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Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
380/994

9-3-1.闇と実験



夏。学生にとっては、最高の自由時間の1つだ。前期と後期の間に挟まれる夏休み。そこでは青春と言える様々なイベントが起きる。恋愛、友情、冒険、旅行…etc.

学生達は限られた時間の中で、思い残すことが無い様に全力でぶつかっていく。


街魔通りも、そんな学生達の活気、熱気で賑わっていた。

街立魔法学院の正門前。そこから伸びる街魔通りには大勢の学生達が歩いている。通りの両サイドに建ち並ぶ店には人が集まり、道の中央を手を取り合った男女が歩く。


毎年見られる、いつも通りの光景。


そこに、1人の異分子が混ざっていた。オープンテラスのあるカフェに、その異分子は座っていた。ブラックのコーヒーを啜り、道ゆく若者を眺める。

耳に付けられたピアスが太陽の光でキラキラと光る。緑色の短髪な事も合わさり、いかにもヤンキースといった出で立ちの男。しかし、周りからは浮いているという事はない。

この魔法街では髪の色が緑位だからといって、特に目を引くほどの特徴という訳では無いのだ。それ程までに、様々な髪の色の人が居るという事である。まるでゲームの世界であるかの様に鮮やかな色の髪が、あちこちを歩いている。


そんな、ヤンキーっぽい以外には特に目立つ様子もない男、ロジェスはコーヒーをテーブルの上に置くと、時計に目をやる。


PM0:55


「そろそろか。」


ロジェスは胸ポケットから水晶の様な物を取り出す。…クリスタルだ。

残りのコーヒーを飲み干すと、ユラっと立ち上がる。


「おい、マスター。会計はココに置いとくぜ。」


店の奥に居る店主はロジェスを見ると軽く手を上げる。

了解。という事なのだろう。


そのままテラスから街魔通りに出たロジェスは、北に向かって歩き始めた。


手から零れ落ちるクリスタル。しかし、ロジェスが拾う事はない。


「クク…クククク。ショーの始まりだぜ。」


PM1:00


ロジェスの手から零れ落ちたクリスタルが光り輝く。



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