表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Colony  作者: Scherz
第三章 魔法街 光の裏側
302/994

8-1-5.夏休み、火乃花の場合



ピンポーンのポにアクセントが付いたピンポーンが鳴り、エレベーターのドアが開く。


ちなみに、魔法街のエレベーターは、一般的に言う科学の粋を集めたエレベーターではない。

魔力が原動力となっているエレベーターだ。

街魔通りの街灯と同じく魔力蓄積機が存在し、その魔力蓄積機からエレベーターに取り付けられた魔力駆動機へと魔力が流れ、エレベーターを動かす機構が作動する仕組みだ。


エレベーターに乗った火乃花は迷わずに4Fのボタンを押す。ほとんど音を立てる事なく、上昇する感覚が体を包む。


またまたピンポーンと音が鳴りドアが開いた。

火乃花はエレベーターを降りて401号室の前に到着する。


ドアノブを握ろうとした時だった。部屋の内側にガチャリと勝手に開く。ドアノブを握ろうとした手をそのまま止めて驚いていると、中から出てきたのは遼だった。


「あれ、火乃花じゃん。1週間ぶり位かな?」


「あ、うん。そうね。」


「あ、龍人は中で暇してると思うから、よろしくね。俺はこれから用事があるからさ。」


そう言い残すと、手を振りながら遼はのんびりとした様子で部屋から歩き去る。


遼に軽く手を振ると、火乃花は病室の中へと入った。


奥のベッドに龍人が横になっている。身体中に包帯が巻かれ、半分包帯人間のような出で立ちだ。


「龍人君久しぶり。怪我はどお?」


「火乃花!良かった!暇になってこれからどうするか悩んでたんだよ。」


オモチャを見つけた子供みたいな笑顔をする龍人。

火乃花が負い目に思っている事に関して、何も思って無いのだろうか。


その部分が気になってしまって、どうも落ち着かない。


(もう!謝っちゃうのが1番よね。)


火乃花は心の中で自分に言い聞かせると、ベッドの傍にあった丸椅子に座ると、龍人に向けて頭を下げた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ