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Colony  作者: Scherz
第一章 魔法街 始まる者達
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2-6-3.クラス発表

 龍人と遼、仲良し2人組みのやりとりを聞いていた火乃花は、ふと感じた疑問を2人に投げかけた。


「ねぇ、君達ってどれ位の付き合いなの?」

「んー、それが良く分からないんだよね。気づいたら一緒にいたんだ。」

「へぇ…それって少し不思議ね。普通は何歳位から一緒だとかって覚えてない?」

「あ、言い方が悪かったか。気づいたらってか、物心ついたころから一緒ってことね。」

「そういう事ね。じゃぁ2人はかなり長い付き合いじゃない。」

「まーね。」


 その後も3人はあれこれと雑談を続けていく。

 会話の内容は主に対抗試合に関する話題が中心だった。戦った相手で強かった相手や、面白かった出来事などを談笑していく。

 火乃香が遼とクラウンの戦っている様子を話している時は、クラウンにボロボロにやれれている様子を話されている遼が恥ずかしさのあまりに顔を俯かせることも。

 また、同じ頃に龍人が他の生徒達を順当に倒し続けていた事も判明した。この最終日にかなりのポイントを稼いだらしく、大凡の計算で遼よりも合計ポイントを上回っていそうだった。

 恐らく遼のポイントが1番低く、点数だけで考えるなら上位クラスに近いのは火乃花、龍人、遼の順番になりそうである。


 楽しく会話を続けていた3人だが、火乃花は2人の関係性についてどうしても聞きたい事があった。

 会話が途切れたタイミングを見計らってその質問を投げかけるが…。


「あのさ、もしかして龍人君と遼君って…。」


 質問を言おうとした時、突然龍人が立ち上がる。

 龍人の目は時計に釘付けられていた。


「やべ!もう時間じゃね!?発表される時にはその場に居ないとさみしくなるから行くぞ!遼と火乃花も急げよ!」

「あ、龍人待ってよ!」


 龍人は食べ終わったトレーを風のように片付けると学食の入り口に向かって走り出した。

 そんなに発表の瞬間に居たいものだろうかという疑問を火乃香は持つが、遼も慌てて龍人を追いかけていった。


(風のように走り去ったわね…。もう少し落ち着いても良くないかしら?)


 慌ただしい2人に取り残されながらも火乃花が周りを見ると、他の生徒も移動を始めていた。どうやら新入生達はクラス発表を楽しみにしている人が多いらしい。

 聞きたい事を聞くタイミングを完全に逃してしまったのは悔やまれるが、火乃花もクラス発表が楽しみであるのは間違いないので、龍人達ほど急ぐ訳ではないが発表場所の広場に向かうべく歩き出した。

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