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Colony  作者: Scherz
第二章 魔法街 闇の鱗片
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7-1-5.夏合宿1日目

 遼が先にクラスメイトの所に着いた龍人に合流した所で、校長が現れた。久々の登場である。


「皆の者、久しぶりなのである。こうして会うのは、クラス分け試験の時以来なのである。」


 確かに、この光景は入学式の時と同じである。クマ人形にイチゴパンツ。ほんの数ヶ月前の出来事ではあるが、懐かしいと言えば懐かしい気もする。


「さてさて、夏合宿についての説明があるのじゃ。今回の夏休みはクラス再編も兼ねておる。基本的には中位クラスと下位クラスの生徒が対象じゃがの。成績が良いと、上のクラスに行けるのである。」


 中位クラス、下位クラスの辺りがどよめく。入学して半年で上のクラスに上がれるチャンスがあるとは思っていなかったのだろう。


「もう1つ。今回、全員にクリスタルを持ってきてもらったんじゃが、それは夏合宿中に使う予定なのである。そのタイミングはラルフに一任しておるでの。肌身離さず持っていて欲しいのである。くれぐれも勝手に使うんではないぞ?では、グッドラックなのである。ほい、転送!」


 クマ人形が楽しそうに両手を上げると、1年生の集団が光に包まれ空へと駆け上がる。そして、バチバチという音をたてて空中に空いた穴へと消える。

 その様子を見届けたラルフが校長に声を掛けた。


「ヘヴィー校長。クリスタルを使うタイミングって俺任せなんですか?」


 クマ人形は腕を組む。


「うむ。任せたのである。」

「これまた無茶振りですね。使う目的もかなり危険なのに。まぁ、任されたからには上手くやりますけど。」

「あら、ラルフにしては弱気じゃない?1人じゃないんだから、楽しく行きましょうよ。」


 後ろから大人の笑みを浮かべて現れたのは長い茶髪を揺らす、抜群のプロポーションを誇るキャサリンだ。

 弱気と言われたラルフは頭を掻く。


「まぁ、そうか。気楽に行くか。じゃあ…キャサリンは水着持ってきたよな?」

「ふふ。秘密。」

「おい!俺の楽しみを奪うなよ!?絶対に着させてやるからな?」


 2人の教師はわいわい話しながら、転移していく。


「全く。相変わらずエロの話ばっかじゃの。あの2人は。…お、来たかの。お主らも頼むのである。」


 クマ人形が目線を送ると、そこには別の人影が立っていた。その人影は笑みを浮かべると、転移の光に包まれた。

 最後の転移者が通過した事で、空に空いた穴はゆっくりと閉じて行く。


「さてと、私も私のするべき事の準備でもするのである。健闘を祈っているよ1年生の諸君。」


 かくして、夏合宿がスタートする。

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