6-2-8.お茶会
レイラは火乃花の言葉に涙を引っ込めると、ポカンと火乃花を見つめた。
「な、なによ?」
「火乃花さんって…ツンデレ?」
レイラの的確過ぎる突っ込みに龍人と遼の身体がピクっと反応する。
「いや、あの…ツンデレなわけないでしょ!」
赤面してしどろもどろになる火乃花を見た龍人と遼は…遂に限界を迎えた。2人揃って大爆笑である。そんな2人の笑い声につられてレイラも笑い始める。
お茶する?の一角が明るい笑い声に包まれた。
完全に自分が原因なのを理解している火乃花は顔を赤くし、少し俯きながら込み上げてくる恥ずかしさを耐えていた。
ひとしきり笑った後、レイラが口を開いた。
「3人共、心配してくれてありがとね。何かあったらラルフ先生と、皆に相談するね。」
火乃花は何かを言いたそうだが、龍人と遼がニヤニヤしているのを見て、口を噤んでいた。少し頬っぺたが膨らんでいたりするのを見ると、やはり火乃花も年頃の女の子である。
ふと遼が時計を見た。
「あ!もうこんな時間だよ?そろそろ龍人の武器を観てくれる人を探そうよ。」
「あら、そうね。行きましょうか。」
「ほんとだ。行こう行こう!」
(マジか。どうにかごまかしたいんだけどなぁ。)
話を出来る限り逸らそうと思っていたのだが、やはり限界があるという事だろう。
4人はカップに少し残っていたコーヒーを飲み干すと、お茶する?を後にした。




