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Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
501/994

9-3-122.闇と実験



「ほら。これ使って。」


ルフトがバルクに渡したのはクリスタル。今日1日魔法と格闘を融合させた戦い方を求めて魔力を消費しまっくたバルクを気遣っての事だ。


「お、ありがとっす。」


バルクは遠慮なくクリスタルを受け取ると握りしめた。クリスタルが光り、バルクの魔力が少しずつ回復して行く。


「ねぇねぇ、バルクって好きな子るのかい?」


「ぶっ!いきなりなんすか!?」


「え~だって気になるじゃんよ。」


いきなりの恋愛トークにバルクはあたふたする。ルフトはワクワク、ドキドキ、ルンルンな表情をしている。

そんな期待の眼差しを注がれたら、断れる人は中々居ないだろう。しかも、真横から。


「ん~。それがいないんすよ。」


「え~?うっそだぁ。俺、聞いちゃったもんね。」


ピタリ。バルクが硬直する。


「あれ?あの話は嘘だったのかな?ラルフの奥さんの…。」


「ちょっとまったスト~~ップ!それ以上は話すな何も言うな何も聞くな忘れろ頼む!」


もはや苦い思い出でしかない淡い恋心の記憶をほじくり返され、バルクが慌てふためく。


「お!やっぱ図星じゃんかい~!で、まだ好きなの?」


直球な質問に再びバルク硬直。


「う…。」


「ほら!早く答える答える!」


ルフトは再びキラキラした目でバルクに攻撃する。


「えっと…。まだ好きじゃないって言ったら嘘になるけどよ、相手は人妻だからな。恋愛をしたいとかってのはねぇよ。」


観念したバルクは正直に今の気持ちを話す。そもそもバルクがリリスに恋心を抱いたのは、リリスがラルフ=ローゼスの妻である事実を知る前だったのだ。それはしょうがない事と言えるだろう。更に言えば、バルクの好みのどストライクだったのがそもそもの原因だ。しかし、そればっかりは誰にもどうすることも出来ないのもまた事実。


「そっか~。ま、人妻に手を出してもしょうがないもんね。新しくバルクのハートを射抜く女性が現れるといいね!うんうん!」


何故か勝手に納得したルフトは両手を上げて思い切り伸びをする。


「さ~てと、帰りますか!…ん?ちょっと待って。」


ルフトは不思議そうな顔をすると、遠くを見つめる様にして動きを止める。

そして、いきなりバルクのの方を見ると真剣な表情で告げた。


「バルク。行くよ!」


「え?何処にっすか?」


「いいから立って!君の友達が結構ピンチかもしんないから!」


友達という言葉に、バルクの脳裏を上位クラスで良く連む面々の顔が浮かぶ。


「…どゆ事っすか?」


「詳しくは行きながら話すよ。今回は時間との勝負って感じがするね。まずは移動!ほら!早く!」


ただならぬ事態を感じ取ったバルクはすぐに立ち上がると、ルフトと共に駆け出した。




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