笑顔を見たくて料理やってるんだぁ♪嬉しい!感激!
「うわぁ、須佐くんがめっちゃ嬉しそう。」
「良かったわね、須佐。喜んでもらえて。」
「はい、はい!料理やってて良かったぁ!」
きっと感激でだらしなく緩んでいる僕の顔。しょうがないじゃない、だって嬉しいんだもん!
「あっ、理穂さん。塩茹でした枝豆です。まだまだおつまみありますから、足らなければつくりますから♪」
忘れる所だった!危ない危ない。みんなも僕の料理を美味しいって言って食べてくれるんだから!感謝♪感謝♪
「ありがとうぉ!それじゃあ、お風呂で呑みすぎないようにしないとねぇ♪」
本当に頼みますよ?あっ!こら!何で一升瓶持ってくんですか!2合!せめて2合!
僕は理穂さんに1合徳利を2本渡して一升瓶は回収です!
「えぇぇ!須佐くんのいけずぅ!!」
「ハイハイ。後でお酌してあげますから、お風呂は2合までにして下さいね。」
「うへへへ♪やったぁ!須佐くんのお酌だぁ♪や・く・そ・く♪」
理穂さんは、そう言って僕の顎を人差し指でサラッと撫でてお風呂に向かいます。ちょっと酔いが早い?
「澪さん、理穂さん今日早くないですか?」
「紗ゆりさんにも、桜にも再会出来たからね。嬉しくて呑んじゃってるんじゃない?」
嬉しくてか・・・楽しいなら良いかな?
「それじゃ、私達もお風呂に行くわ。須佐、楓ちゃんの事よろしくね。」
「す、すいません、須佐くん。楓の事お願いします。」
「はい!ゆっくり浸かってきて下さいね。裏山の桜も綺麗ですから。」
「き、綺麗!?」
「あっ!もちろん桜さんもお綺麗ですよ。」
「え、あはっ、エヘヘヘ♪」
「須佐くん!お風呂覗いても良いよ♪」
「もう!澪さん!そんなことしません!」
「何だ、覗かないのか。来たらサービスしてあげたのに♪紗ゆりさんお風呂行こ!」
「えっ!あっ!まっ!す、須佐くん、お風呂いただきます!」
「はい!ゆっくり浸かってきて下さい。紗ゆり先生!」
紗ゆり先生は澪さんに引っ張られお風呂に行きました。何かどんどん紗ゆり先生が幼く見えるなぁ。桜さんもだけど。
「すさくん!すさくん!もてもてですね?」
あれ、楓ちゃんがニタニタ笑いになってる
「いやいや、あんなに美人なお姉さん達が僕みたいな筋肉魔神に何てナイナイ。ハハハッ」
それに澪さんや理穂さんはからかってるだけだし。楓ちゃんは目をぱちくりさせて大きく息を吸い込み
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
「えっ?な、何?」
「ホントにすさくんは。もう!・・・なんでもない!おとめにはいろいろあるの!」
何か怒られてる?楓ちゃんは大きなため息をついてからナポリタンを頬張った。
「すさくん、これおいしいよ♪」
「それは良かった♪今飲み物持ってくるね?リンゴとブドウとオレンジと牛乳どれが良い?」
「りんご!」
「はーい!かしこまりました。お姫様♪」
「うん♪よきにはからえ♪」
良かった、機嫌が治った・・・さっきの何だったんだろう?乙女の何とかって言ってたけど?まぁ、男の僕にはわからん世界ですよ。さて、ジュース♪ジュース♪
「ホントすさくんのどんかん・・・ママたちたいへんだなあ。」
お読みいただきありがとうございました。