3-2-2.爆発
「出来るとも!一般の魔法使いにはかなり難しい芸当だがな!」
龍人が叫び返す。
「あんた誰だよ!一般の魔法使いには難しいって事はかなりリスクが高いんじゃないか!?他に方法は無いのか!?」
「この状況で誰かなんて普通聞くか!?俺は魔法の台所の店主、シェフズ=ソーサリだ!いいかよく聞け坊主!今のメンツでこの爆発を止めるには、この方法しかねぇだろ!魔力の渦を強制的に蹴散らせる力を持った奴なんて居ると思ってんのか!?それにな、このままじゃ他の魔力蓄積機が余波を受けて爆発を起こしかねないんだよ!そうなったら街魔通りが壊滅しちまう!やるしかねえんだ!」
「そういうこと!みんな、散開して!結界を作るのよ!」
リリスの声でその場の魔法使い全員が動き出した。遼やバルク、龍人も一緒だ。各自が魔法の渦を囲む様に並ぶと、渦を包むようにして結界を作り始めた。
「これ、きつすぎるぞ。。」
龍人が展開する結界は、魔力の渦が発する力に押され、中々形を保つ事が出来ない。渦の中で魔力が濃い部分が来ると破壊されてしまう。
しかし、それでも全員が少しずつ結界を形成し、互いの結界を繋ぎ合わせ始める。
結界は少しずつ魔力の渦を覆い、遂には巨大な結界として渦を囲う事に成功する。
ここでリリスからのテレパシーが届いた。
『みんな!このまま結界内の魔力の流れに同調して、少しずつ渦の動きをゆっくりにするのよ!』
全員が汗を垂らし、脚を地面に踏ん張り、倒れそうになりながらも、リリスの言葉にしっかりと頷いた。
強力な力を持つ魔力の流れに同調するだけでもかなり難しいが、 同調して流れに干渉するのはさ更に難しい。魔力の緻密な操作と制御が必要であり、この場にいる魔法使い達の実力でやり遂げられるのかは大きな不安が残る。だが、街立魔法学院の教師として逃げ出すわけにいかないリリスは、覚悟を決めて渦に立ち向かう。




