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Colony  作者: Scherz
第二章 魔法街 闇の鱗片
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7-2-6.夏合宿2日目

 キャサリンは砂浜に集まる学生達を見回すと、眼鏡の位置を上げて直すと口を開く。


「この前の上位クラスの対人戦で使った子がいるから、知ってる子もいると思うけど説明するわね。」


 話しながらチラッとスイに視線を送るが、スイは無言で空を見つめていた。


「属性魔法発動の手順は知ってるわよね。魔力を注入、属性魔法媒体活性化、属性魔法発動。これが簡単な流れよ。この場合の媒体は、呪文や精霊力、召喚獣の力、魔法陣だったり様々よ。で、波動なんだけど、この媒体が自身の魔力になるわけね。自身の魔力を媒体として確立、そこに魔力を注入、仮の属性媒体として活性化、波動発動。っていう流れよ。ここで、疑問に思う事があると思うんだけど、自分の魔力を媒体として普通の属性魔法は使えないのかってね。担当直入に言って不可能よ。自身の魔力は元々無属性だから、それを属性魔法の媒体にする事自体が本来は無理な話なのよね。だから、大量の魔力を消費するのよ。その分、威力は凄いけどね。ここまでで、何か質問ある子いるかしら?」


 手が挙がる。ルーチェだ。


「あら、あなたは…ルーチェだったかしら。どうぞ。」

「ありがとうございます。些細な疑問なのですけれど、普通の属性魔法でも波動の様に属性衝撃波は出す事が出来ると思いますの。その属性衝撃波と、波動による属性衝撃波は何か違いがありますのでしょうか?」


 キャサリンは頬に手を添える。


「また細かい所を聞いてくるわね。そうね…属性魔法による衝撃波は属性衝撃波。無詠唱魔法の波動は属性付衝撃波よ。属性衝撃波は属性魔法自体を衝撃波として飛ばすわ。それに対し属性付衝撃波、つまり波動は無詠唱魔法による衝撃波に付加する形で属性衝撃波も飛ばしてるの。簡単に言えば、属性魔法と無詠唱魔法の2重衝撃波ね。普通は同時に違う属性魔法の発動をするのは難しいわ。って考えると、波動がかなり特別なものなのが分かると思うわ。もちろん、例外はありよ。」


 ここでキャサリンは龍人をチラッと見る。


(ん?なんで俺を見たんだ。俺は波動なんか使った事ないぞ。そもそも最近までその存在すら知らなかったし。)


「はい!他に質問が無ければ、そろそろサバイバル障害物レースを始めるわよ?」


 生徒達からは特に手は挙がらなかった。眠そうにしていたり、今の話を頭の中で反芻していたり。数名、頭から煙を出している者もいたりするが。もちろん、バルクもその1人である。

 ここでラルフが再び口を開く。

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