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コング君と美女達の事情

 お読みいただきありがとうございます。

今回は唯さんと、さゆりんこと紗ゆり先生の視点でお届けします。

 それでは本編をどうぞ!




 《唯視点》




 「さて、内風呂はこんな感じかしら?」


 デッキブラシを持って、お風呂を見ます。私が益男(ますお先生に嫁いできて5年・・・先生がお亡くなりになり4年と半年、一時はあとを追う事も考えました。益男先生は私の武術の師であり、初恋の人でした。戦車で轢かれても死にそうにない人でしたのに、まさかフグにあたって死ぬ何て・・・。私はわずか半年の結婚生活で、未亡人になり、益男先生の一人息子の須佐とこの大きなお屋敷で生活しなければいけなくなりました。

 しかし、それが良かったのかもしれません。須佐がそばに居てくれたおかげで悲しみのどん底にいた私は幾度も励まされ、寄り添われ、救われたことか。

 そして、次第に雄々しく、(たくましく成長する須佐をいつしか「(オス」として意識するようになり、また、生来(せいらいの優しさを元より好ましく思っていたので、須佐に恋慕の情を抱くようになるのは避けようのない事だったのでしょう。

 今思えば、須佐が高校に進学した時に、須佐が言った言葉が決め手になり私は須佐に堕ちたのだと思います。須佐は


 『唯さん、高校進学まで血の繋がらない僕を面倒みてくれてありがとうございます。ですが、唯さんはまだ若いし美人さんです。どうか、これからの人生は貴女(あなたの幸せを考えて良い縁を探してください。父の事に縛られず幸せになっていただける事を僕は願っています。』


 そう言って、須佐は私に深々と頭を下げたのでした。

 私の幸せ?須佐から離れる?そんなのいやだ!私は須佐に何も(かえせてない!私は須佐と一緒にいつまでもいたい!・・・あぁ、そうか。私は須佐の事を愛してるのか。多分、益男先生よりも、須佐の事を愛して・・・はっきり、自覚した。私は涙を浮かべながら須佐に


 『須佐、貴方(あなたの気持ちは嬉しい。ならば、このまま須佐と共に居させて欲しい。私の幸せと言いましたね?私の幸せは、須佐と共に生きること。須佐の幸せが私の幸せです。だから、お願い。どうかこのまま須佐のそばに・・・』


 そう言って、今度は私が深々と頭を下げたのでした。

 しかし、ほとんど告白のような事を言ったのに、須佐は私の気持ちに気づいていません。今、ひとつ屋根の下で暮らしているのにまだ、気づいていません。鈍感もここまでくれば罪です。

 まったく。こっちは夜な夜な須佐を思って一人で慰めているというのに。襲ってくれてもいいのに!犯してくれて良いのに!押し倒して、押さえつけて、無理やり後ろからでも・・・はっ!いけないいけない暴走しました。


 「唯!お風呂掃除手伝うよ♪・・・どしたの?そんな悶々と欲情しすぎて、妄想がはかどったけど、お風呂掃除の途中だからって自分を(いさめたような顔して?」

 「・・・澪ちゃん・・・私、声出てました?」

 「うん・・・溜まってるのがよくわかった。」

 「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 まさか、まさか全部聞かれるなんて!唯、一生の不覚!恥ずかしい!恥ずかしい!


 「大丈夫♪大丈夫♪そうだよね?溜まるよね?普通、普通。じゃあ今夜こそ何とかして、欲求不満の唯の溜まったの何とかしようね♪」


 歌いながら澪ちゃんが言って来ます。間違いなく半分はからかいです!


 「何ですか!自分だって欲求不満で毎日オ〇ニーしてるくせに!須佐がそばにいれば匂いだけで濡れてる癖に!澪ちゃんの淫乱処女!!」

 「うわーーー!!!何、何口走ってくれちゃってるのよ!!」

 「事実でしょ!この前酔っぱらって自分で言ってたじゃないですか!」

 「なによ!」

 「何ですか!」


 ひとしきり、言い合った後、冷静になった私達は


 「不毛だな。」

 「不毛ですね。」

 「と、とにかく!今晩頑張ろう!今晩こそは須佐くんの童貞をみんなで貰っちゃおう!」

 「そ、そうですね!頑張りましょう!」


 そうお互いに確認しあい、次は露天風呂の掃除に向かいます。



 「ねぇ、澪ちゃん。」


 露天風呂の底をデッキブラシで擦りながら澪ちゃんに話し掛けます。


 「ん?どうかした?唯。」


 澪ちゃんは洗い場を掃除しながら、こっちを見ます。


 「桜ちゃんの事何だけど・・・桜ちゃんのアパート、あまり、何というか治安が良くないところです。それでね、須佐の許可は貰ってるんだけど、桜ちゃん達を、この家に呼ぼうかと思って。」

 「それは、ここに桜達が一緒に住むということ?」

 「うん・・・どうですか?」

 「もちろん、賛成だよ!桜、喜ぶよ!」


 そう言って笑顔を見せてくれます。


 「それに、多分、桜も須佐くんの事が気になり始めたと思う。」

 「本当ですか!じゃあ新しいメンバーに勧誘ですね。」

 「う、うん、でも、色々あったからちょっとビビってるというか臆病というかそんな感じ。」

 「大丈夫です♪きっとメンバーになります!楽しみです。これでもっと須佐を囲ってどこにも行かさないんだから!私達から離れなくしてあげるんだから!」

 「たまに思うけど・・・唯って須佐の事になるとコワイよね?」

 「クスッ♪何を言ってるの?澪ちゃんだって同じでしょ?」

 「・・・それもそうか。」


 そうして顔を見合わせた私達はにっこり笑いました。



 《紗ゆり視点》



 「まずい、まずい、須佐くん見ると顔が赤くなっちゃう。」


 私は黒田 紗ゆり。神原高校で教師をしてます。

 今日、学校で変態クズ教師の幸田に襲われた時に、私が受持つクラスの生徒、近藤 須佐くんに助けてもらいました。須佐くんは校舎の窓ガラスを破って颯爽と現れました。今思うと、あそこって4階だったんだけど?どうやって?・・・ま、まぁ深く考えないでおきましょう。それから須佐くんはクズ教師を突き飛ばし私を助け起こしてくれました。・・・私のおっ、おっぱい須佐くんに見られちゃった。ブラ、今日のは買ったばかりだから大丈夫かな?そ、それからクズを投げ飛ばし、学園長を電話で呼んでクズを懲らしめてくれました。学園長と知り合いだったんだ。学園長の鮎子先生は私の恩師で凄い人。その人と連絡を取り合うなんて高校生離れしてるなぁ。


 しかし、須佐くん、本当にカッコよくなったなぁ。昔は今みたいに大きくなかったからなぁ。

 そう、実は私は須佐くんに会うのは高校生になってからではありません。もう10年も前・・・須佐くんとのたった一度の出会いが、その後の私の人生を変えました。教師になったのもそのおかげです。

 あの時のお礼を言いたい。そう思って去年からいたのになかなか言えません。だって、言えば過去の自分がどうだったか須佐くんにバレちゃう!いつかバレるにしてもまだ勇気が持てないです。もう、須佐くんには嫌われたくない!須佐くんに嫌われたら生きていけない!そんな風に思ってます。

 えっ?たった1日でおかしい?・・・1日じゃないもん!10年だもん!わずか7才の須佐くんに17才の私が恋したんだもん!自分でも変態だってわかってるもん!会えなかった10年、1度も忘れられなかったんだもん!

 ・・・はぁはぁ。鮎子先生も知らない私の秘密。でも、須佐くんにはちゃんといつか言うつもり。きっと、多分、ひょっとしたら言えないかも・・・


 「さゆりん先輩!テーブル出すから手伝って下さい!」


 危ない。自分の中に入ってました。


 「わかったよ理穂。・・・よいしょっと。」

 「ふぅ、さゆりん先輩ありがとうございます。」


 テーブルを出し終えてふたりして一息つきます。


 「と・こ・ろ・で、さゆりん先輩?」


 妖しい笑顔を浮かべながら理穂がゆっくり私の耳に息を吹き掛けながら


 「10年も片思いの須佐くんのハーレムに入れて良かったですね♪」


 私は、全身の毛穴から汗が吹き出ます。


 「えっ?はっ?な、な、な、何の事かなぁ!」


 わぁ、声が裏返るよぉ!何で?何で知ってるの?


 「だって10年前のあの時ぃ、私もぉそばにいましたしぃ♪大丈夫ですよぉ?気づいているのは私だけだから♪」

 「お願い!!誰にも言わないで理穂!」


 私は理穂の肩を掴み前後に揺らしながら言います。

 (何これ?理穂のおっぱい凄い揺れる!私もそこそこあるけど理穂の凄い!)


 「大丈夫です。言いません。でも、必ず自分から言ってくださいね?・・・ちょっとさゆりん先輩揺すりすぎ!」

 「あっ、ごめん!!おっ・・・じゃなくてやっぱり言わなきゃダメ?」

 「須佐くんに告白する時に隠し事無しに自分の想いを伝えるのがルールです!」

 「だって、だってぇ!」

 「大丈夫♪たとえさゆりん先輩がショタ好きの10年片思い女だって須佐くんは受け入れてくれますよ♪」

 「ショタ好き言うなぁぁ!」


 私は自分の一番の秘密を理穂に知られたことがかなりショックです。あとショタ好き言うなぁ!





 お読みいただきありがとうございます。

R15の描写は(゜Д゜≡゜Д゜)?までセーフか本当にわからないです。

 このくらいなら大丈夫ですよね?ね?ね?

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