表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神田直樹、出ます  〜その票ください〜  作者: 双鶴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/10

その票ください

選挙運動最終日。

町は、静かに、しかし確実に、選挙の空気に包まれていた。


田所誠司は、最後の力を振り絞って「握手マラソン」を開催。

町内を走りながら、すれ違う人に片っ端から手を差し出す。

「その手、ください!」と叫びながら。


トリビア①:「選挙運動最終日は“午後8時まで”。それ以降は“ただの運動”になる」


町民の反応:「元気だけはある」「ちょっと怖いけど、応援したくなる」


---


三輪律子は、町内放送で“最後の格言”を流した。


「選挙とは、心の姿勢である」

——三輪律子(再掲)


さらに、町内の公園で“読書黙祷”を提案。

「町の未来に、静かに祈りましょう」

参加者は2人。うち1人は犬。


トリビア②:「選挙運動で“宗教的表現”は避けるべき。黙祷はグレーゾーン」


町民の反応:「犬が静かだったのが印象的」「三輪さん、最後までブレない」


---


そして神田は、喫茶店の前で、最後の演説を始めた。

マイクもスピーカーもない。

ただ、ネルドリップの音と、静かな声だけ。


「選挙って、お願いすることなんですね」

「命令じゃなくて、お願い」

「だから、僕は言います」


「その票、ください。

でも、コーヒー飲んでからでいいです」


トリビア③:「選挙運動最終日は“街頭演説よりSNSライブ”が効果的。拡散力と共感力が鍵」


神田は、演説の様子をライブ配信した。

コメント欄は、静かに、でも確実に、盛り上がった。


「沁みた」

「この人に町を任せたい」

「選挙って、こんなに優しくていいんだ」


午後7時59分、神田は最後の一言をつぶやいた。


「町の空気は、誰が淹れるかで変わるんです」


そして、ネルドリップの最後の一滴が落ちた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ