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Colony  作者: Scherz
第二章 魔法街 闇の鱗片
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6-3-1.追跡

 龍人、遼、火乃花、レイラの4人は武器の鑑定士を探して中央区を歩き回っていた。そういう人物がいるらしいという不確かな情報しかない為、居場所も人物像も何も分からない状態で探す必要があった。

 ここで彼らに取り得る手段は聞き込みだったのだが…。


「武器の鑑定?知らないわね…。」

「あぁん?そんなんよりウチでこの魚買ってきなって!安くしとくぜぇ!」

「ふむ、あなたの顔に受難の相が出ておりますな。詳しく見てあげましょう。もちろん、お代は頂きますよ?」

「あら、あなたいいわね。ウチで働かなぁい?」

「…オススメは、あなたの愛を受け止める事は出来ないから受け流すけれどもやっぱし気になるから作ってみた幕の内弁当。です。」


 とまぁこんな感じだったのだ。要するに…収穫は殆どなしという事だ。

 それにしても、こうしてしっかりと探索すると、本当に様々な種類の店があるものである。

 また、他の地区から来た人同士が、楽しそうに話している場面もちらほらと見受けられた。他の区との交流が全く無い龍人としては、少しばかし羨ましい風景でもあった。

 さて、肝心の鑑定士(呼び方が正しいかは不明)は日が暮れても見つける事が出来なかった。

 まず、ほとんどの人が聞いた事も無い状況だった。1人、知っている様な反応を見せたのだが、聞き出そうとすると全力で走り去ってしまった。

 普通に考えて、どんな武器でも鑑定できる天才でならば、もっと認知度が高いはずである。その話は単なる噂に過ぎなかったと結論付けるしかない結果であった。

 元より皆と一緒に鑑定するのを極力避けたい龍人にとっては好都合な展開である事は間違いない。龍人には自分の武器の鑑定よりも気になる事があった。…遼が言っていた怪しい人物達である。しかも、その中の1人を何度も見かけたという事実だ。大抵は各店の裏の方からコソコソと出てくる姿であった。明らかに怪しい。

 怪しい姿を何度も見かけていれば、後をつけて正体を暴こうと動きたくなってくるのが龍人だ。だが、関わらない方が良いと言う火乃花と一緒にいる以上…その考えを行動に移すのは難しいだろう。結果として龍人はその怪しい人物を目で確認はするが、見逃すというのを続けていた。

 中央区のほぼ全域を歩き回った龍人達は

、流石に鑑定士を見つける事を諦めて南区への転送魔法陣に向かって歩き始めたのだった。


 鑑定士探しはこんな感じで終わりを迎える。

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