6-1-3.お買い物
タメ口な上に教師として見られていないような火乃花の態度にラルフが大袈裟に嘆いた。
「あーあ、俺ってなんでこんなに嫌われるのかね。バルクと火乃花を筆頭にさ。俺は悲しいよ、哀しいよ。悲しいかな我が人生。」
黒焦げたバルクと、腕を組みながらバルクを睨む火乃花のコメカミがピクピクする。
この状況を見兼ねたのか、ルーチェが手を挙げた。
「先生、弱いものイジメは良く無いと思いますわ。私達は1つ屋根の下、共に高みを目指して頑張っていますわ。その仲間をイジメるなど、言語道断ですわ。」
やや不思議な発言に、何人かクラスメイトの頭の上に?マークが浮かび上がる。
続いて、常識人の遼が手を挙げた。
「取り敢えずラルフが連絡事項を伝えてくればいいと思います!」
しかし、ラルフに常識は通用しない。
「あれ?遼ってさ、この前の俺と火乃花の戦い見てたよな?氷漬けから解放されたばかりなのに、目をかっ開いて凝視してたよなー。そんなに恥ずかしくて思い出したくないか?なぁ、龍人どうだ?」
話を振られた龍人は慌ててしまう。
「俺に話振ります!?この流れで!」
「ってかさ、男は皆あれちゃんと見たよな?」
イヤらしい表情のラルフである。




