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06話

 翌日のお昼休み。


「むむむ……」

「ど、どうしたの?」


 今日もいつも通り達也と昼ご飯を食べていた。 そして今日はうめき声を上げながら俺はご飯を食べていた。 もちろん達也は今日も怪訝そうな顔で俺の事を見てきた。


「あ、あぁいや、ちょっと寝不足でさ……」

「そうなの? 夜遅くまで勉強でもしてたの?」

「あぁ、えっと、まぁそんな所かな」


 嘘である。 この男勉強なんて一切してなかったのである。 俺が寝不足な理由は単なる夜更かしだ。


 俺は昨日帰宅した後、恋愛に関して何か参考になる物がないか必死になってネットで探してみたんだ。 そうしたら某ネット小説サイトに恋愛ジャンルというのがあるのを見つけた。


(こ、これだ!)


 ここなら今の俺に参考になる物が沢山あると思って、俺は恋愛ジャンルのランキングに入ってる小説を片っ端から読んでいったのだ。 それによって俺が得た物は何かというと……


(ざまぁ系しかねぇじゃねぇか!!)


 恋愛小説を探していたのにどれを読んでも半沢〇樹みたいな倍返しだ!的なストーリーばっかりで今の俺には何の参考にもならなかった。 でも娯楽小説としては滅茶苦茶面白い作品ばかりだったので、気が付いたら早朝になるまでずっとざまぁ小説を読み漁ってしまっていたのだ。


 という事で俺の寝不足な理由は単なる自業自得だし、結局昨日は何の成果も得られずに終わってしまったのだ。


「はぁ……」

「おっすー。 今日は一緒に飯食ってもいいか? ってかどうしたよ矢内? そんなデカいため息なんかついちゃってさ」

「んー? お、山田じゃん。 いや、何でもねぇよ」

「あれ、山田君久しぶりだね? 今日は彼女さんと一緒じゃないの?」

「あぁ、今日は彼女は部活のミーティングがあってさ」


 俺はため息をつきながら昼ご飯を食べていると、唐突に後ろから声がかかった。 後ろを振り向くと、そこに居たのは俺達の友達である山田が立っていた。 そして達也が言ったように最近は彼女と一緒に行動してたので、俺達の方に来るのはだいぶ久々な気がするな。 という事で今日は久々に達也、山田、俺の三人で昼飯を食う事になった。


(……あ、そっか、コイツに聞けばいいのか)


 そしてその時俺は気が付いた。 水瀬さんとのお付き合いの仕方がわからなくて困ってるんだったらさ……先人に答えを聞けばいいだけじゃないか? という事で俺は彼女持ちの先輩である山田に尋ねてみた。


「なぁ、山田は彼女とは普段何してるんだ?」

「え? うーん、まぁ学校がある時は昼ご飯を一緒に食べたり、放課後は一緒に部活してる感じかな」

「ふぅん、なるほどなぁ」

「そうなんだ、お弁当を一緒に食べるのって恋人っぽくて何だか素敵だよね」


 うん、やっぱりそういうのが王道だよな。 確かに一緒にお弁当を食べるのって凄く恋人っぽくてめっちゃ憧れるなぁ。 でも学校内ではなるべく水瀬さんには近づかないようにしてる身としては絶対に無理だよなぁ……


「あぁ、それに俺も彼女も料理が好きだからさ、お互いにお弁当を作り合って交換したりもしてるんだ」

「えぇ、それは良いなぁ! 物凄くラブラブなんだねぇ!」

「あはは、まぁなっ!」


 はぁ!? 何それめっちゃ楽しそうじゃねぇか! 俺もそんなラブラブなやり取りやってみたいんだけど!! 俺だって水瀬さんの手作りお弁当とか食べてみたいよ!! いや水瀬さんが手料理するのか全く知らんけどさ!


「……あれ? でも山田君達っていつもお昼休みに全く見かけないんだけど、一体何処で食べてるの?」

「ん? あぁ、彼女めっちゃ恥ずかしがり屋でさ、二人でご飯を食べてる所を誰にも見られたくないって言うからさ、いつもバレないように部室で二人きりで食べてるんだよ」

「っ!? な、なるほど?!」

「へぇ、そうなんだね」


(そうか! その手があったか!)


 その山田の発言を聞いて俺はとある閃きを得る事が出来た。 俺と水瀬さんのお付き合いは箝口令も敷かれてる訳だけど……でも誰にもバレないような状況を作る事が出来るのなら学校内でも交流する事は出来るかもしれないよな? という事で俺は早速水瀬さんにラインを送ってみた。


―― もし良かったらお昼ご飯を一緒に食べませんか? バレ防止のために空き教室は事前に探しておきますので!


(これでよし、と)


 という事で俺は水瀬さんの手料理が食べた……じゃなくて! 水瀬さんとお昼ご飯を一緒に過ごしたいと思って俺はそんなメッセージを送ってみた。


  まぁ水瀬さんがオッケーしてくれるかどうかはわからないけど、でも水瀬さんからいつ振られるかもわからない状況な訳だし、俺のやってみたい事は出来る限りお願いしてみよう! 後悔だけは残さないようにしとかないとな!

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