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Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
463/994

9-3-84.闇と実験



拘束されたレイラが横たわる所に白衣を着た男が近づく。男が何かの合図を出すと、レイラに向かって細長い縄の様な物が伸びて腕や足に巻きついていく。

レイラは抵抗しようと体を動かすが、手足に繋がれた鎖がそれを許さない。

細い縄が巻きつくと同時に近くにある装置が駆動し、レイラの動きが段々と緩慢になっていく。遂にはぐったりと眠るように動かなくなってしまった。近くに立つ白衣の男は装置に近付くと肩を震わせながら笑い始める。


モニター越しに見るだけでも異常な光景に龍人は拳を強く握りしめた。


「くそっ。何がどうなってんだ。何であの女を追っかけた先でレイラが捕まってんだ?そもそも…ここは何処だ?」


龍人はモニターから離れ部屋の中を手当たり次第に探してみるが、特に手がかりとなりそうな物は見当たらない。


「もう…のんびり進んでる場合じゃないな。先に進むっきゃねぇか。レイラ…すぐに助けるぞ。」


レイラを助けるという目標を定めた龍人は奥を目指し、次の部屋に続くドアを開け放った。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


龍人がモニターに映るレイラを見つけたのとほぼ同時刻。

行政区魔商庁社員食堂では火乃花がホットドッグを片手に歩き回っていた。


「何処に行ったのよもう…。」


火乃花はルーチェとはぐれていた。社員食堂の前を通った2人は食堂に向けて移動する集団に巻き込まれてしまったのだ。

集団に揉みくちゃにされ、所々お尻や胸を触られながら(意図的なものかは定かではない)食堂の中まで来てしまった火乃花は、見事にルーチェと離れ離れになっていた。


…という経緯を経て、片手にホットドッグというスタイルでルーチェを探しているのだが、食堂自体が巨大な作りになっている為、中々見つける事が出来ない。


職員に成りすましているのがバレたら只事では済まないのは当然の事。天然なルーチェの事を考えると不安で胃がキリキリと痛む火乃花だった。


(ホントに居ないわね。誰かにバレて…とかないわよね。)


「あら、火乃花さーん!こちらですわよー。」


聞き慣れた声が少し遠くから掛けられる。火乃花は眉がピクピクとしそうになるのを懸命に抑えながら、笑顔で振り返る。


そこには職員に混じって仲良くご飯を食べるルーチェの姿があった。



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