表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

ふゆの女王様が、出てこない

ちょっとむかし、あるところに「季節(きせつ)(めぐ)(くに)」があったそうな。


そのくに には、おおきな お(しろ)と ひろい (まち)、そして 町 を みわたせる たかい(とう) が たっておりました。


たかい塔には、だいじ な やくわりがありました。

それは、はる、なつ、あき、ふゆを よぶ 女王様(じょおうさま)たちを こうたいで すまわせ、きせつ を よぶというものです。


ある ふゆ のことです。

いつもなら女王様が交替する時期(じき)になっても ふゆ の女王様が、()てこなくなってしまいました。


町には、ゆきがつもってゆき、ひとびとは さむさにふるえ、たべるものも すくなくなってきました。


こまった王様(おおさま)はおふれを()しました。


『ふゆの女王(じょおう)をはるの女王と こうたい させたものには()きな ほうびを とらせよう。

ただし、ふゆの女王が つぎに(めぐ)ってこられなくなる方法(ほうほう)は みとめない。 』


その()から、このおふれをみた ひとびとが、こぞって 塔の(もん)をたたきました。


ドンドンドン

「ふゆの女王様ー!出てきてくださーい!」

「女王様ー!」


しかし ふゆの女王様は、出てきませんでした。


「出てこないぞ」

「うんとも すんとも へんじがない」

「もしかして、女王様もさむくて こごえて いらっしゃるのではないか?」

「そんなわけないだろ。なんたって ふゆの 女王様だぞ」

「そーだそーだ。こごえているなんて、ありえない」


ドンドンドン!ドンドンドン!

「女王様ー!出てきてくださーい!」

「女王様ー!」


それでもふゆの女王様は、出てきませんでした。


「やっぱり ふゆの女王様は、さむくてうごけないんじゃないかな?」

「まだ、いうのか。わかってないやつだな」

「そうだぞ。ふゆの女王様は、さむさになんか まけやしない」


ドンドンドン!ドンドンドン!ドンドンドン!

「ふゆ の女王様ー!出てきてくださいよー!!」

「ふゆの女王様ー!」


ひとびとは、その() ずっと門をたたいていました。

でも、ふゆの女王様が出てくることはありませんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ