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えびばでぃえんじょい!~非日常の主役は私達~  作者: 伊戸菜緋緒李×雨野小鳥
一年生
2/5

鈴のターン

連続投稿です。


今、眼鏡を走って取りに行ったお馬鹿さんは、私の幼馴染みである。…琥珀の紹介をする前に、私の自己紹介でもするかな。

私の名前は苗木鈴。

ふわふわとした銀色の髪は、琥珀が気に入っているから嫌いじゃない。紫の瞳は縁起が悪いとか言われるけど、これも琥珀が気に入っているから気にしない。


身長は156㎝と普通。あまり勉強は好きではないけど、得意教科は地理歴史。私が唯一誇れる美点は、綺麗な手。肌の白さは琥珀に負けるけど、手の綺麗さなら勝てる自信がある。

勝ったところで何かあるわけでもないけど。こういうのは気持ちの問題だ。


胸はEカップと結構大きい方だけど、言うと琥珀に睨まれるから言っていない。あの子は巨乳の方が美しいと思っているから。…何でか知らないけど。まぁ琥珀って貧にゅ…いや、やめておこう。


と言うかいつになったら琥珀は戻って来るのだろうか。琥珀は視力がゴミ以下なのに普段は眼鏡をつけていないから、よくいろんなところに頭を打っている。もっと馬鹿にならないかと結構本気で心配している。


琥珀が来るの遅いし、幼馴染みのことでも話しますか。私の幼馴染み、藍川琥珀は、馬鹿で、泣き虫で、明るくて、性格もいいとは言えないけど、とっても優しい子なのだ。

その人柄から、彼女の周りには沢山人がいて、心の狭い私は嫉妬をしてしまう。


琥珀は、心を開いた人と開いていない人とでは態度が変わらないように見えるけど、幼馴染みの私は分かる。彼女は、心を開いた人には取り繕っていない可愛い笑顔を見せてくれるけど、そうでないと完璧な嘘の笑顔しか見せないのだ。可愛い笑顔を私に見せてくれる琥珀に、私は一人優越感にひたっている。


あんなに素直な琥珀なのに、自分を隠す事が上手で、幼馴染みの私にもまだまだ分からないところが沢山ある、謎多き人物だ。


「鈴ちゃん!」


琥珀が私に向かって猪のように猛突進してきた。これはまずい。


ドコッ


今日で何回目だよ。


「眼鏡が無い!」


オーマイガー 


「何でないのさ。眼鏡ないと琥珀の視力はゴミ以下なのにどうするの?」


「いやー、眼鏡ケースと眼鏡拭きなら持ってるんだけどさ、中身がなくて」


「中身どこ行ったの?!」


と言うか何で眼鏡が無いのに眼鏡ケースと眼鏡拭きを持ってきたんだよ。


「多分どこかにあるよ」


「うわっ、適当」


まぁ、学校に行きますか。琥珀とは同じクラスだし、学校が終わったらノート見せてあげよう。でも、琥珀は眼鏡無くすのこれで10回目位だから逆にどうしてこんなに無くせるのかが知りたい。自分で「私は忘れ物の神だよ!」と言っていたのでもう呆れるしかない。


「そう言えば鈴ちゃん、今日ってプールあったっけ?」


「あるよ」


「あのさ、鈴ちゃん」


「何、…まさか…」


「その、まさかなんだけどさ…」


「プールバック忘れてきた」


「馬鹿!」


今日も琥珀に振り回されそうな1日です。




お読みいただきありがとうございました!

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