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Colony  作者: Scherz
第二章 魔法街 闇の鱗片
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7-2-5.夏合宿2日目

 ラルフにシカトされたクラウンが喚いているが、その場にいる全員は一切クラウンの言動を気にする事なく、ラルフの話に耳を傾ける。


「よし。まずは全員の能力を把握するぞ。入学してから魔法の基礎や、無詠唱魔法の練習を重ねてきたはずだから、基礎能力は大分向上してるはずだよな。」

「セクハラに対する耐性もね。」


 ボソッと誰かのひと言。


「おい!今のは聞き捨てならないぞ。いいか?俺はな、いざという時にだな、恥ずかしくて…。」


 バチバチッ


 ラルフの後方から電気が弾ける音。動きが固まったラルフが恐る恐る後ろを見ると、ニッコリと笑うキャサリンの周りに電気が集まり始めている。笑ってはいるが、目は真剣そのものだ。


「ん。おほん。おほんごほん。さてさて、皆の基礎能力判定をする為に、サバイバル障害物レースを行う。」


 昨夜、外に隔離されたのが堪えたのだろう。ラルフはキャサリンの様子を察知すると、すぐに真面目な教師に戻った。


(サバイバル障害物レース?楽しそうなネーミングだけど、めっちゃ危険そうな気もするな。あと辛そう。)


 龍人の予想は大方当たる事となる。


「このサバイバルレースだが、属性魔法の使用を禁止する。全て無詠唱魔法のみで乗り越えてもらう。あ、波動も禁止だぞ」

「先生!波動って何ですか?」

「あれ?説明してないのか?中位クラスとか下位クラスは。」


(いやいや。上位クラスも説明はしてないから!)


 上位クラスの全員が目線だけでツッコミを入れる。ラルフはその視線を無い物として扱おうとするが、キャサリンは目敏く気付いていた。


「上位クラスの子も説明してないし。って顔をしてるわよ。」


 キャサリンは眼鏡をクイッと上げながら、ラルフの隣まで進み出る。ただの眼鏡を上げる仕草が妖艶さを思わせるのは、キャサリンの魅力がそうさせるのか。

 手を腰に当てて立つその姿はトップモデルと間違うかの如く、抜群のプロポーションである。

 ラルフに対する当たり方のキツさを知っている為、誰も言い寄らないが…。まさに高嶺の花?である。

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