表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Colony  作者: Scherz
第一章 魔法街 始まる者達
119/994

5-4-4.対人戦トーナメント決勝

 火乃花が両手に灯した炎は、その力を増し焔へと昇華。そして焔は剣の形を成した。


「私は防御よりも攻撃に長けてるの。攻撃は最大の防御、その言葉を実感させてあげるわ。」


 正眼の構えで待ち受けるスイへ、火乃花は攻撃を仕掛ける。真正面から突進し、左右の焔剣を並行に、右上から斜め下に斬り下ろす。

 スイは刀で受けようとするが、すぐに動きを止めて後方へ退いた。スイの居た空間を焔剣が切り裂き、地面に斬撃が深く刻まれた。それを見たスイは僅かに眼を見開くと小さく呟いた。


「斬撃が6本だと…。」


 そう、火乃花が地面に残した斬撃の跡は6つ刻まれていた。1振りで6つの斬撃。これが意味するところはかなり大きい。火乃花はスイを見やり、不敵な笑みを浮かべる。


「まだまだこんなものじゃないわよ。斬撃の距離、数、形の全てが変幻自在だと思って欲しいわね。あなたはどこまで耐えられるかしら?」


 そう言うと、火乃花の姿が消える。スイも黙って攻撃を受けるわけにいかない。火乃花が高速で移動したのを察知した瞬間には、スイも地面を力強く蹴って姿が見えなくなった。

 2人は高速移動による戦闘を始めたのだ。

 会場内には足音だけが響き、程なくしてキィィンという音やガッッという音も混じり始める。剣と刀が交錯する度に、金属の摩擦が生み出す円閃が煌く。


ドガァァァン!


 轟音と共にスイの姿がリングの中央に現れた。その身は右肩から地面にめり込んでいる。


「ガハッ…。」


 スイは口から一筋の赤を垂らす。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ