出会いです
冬の寒さは懐かしいようでまだまだ残っている。
満開の桜がゆらり、ゆらりと散っていく。
騒ついている校庭を横目に一人足早に教室に向かい席について本を開く。
「普通の高校生活を送る」俺は一年前の入学式の日にそう誓った。
「桜井..君??」
いきなり声をかけられ動揺してしまった。
目の前にはボブで小顔、胸はDカップくらいあるだろうか、顔も綺麗な女子が立っていた。
「はい...?」
全く知らない顔だった。こんな綺麗な子がいたら普通は忘れないだろう。動揺したことを恥じているとその子は笑顔で俺の机に手を置いてこう言った。
「今日からよろしくね」
何を...ですか?」
動揺を隠せなかった。
「友達。まだいないんだよねこの高校に。だ、か、ら...ね?」
「浅田...だよよろしくね」
大胆に自己紹介したことを恥じたのか、浅田さんは顔を真っ赤にして自分の席に戻った
俺は席に座っている浅田さんの背中を見ながら考えていた。
なぜ俺に挨拶してきたのかとか声をかけられただけであの動揺っぷりはダサかったかなやそもそもこのクラスの人じゃないだろ。とかだ。
朝のHRが始まると浅田さんの紹介がされた。
転校生で父親の仕事の理由とありきたりな話だった。
名前はここあ。これが聞けただけで収穫ありだ。
その日から浅田さんとはたまに話すくらいで特になにかあるわけではなかった。
処女作です恥ずかしいので見ないでください(笑)