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Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
303/994

8-1-6.夏休み、火乃花の場合



「龍人君この前はごめん!助けてくれてありがとう!」


深々と頭を下げる火乃花。

対する龍人はというと…


キョトン


としていた。


「え?なに言ってんの?助けてくれたのは火乃花っしょ?」


「…え?だって龍人君が私を守って怪我して…。」


「…え?火乃花が来なかったら…。ん?」


暫しの沈黙。


「ぷっ。」


「ふふ。」


自然と2人から笑みが零れ出す。次第に笑みは大きくなり、大きな笑い声と変わる。


ひとしきり笑うと、火乃花は涙を拭いながら龍人を見る。


「お互いに同じような事を考えてたのね。」


龍人も涙を軽く拭う。


「ホントだな。ちっと負い目に感じてたから、スッキリしたよ。」


「私もよ。」


火乃花はそう告げると、安堵の笑みを浮かべる。

その笑顔に龍人が思わず見つめてしまう程に、素敵な笑顔だった。


「怪我の方はどうなの?」


火乃花に見とれていた龍人は、ハッとする。


「あ、あぁ。なんとなんと、明日に退院だよ。」


「え?結構治るの早いのね。あんな傷だったのに…。」


「俺も夏休み中はずっと病院かなって思ったんだけど、さすが病院だよ。治療関係の魔法使いのスペシャリストが集まってるわ。」


なるほど。と火乃花は感心する。


確かに魔法を使えるこの世界では、回復魔法を使う事が出来る人がいる限り、病院の存在意義はあまり無いように思える。


しかし、それでも存在しているというだけの価値があるという事だ。



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