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Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
393/994

9-3-14.闇と実験



ラルフの両手から次元の刃が伸びる。風を纏う犬へ直進、両手を交差する様に斬撃を叩き込む。剣筋に合わせて空間が切り裂かれるが、犬は俊敏な動きで斬撃を掻い潜り、ラルフの右前方へ移動。口から風弾を連射し、更に20本程度の風刃を放った。


「どーゆー魔力の持ち方してんだ…よっと!」


ラルフは次元の刃を細分化し、風刃に向けて飛ばす。両者は空中でぶつかり、その衝撃が周囲に居る人々の姿勢を崩す。ラルフは転移して風弾を避けると、犬の上方へ姿を現す。ラルフが本来いた所を通過した風弾は、ギャラリーに突っ込み人々が吹き飛ばされた。


「あ、やべぇやべぇ。すまんな皆!」


被害を受けた人達に謝りながらも、一本の矢を精製。狙いを定めて放つ。

犬は横へのステップで躱し、矢は垂直に地面に突き刺さる。そのまま霧状になり周囲に散布、爆発を引き起こした。


「…どうだ?」


ラルフは警戒しながら地面へと降り立つ。


そのラルフの戦いぶりを横目で見ながら、スイは舌を巻いていた。


(今の魔法…相当高度だ。流石は街立魔法学院教師。)


スイが対峙するは水を纏う犬。スイの他にも、学生や一般人も犬を取り囲んでいる。


(それにしても、こやつら…魔法を使わないはずの動物に立ち向かうだけあって、全員中々の実力者だ。)


そんな事を考えながら、水を纏う犬を囲む人達…スイを除いた6人を観察する。

全員の動きが一般的な魔法使い以上である事は間違い無い。魔法の発生速度、同時発動の手際、属性の切替。どれをとっても、かなりの熟練者達だ。魔法学院の上位クラスや、中位クラスの卒業生なのだろう。


(1年上位クラスだけが、我の世界になっていたな。井の中の蛙だったというわけか。)


スイは笑みを作ると、先陣を切って飛び出した。



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