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Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
430/994

9-3-51.闇と実験



ラルフと龍人が店の奥にある小部屋に入ってから数時間後。ようやく店の中から客がいなくなった。


(じゃ、ちょっと早いけど店を閉めるかしらん。)


ドレッサーはクネクネ歩き、店のドアを施錠する。


(ラルフちゃんとあの男の子…龍人ちゃんだっけ?は中で何をしてるのかしらねー。ラルフちゃんって私の裏の顔をバラすのに全然抵抗ないのかしら。それはそれで困っちゃうのよねぇ。)


あれこれ考えながらドレッサーは2人が待機する部屋のドアを開けた。


「お待たせっん!…………ちょっと………何をしたのよーー!!」


ドレッサーが見たものは…

魔法に耐性がある素材で作り、街立魔法学院の様に環境を設定し、空間拡張も可能な設備が揃った部屋。

そこがボッロボロになっていたのだった。


椅子に座って汗を拭いているラルフは苦笑い。


「悪りいな。龍人の特訓してたら拡張した空間が何回か弾けちまったんだよ。」


「弾けたって…あんた達どんだけハードな特訓してたのよ?」


ドレッサーは床に転がっている龍人に目線を向けるが、こちらは全然動かない。

ラルフは魔法で取り出した缶ジュースを飲みながら答える。


「思ったより龍人が頑張るから楽しくなっちまってよ。久々に召喚魔法使っちまった。いやーやりすぎたな。あ、イヤらしくない意味でだぞ?」


ドレッサーはしなっと頭を下げて溜息をつく。


(本当にラルフちゃんは昔から変わらないわねん。エロを求めないラルフちゃんを一回は見てみたいわん。)


「さっそく話の本題に移りたいんだけどん、…こんなボロボロの部屋で話すのもは私はいやっ。パパッと直すから待っててね。」


「おう、よろしく!」


壊した張本人に悪びれた様子は全く無いらしい。ドレッサーは内心で苦笑しながら魔法を発動させた。


床に倒れていた龍人はドレッサーの魔法を見て息を飲む。


(魔法ってこんな事出来るのか?)


ドレッサーは淡い光に包まれると、部屋の壊れている部分に向けて滑らかに手を伸ばす。それに合わせて光が浮遊。その光が壊れた部分に触れると一瞬で元通りに復元された。

ものの数分で部屋が壊れる前の状態へと復元される。


ラルフが口笛を吹く。どことなく楽しそうである。


「いやー、ドレッサーの魔法はいつ見ても圧巻だよな。」


「あらぁー!じゃぁ、じゃぁチューする?しちゃう!?」


ラルフににじり寄るドレッサー。


「は…はは。俺より若い男のがいいだろ?!そこに転がってる龍人なら逃げられないから犯し放題だぞ!なっ!?」


滅多に見ることのない必死なラルフを珍しいと思いながら、龍人も必死に体を動かそうとしていた。

そう。再び訪れた貞操の危機。龍人は残る全ての力を振り絞って上体を持ち上げた。



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