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Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
390/994

9-3-11.闇と実験



スイは人々が取り囲む先に【復讐】するべき相手が居ると直感で感じ、人を掻き分けながら進む。


人の壁を抜けた先には3匹の犬がいた。そして、その犬達が纏うモノ。


「…どういうことだ?」


スイもラルフと同じ疑問を抱く。

だが、スイはここで止まることはなかった。彼の頭は【復讐】の言葉で埋め尽くされていたのだ。


刀を抜き、正眼に構える。

犬の1匹がスイに気づき、唸り始めた。

周りの人々はシン…と静まり返り

、スイの行方を見守る。


先に動いたのは犬だった。よだれを撒き散らしながら吠えると、周りに浮遊する水が針状になりスイを襲う。


(やはり…。何故だ?)


スイは頭の片隅に疑問を抱きつつ、水の針を避けながら直進する。


下からの斬り上げ。しかし、犬の前に出現した水の膜によって防がれてしまう。


(この薄さの水膜で防ぐだと?)


「グル…。」


犬の目が怪しく光る。


「ちっ…!」


咄嗟にその場を跳び退くと、高密度の水圧弾が連続で放たれる。

スイの刀が淡く光り、刀身に水が纏う。スイは着地すると刀を連続で振り抜く。刀の軌道に合わせて水の刃が飛翔。水圧弾と衝突し互いにその身を散らした。


一連の攻防を見た人々にはざわめきが広がっていた。


「おい、今の見たか?」

「犬が魔法を使っているわ。」

「あれはなんだ?トリックか?」

「誰かが犬が魔法を使う様に見せかけてるんじゃないのか?」

「これって何かの見世物なの?」

「パパ、なんでワンちゃんが魔法使うの?」


人々のざわめきは伝播していく。


「ワォーン!」


その遠吠えはいきなりだった。

風を纏う犬が発声源。周囲に強風が吹き始めた。




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