表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
449/994

9-3-70.闇と実験



「えっと、藤崎遼です。街立魔法学院の1年生で、ラルフ先生のクラスに所属してます。えーと、…。よろしくお願いします。」


遼が自己紹介をする間、ネネはニコニコしながらも観察をする様な目付きで眺めている。


「御主人様のお連れ様は大分恥ずかしがり屋さんで御座いますね。でも…何かしら惹きつける魅力をお持ちで御座います。」


「お、予想通りだな。よし!ネネ、今回の報酬はこの遼でどうだ?」


「あら御主人様。本人の承諾がないと難しいと思いますが…。」


「んー。遼、レイラの居場所知りたいよな?」


遼は話の流れについて行けず困惑する。


「えっと、どーゆー事ですか?報酬が俺だとかイマイチ理解出来ないんですが。」


「いや、違うぞ遼。レイラが心配なら承諾するんだ。」


真剣な表情で承諾を迫るラルフ。


「いや、だから何を承諾するんですか。」


「いいか。ここでお前が承諾しなかったら状況は何も変わらないぞ?全ては遼、お前に掛かってるんだよ。」


「もう半ば脅迫っぽいんですけど。」


「もう一度言うぞ?お前は仲間を見捨てるんだな?」


「…分かりましたよ。何をするんだか分からないけど承諾します。」


遼が承諾の意を述べた瞬間に、ラルフがいつものニヤリとした表情を浮かべた。


「よしっ。じゃーネネ。そういうことだから教えてもらっていいか?」


呆れた表情で2人のやり取りを眺めていたネネは、ニッコリ笑う。


「いいわよ。予め伝えておくけど、これから伝えるのは確定情報じゃないわ。私の情報網から手に入れた複数の情報から、私が推測をしたのに過ぎない。だから、間違っていたなんていう文句は受け付けないからよろしくね。」


ネネの口調がメイドのものから、情報屋としてのそれに変わる。遼も当然それには気付くが、つっこむ勇気は無く、つっこむ気すらも無かった。



約10分後。

ネネから情報を入手したラルフと遼は店を後にする。

メイド達の黄色い声に手を振ったラルフは遼に声を掛けた。


「遼、さすがに話が突拍子も無いから俺はもう少し調べる。お前は変に頭を突っ込まないで、2~3日大人しくしててくれな。」


「分かりましたけど…。」


「じゃ、そーゆ事だ!またな!」


ラルフは一方的に話を切ると転移してしまったのだった。

1人残された遼は、まだ日が暮れるまで時間があるので、再び特訓に励むため魔法学院へと向かう。


そうして2人が別れた場所にふらっと現れたのは龍人だった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ