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Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
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9-3-118.闇と実験



男の様子が激変した事で、火乃花とルーチェの警戒度は一気に跳ね上がる。


「やっぱりいたのね。周りの人達と1人だけ雰囲気が違ったのは覚えてるわ。」


「はん!そーか。…良かったな!そうだ。俺はあの場に居た。あの魔獣共を呼びたしたのは俺だからな!クククク…南区のボケどもが逃げ惑う姿は最高だったぜぇ?」


「な…あんたが犯人だったの!?あんな事をして何とも思わないわけ!?」


火乃花は魔獣事件の犯人を目の前にして憤るが、それすらも男の興奮の糧となる。


「ひっひっひ。いい顔してんなぁ?舐めまわしてやろうか?いい声で鳴きそうじゃねぇか。あの事件は必要だったんだよ。あいつらの目的を達成するのになぁ!そして俺の欲求も満たしてくれた!さぁさぁさぁ!戦おうぜ?骨の髄までしゃぶり尽くしてやらぁ!」


男の放つ闘気が一気に膨れ上がる。


「火乃花さん、この人危険ですわ。」


「そうね…。やってやるわ!」


「ふむ。ここまで色々と話されてしまうと困るんだがな…本当に厄介な男だ。」


新たな人物の介入。気づけばヤンキー男と火乃花達を挟む形で、部屋の反対側に白衣姿の男が立っていた。


「おいサタナス!これからイイトコなんだから邪魔すんじゃねぇよ!」


ヤンキーが吠える。


「ロジェス、君はこの私にそんな口を聞けるのかな?」


サタナスと呼ばれた白衣の男はロジェス(ヤンキー)を冷たい目で見る。


「ちっ…。用事があんならさっさと済ませろ。」


ロジェスはいきなり大人しくなると、近くの椅子に荒々しく座った。


「よろしい。…さて、君達に質問がある。」


「なによ…?」


サタナスの放つ異様な雰囲気に警戒する火乃花。底知れぬ悪意が肌を突き刺す。


「君達はどうしてここに来た?何かを探しに来たのか?それとも、誰かを追跡してきたのかな?君達の様な若い女の子がここにいる事自体が、あり得ないんだが。」


火乃花にはサタナスが言外に「不法侵入なら殺す」と言っているようにしか聞こえなかった。


「それなら簡単ですわ。私達はラーバル長官を追いかけて来たのです。」


火乃花の思考回路が止まり、サタナスの眉がピクリと動く。


「ふむ。ラーバルがここに来るルートはかなりセキュリティもしっかりしてると思ったんだが。人を信じるのは良くないな。そう思うだろ?」


「あぁ。全くだな。しかも霧崎執行役員の娘さんが私を追跡するとはね。フッフッフッ…これで私の魔商庁長官としての地位も終わりか。」


またしても新しい人物の登場。声の主は…ラーバル=クリプトン。

火乃花とルーチェは3人に囲まれた事になる。

火乃花は焔剣を創り出すといつでも攻撃に対応出来るように構えを取った。


「ふむ。そんなに警戒をするかね。まぁ、この状況なら仕方が無いか。あと1つだけ質問をさせてもらうぞ?」


サタナスがルーチェに向かって話しかける。そして、ルーチェの答えを聞く前に問いかけを放った。


「君達はどこまで知っている?」




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