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Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
481/994

9-3-102.闇と実験



(聖魔法に属する光魔法は結構効果あったよな。よし、もっかい行くか。)


龍人は夢幻の周りに魔法陣を展開し、聖魔法に属する光を召喚。光は夢幻を包みこんだ。


「シッ!」


鋭い息を吐きながら夢幻を振る。その軌道に合わせて光の刃が飛翔し、蝙蝠の群れの一部に激突した。すると突然、蝙蝠の動きが慌ただしくなる。


(なんかしてくるか?)


龍人は警戒し、魔法壁と防御壁をいつでも展開出来るように準備をするが…。


(…?何もしてこない?)


「ガルルル…!」


先程よりも近くで聞こえる唸り声。ハッとして前を見ると、ライオンがすぐ近くまで迫っていた。


(しまった!蝙蝠に気を取られすぎた…!)


龍人は辛うじてライオンの牙を避けて距離を取る。

魔法を使ってこないのが普通であるのに、今まで魔法を使う動物ばかり現れていた為に、それ自体に気味悪さを感じてしまう。嫌な予感がした龍人が、もう少し蝙蝠の数を減らしておこうと夢幻を構え直した時だった。視界が突然揺らぎ片膝をついてしまう。


(なんだ?平衡感覚が…。)


平衡感覚の狂いに加え、強烈な頭痛が襲ってくる。


「グルルルル」


揺れる視界に口から炎を溢れさすライオンが見えた。


(まずい…!)


動こうとするが、依然揺れる視界に思うように体が動かない。

ライオンが口を開き、荒れ狂う炎が龍人に向けて放たれた。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


遼はドアの向こうに広がる白い世界に足を止めていた。


「なんですかこれ。幾ら何でも白過ぎません?」


「俺に言うなって。ほら行くぞ?」


ラルフは特に迷うことなく白い通路を歩いて行くと、1つのドアを開けた。


「確かこの部屋があの場所に繋がってたはずなんだよ。」


部屋の隅に置かれたデスクの中をゴソゴソと漁るラルフ。


カチッ


デスクの奥からスイッチが押された様な音がする。


「よしっビンゴ。」


すると、デスクの隣の壁が横にスライドを始め、その場所に現れたのは白いドアだった。


「おぉ。」


遼は壁が動くというギミックに感嘆の声をもらす。


「じゃ、入るぞ?」


ラルフはさっさとドアを開けて中に入ってしまう。


(…ラルフの様子、やっぱりなんか変だなぁ。)


違和感を覚えつつも、遼はラルフの後に続いてドアをくぐったのだった。



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