6-1-13.お買い物
場面は変わり、魔法協会支部前に移る。ここが龍人達4人の待ち合わせ場所であり、今は遼とレイラの2人が先に到着し、残りの2人を待っている状況だ。
「ねぇ、レイラ。龍人と火乃花、どうしたんだろうね?」
「うーん。魔法協会支部の前だから、道に迷う事もないと思うんだけど。」
首を捻るレイラ。遼は銃をクルクル回しながらテクテク歩き回っている。
「あ、あのさ…」
遼がレイラの方に歩きながら声を掛けた時だった。レイラが遼の後ろを指差す。
「あ、来たよ!」
全力疾走の龍人、火乃花が向こうの通りから姿を現す。
龍人がややリードする形で、レースは展開されていた。少し後ろを火乃花がなんとか喰らい付いている。火乃花が後ろに一本で纏めた赤髪がなびく。まるで馬の尻尾のようだ。
(あ、だからポニーテールっていうのか。)
なるほど。と、くだらない事を考えてる遼。そして何故か龍人と火乃花の視線が自分に注がれていて、2人が走ってくる方向も自分に向けて一直線である事に気付く遼。
「ちょっと待った!なんでこっちに来るの!?」
「「動くなー!」」
龍人と火乃花は一切の減速をせずに遼へ飛び付いた。




