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Colony  作者: Scherz
第二章 魔法街 闇の鱗片
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6-3-9.追跡

 …走馬燈。


「こんにちはー!」


 元気な声と共にドアがノックされる。龍人は椅子から立ち上がってドアを開けた。そう言えば、今日は一緒に練習をする約束をしていたのだ。

 ドアを開けると、横顔は馬っぽく少し面長な狐顔。少し細い目の短髪イケメンが立っていた。…遼だ。


「おし!行くかー!今日は遼に負けないぞ。」

「そんな1週間位で抜かれるわけないじゃん。」


 2人はワァワァ騒ぎながら、歩き出す。


 …走馬燈。


 周囲に爆発音が響く。家が爆発に巻き込まれ、吹き飛ぶ。木の破片が宙に舞い発火する。まるで火の雨が降っているかの光景だ。

 隣には遼が倒れていて、既に意識を失っている。


 ドガァン!


 ドガァン!


 爆発は容赦なく続く。龍人は上空に浮かぶ人物を睨みつけた。


 …走馬燈。


「ほぅ、お主ら…あれを生き延びたのか。……だ。もし望むなら………ある。どうするかの?」


 体が動かない。ゆっくりと、しかし懸命に右手を伸ばす。


 右手は掴まれた。

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