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27話

 次の日の朝。


「ふぁあ……ふぅ」


 俺はテレビの情報番組をぼーっと見ながら朝ごはんのトーストをもぐもぐと食べていた。 今日はいつもより早く起きたから時間的にもまだまだ余裕があるので、俺はゆっくりと朝ごはんを食べていたんだけど……でも今の俺にはとある悩みがあって、さっきからその事についてずっと悩んでいる所だった。 その悩みとはもちろん……


「今日の昼飯……どうしようかなぁ……」


 その悩みとはもちろん今日のお昼ご飯をどうするかについてだった。 今日のお昼は水瀬さんと一緒にご飯を食べる事になっていた。 もちろんそれ自体はメチャクチャ嬉しいよ。 嬉しいんだけど……でも流石に決まったのが急すぎたので俺は今日はお弁当の用意が間に合わなかった。 いやだってしょうがないじゃん、俺はいつも学食を利用してるんだからさ。


「うーん……まぁ何の用意も出来てないし、今日はコンビニで何か買ってくか」


 という事で今日のお昼ご飯は久々にコンビニ飯を利用する事にした。 いつも学食をメインに利用しているから、コンビニ飯を利用するのは何だか久々な気がする。


 いやそれにしても昨日の通話で水瀬さんからお昼ご飯のお誘いが飛んできたのにはかなりビックリとしてしまった。 まさか水瀬さんの方から誘ってくれるなんてメチャクチャ嬉しいよな。


(これを機にこれからは毎日お弁当を作って持っていこうかな……?)


 今回は突発的なお誘いだったけど、もしこれからもちょくちょく水瀬さんからお誘いが来るのだとしたら……そしたらいつ水瀬さんにお昼を誘われても大丈夫なように、毎日お弁当を作って持っていくってのはどうだろう?


「……いや流石に毎日弁当を作るのはしんどいな」


 毎日買い物したり弁当の準備とかしてたら勉強の時間がかなり減ってしまうので、ちょっとそれは厳しいよな。 うーん、まぁでも今日誘ってくれたのは奇跡みたいなもんだろうし、あんまり気にしないでこれからもいつも通りでいいか。


 という事で俺はアレコレと深く考えるのを止めて、さっさと学校に行く準備を進めていった。


◇◇◇◇


 それから数十分後。 俺は昼ご飯を買うために学校に行く途中にあるコンビニに立ち寄っていた。


「うーん、何にしようかな?」


 コンビニのお弁当にするか、パンにするか、それともおにぎりかな? あ、いやでも部室棟からゴミ捨て場って結構遠いんだよなぁ……それだと出来る限りゴミは増やしたくないから、コンビニ弁当はやめといた方がいいな。 それと朝飯はパンだったから昼ご飯は米が食べたい気分かも。


「うん、それじゃあ今日のお昼はおにぎりでいっか」


 という事で俺は好きな具の入ったおにぎりを何個か選んでカゴの中へ入れていった。 その後は飲み物を買うためにペットボトルのコーナーに向かった。


「さてさて、飲み物は何にしようかな……って、あれ?」


 ペットボトルコーナーに向かうと、とあるメーカーのお茶に付録としてキーホルダーが付いてる事に気が付いた。 どこかの企業とコラボキャンペーンでもしてるのかな? 俺はなんとなしにそのペットボトルのお茶を手に取ってみた。


「へぇ……“ぐでクマ”のキーホルダーが付いてるのか」


 そのペットボトルに付いていたのは“ぐでクマ”のキーホルダーだった。 ぐでクマとは名前の通り、ぐでーっとダルそうにしてるゆるいクマのキャラクターの事だ。 それは都内にある室内テーマパークに登場するキャラクターの1体で、特に女の子達からの人気がとても高いクマのキャラクターとなっている。


「あ、そういえば……」


 そんなぐでクマのキーホルダーを見ていたら、ふと俺は水瀬さんの事を思い出していった。 そういえば水瀬さんってラインでやり取りをする時にいつも可愛いらしいクマのスタンプを送ってくるんだよな。 もしかして水瀬さんってクマが結構好きだったりするのかな? いや普通に可愛いキャラクターとかが好きなだけかもしれないか。


「……うーん、まぁこれでいっか」


 俺はそんな事を思いながら、なんとなしにそのぐでクマのキーホルダーが付いているペットボトルをカゴの中に入れてレジの方へと向かっていった。

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