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僕デス3  作者: 渋谷かな
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僕デス3-1

「新しい朝が来たです! 今日も一日がんばるです! アハッ!」

 蒼は小学一年生。

「前向きでよろしい! いつも笑顔で明るくね! アハッ!」

 天使エルエルは小さな呪いのぬいぐるみ。

「誰が呪いのぬいぐるみじゃい!?」

「まあまあ、エルエル。抑えて抑えて。」

 こんな感じで蒼と天使エルエルは仲良く暮らしている。

「まったく、口の悪さは堕天使レベルです。」

「堕天使言うな! これでも私は天使なのだ! ワッハッハー!」

 この流れはお約束。

「懐かしいです。得子ちゃんと公園の砂場でおままごとをして遊んでいたら、いきなり魔王が現れて殺されたです。」

「いきなり焼肉みたいに言うな!」

 人の命は儚い。

「でも神様が現れて私を天使に生まれ返らせてくれたのよね。アハッ!」

「悪運が強いです。」

「なにを!? そうよ! 私はラッキーガールなのよ! アハッ!」

 こうして天使エルエルは生まれた。

「蒼。あんた早く魔王を倒して、私を元の人間に戻しなさいよね。」

「本当に生き返るんですかね?」

「当たり前よ! 神様が魔王を倒せば私を生き返らせてくれるって約束したんだから。アハッ!」

 神様が天使エルエルを生き返らせてくれると約束した。

「でも僕の中に神様がいると思うと不思議です。」

 魔王を倒すために人間界で神様は蒼の体を借りることにした。

「いいじゃない。神様がいないと子供の蒼なんて、ただの役立たずなんだから。」

「グサッ! エルエルの言葉はきついです。心臓にとげが刺さります。さすが堕天使。」

「誰が堕天使だ! 堕天使言うな!」

 相変わらずの仲の良い二人。

「蒼! エルエルちゃん! ご飯よ!」

 蒼ママが朝食だと二人を呼ぶ。

「はいです! 今、行くです!」

「ご飯! ご飯! 今日のご飯は何かしら? アハッ!」

 こんな調子で物語は始まっていく。


「私の名前は魔王シュベルト! 地球を私が支配するのだ! ワッハッハー!」

 魔王自ら自己紹介するサービス。

「それにしてもルシファーはどこに行ったんだ!? 秘書がいないと困るじゃないか。」

 悪魔騎士ルシファーは魔王シュベルトの側近である。

「アスモデウス。」

「はい。魔王様。」

 呼ばれてルシファーと同じ悪魔騎士のアスモデウスが現れる。

「おまえがルシファーに変わって魔王軍の指揮をとれ。人間を滅ぼすのだ。」

「かしこまりました。魔王様。」

 悪魔騎士アスモデウスが魔王軍の全権を手に入れた。


「おはようです!」

 蒼は渋谷小学校にやって来た。天使エルエルは小さなぬいぐるみとして蒼のカバンに憑いている。

「おはよう。蒼くん。」

 こいつは鈴木樹。剣が大好きな同級生のクラスメイトでお友達。

「蒼! あんたカバンにぬいぐるみなんかつけて男女なんだから! まったく子供ね!」

「おまえも子供だろうがです。」

 こいつも同級生でクラスメイトでお友達の高橋詩。かなり性格が悪い魔法大好き少女である。

「お、お、おはよう。あ、蒼くん。」

「おはようです。笑ちゃん。」

 この子は田中笑。かなりおどおどした内気な女の子である。

「やあ、蒼。」 

「いたですか? 朧くん。てっきり入院しているものだと思っていたです。」

「人を万年病人みたいに言わないでくれ。」

 さいごは伊藤朧。足腰が弱い謎の男です。


「それでは早速ですが、23区大会の代表選手を決めたいと思います。」

 担任の山田先生。まだ名前はない。

「ええー!? ちょっと先生! 何を言っているんですか!? 23区大会に出る代表は私たちに決まっているじゃないですか!」

 詩は元気よく教師に抵抗する。

「残念ですが、5対5の戦いだと尺が長すぎるという欠点があることが判明したので、23区大会は1対1の戦いに変更されました。」

 本当に長くなりすぎて終わらなかったんだな。

「それでは23区大会に出場する代表生徒決定戦を行います!」

 こうして渋谷小学校の中で代表決定戦が行われることになった。

「学校内での代表決定戦をするから尺を圧迫していることに気づかないのね。」

「全くです。今までの予選を戦った僕の苦労を返してほしいです。」

 蒼と天使エルエルは呆れていた。


「それでは渋谷小学校の代表選手を決めるために15人のサバイバル戦を始めたいと思います!」

 堂々と担任の山田先生が仕切る。

「やったー! 敗者復活だわ!」

 1年2組の2班の井上楓。

「え? 俺様達は1組だけどいいのか?」

 卑怯な1年1組の山崎授も15人に含まれる。

「僕って1年2組の1班だったんだ。アハッ!」

 蒼は自分の組や班を忘れていた。

「5対5で尺が足らないのに、15人のサバイバル戦にしてどうするのよ!」

 ごもっともな天使エルエルのお言葉。

「蒼くん。」

「なんですか? 樹くん。」

「今、そのぬいぐるみが喋ったような?」

 鈴木樹は天使エルエルが喋る頃を目撃してしまった。

(しまった!? 見られた!?)

 危機に直面する天使エルエル。

「じ、実は・・・・・・このぬいぐるみは呪われているんです。普段は普通のぬいぐるみなんですが、ふとした瞬間に一人でに喋るように呪われているんです。」

 呪いのぬいぐるみの誕生である。

「誰が呪いのぬいぐるみよ!? 私は可愛いのよ!」

 食って掛かる天使エルエル。

「ほら! 喋ったです!」

 すかさず呪いをアピールする蒼。

「本当だ!? ぬいぐるみが喋った!?」

 目撃する樹。

「他すか、何なら俺が切ってやろうか?」

「ダメです! そんなことをしたら呪われて樹くんが一生、剣が持てなくなるですよ!」

「なんだって!? なんて恐ろしい呪いなんだ!?」

 樹は呪われたくなかった。

「じゃあ、サバイバル戦ではライバル同士だ。正々堂々と戦おう。」

「はいです。まずは悪さをしそうな授くんからやっつけるです。」

 1組の授は邪道を繰り返してきたので蒼たちから恨まれている。

「クシュン! 誰か俺様の噂をしているな。モテる男は辛いぜ。ワッハッハー!」

 いじめっ子の授の思考回路は自己中心的であった。


「それでは代表者決定戦を行います! はじめ!」

「おお!」

 こういて東京都23区大会に出る渋谷小学校の生徒の代表を決める戦いが始まった。

「でも大丈夫かしら?」

「どうしたの? エルエル。」

「今から戦いを始めると1話5000字で終わらなくなるわよ?」

「大丈夫です。5000字にたどり着いたら第2話に切り替えるです。」

「なんだ。そうだったの。勉強したのね。アハッ!」

 試行錯誤は繰り返される。

「でもサバイバル戦って何をするですか?」

「15人で出会った敵を倒して最後の一人になるまで戦うってやつよ。」

「エルエル。ありがとう。分かりやすい説明で助かるです。アハッ!」

「伊達に天使はやってないわよ。アハッ!」

 蒼と天使エルエルは仲良しである。

「じゃあ、早速、いくです。」

 そこに樹が現れる。

「まさか蒼くんと戦う日がこんなに早くにやってくるなんて。」

「これも運命ですね。」

 蒼と樹は戦うことを考える。

「あんたたち何を言っているのよ? 頭がおかしいの?」

 そこに詩たちが現れる。

「詩ー! なんでそうなるですか!?」

「まったく緊張感のない女だ。男の戦いに口を出すな。」 

 蒼と樹には男のプライドがあった。

「周りをよく見て見なさいよ。」

「え?」

 蒼と樹は周りを見た。

「あれは2班。あっちは1組・・・・・・なんですと!?」

 2組の2班は楓を中心に集まり、1組は授を中心に集結していた。

「サバイバル戦だけど、結局は仲良し5人組同士の潰し合いよ。個人戦は他のチームを倒した後よ。」

 魔法使いらしく冷静な詩。

「今は仲間割れをしている場合じゃないです!」

「まずはあいつらを斬る!」

 蒼と樹は男のプライドを捨てた。

「頭が弱い子って扱いにくいわ。」

「よ、良かったね。こ、これで私たちもチームだよ。」

「めでたしめでたし。」

 もちろん笑と朧もいた。


「でも、あれね。5人チームが3つだと、先に動いてダメージを受けた方が負けるわ。」

「潰し合いを見ていた方が有利ってやつだ。」

「漁夫の利です。」

 3チームとも同じことを考えているので、どこのチームも動かない。

「ど、どうするの? 詩ちゃん。」

「とりあえず・・・・・・お茶にしますか。」

「はいです! 僕がお茶を入れるです! アハッ!」

「茶菓子もあるよ。」

 蒼たちに緊張感は無かった。

「おいおい。これでいいのか?」

 剣士樹は仲間の行動に疑問を抱く。

「バカね。相手を油断させて釣っているのよ。若しくは罠があると思ってうちには攻めてこないわ。」

「なに!? じゃあ、これはお芝居!? そこまで考えているというのか!?」

「当たり前よ。私は地球一の魔法使いになる女なんだから。アハッ!」

 詩と樹のシュールなやり取り。

「コーラ美味しいです! 飲み過ぎて、もう動けないです! ゲハッ!」

「こ、紅茶のいい匂い。や、やっぱりダージリンよね。あ、アハッ!」

「酒はやっぱり日本酒に限るな。プハッ!」

 蒼、笑、朧は本気でお茶を楽しんでいた。

「・・・・・・。」

「おい。未成年に酒を飲ますなよ。」 

 詩と樹は絶句して呆れた。


「なんなんだ!? あいつらわ!? なんで戦いの最中にお茶が飲めるんだ!? それとも罠なのか!?」

 2組2班の井上楓は蒼たちを見て疑心暗鬼に陥っていた。


「罠だ! あいつらはワザと隙を作って俺様達を誘っているんだ! 俺様には分かる! 数々の非道ないじめを繰り返してきた俺様の勘が感じ取っている!」

 1組の山崎授は最低な男だった。


「おい、楓たちと授たちが戦い始めたぞ。」

「私のお茶会大作戦は成功ね。アハッ!」

 詩は偉大な魔法使いへの第一歩を踏み出した。

「もう食べれないです・・・・・・。」

「zzz。」

「ヒクッ! ヒクッ! 本物のお酒じゃないよ。お酒ッポイものだよ。ヒクッ!」

 しかし蒼と笑と朧はもう戦えない状態だった。

「しまった!? 私の作戦がすごすぎて仲間にまで効いてしまった!? 作戦がすごすぎたんだわ!? 私って罪な女ね。」

 自分に酔いしれる詩。

「おい、詩。なんだか、あいつらがこっちに向かってくるぞ?」

「え?」

 楓と授の10人の連合軍が蒼たちの元に迫ってくる。


「危ない。危ない。もう少しで騙されるところだった。」

「あいつらに常識はない。ということは・・・・・・ただお茶を飲んで堕落しているだけだ。」

 楓と授は蒼たちの日頃の行いを考えた。

「いけ! 進め! 1班を倒すんだ!」

「おお!」

 こうして楓と授は一時休戦し先に蒼たちを倒そうと手を結んだのだった。

「なんじゃそりゃです!?」

「一転してピンチってことね。アハッ!」

 蒼の不幸を喜ぶ天使エルエルであった。

 つづく。


1年2組1班

佐藤 蒼 剣士 神様標準装備 神サンダー

鈴木 樹 剣士 ミイラ斬り

高橋 詩 魔法使い

田中 笑 回復職 秒殺

伊藤 朧 剣士


1年2組2班

井上 楓 魔法剣士 紅葉狩り

木村 築 魔法 謎

林  空 魔法 凡人

斎藤 蛍 魔法 気配を消す

清水 心 魔法 回復道具いっぱい


1年1組

山崎 授 かなり性格が悪い 卑怯

森  静 未だに不明

池田 昴 凡人

橋本 刹 気合突き

阿部 奏 リコーダー


校長 渡辺

購買のおばちゃん。 山本

保健の先生 中村 

剣の先生 小林

魔法の先生 加藤


悪役で教頭。吉田

担任の先生。山田

VR全否定の普通の授業の先生。佐々木

掃除のおっちゃん。山口

給食のおばちゃん。松本


神ゼウス    サイコパス 神サンダー

天使エルエル  マスコットキャラクター

天使ウリエル  神の火 神の光

天使ガブリエル 死者を生き返らせる ドレイン 蘇生魔法リザレクション

天使ラファエル 神の癒し


蒼パパ

蒼ママ 料理が美味しい。


魔王シュベルト

悪魔騎士ルシファー  傲慢 光魔法サンライズ

悪魔騎士アスモデウス 色欲 誘惑テンプテーション

 

悪魔バエル    光魔法ライト 光の矢

悪魔アガレス   地震アースクエイク

悪魔ウァサゴ   暗殺 透明インビシブル

悪魔ガミジン   召喚サモンズ

悪魔マルバス   疫病プレーグ

悪魔ウァレフォル 盗むスチール

悪魔アモン    不和ディスコード

悪魔バルバトス  狩人ハンター

悪魔パイモン   楽器トランペット

悪魔ブエル    薬草 5本の足 とても臭いらしい。

悪魔グシオン   知識 逆転

悪魔シトリー   グリフォン 秘密を暴く


恵比寿小学校

石川 巧 鈍感

山下 誓 約束

中島 伝 受け流す

石井 輝 照明弾

小川 巴 巧が好き


広尾小学校

前田 隠 身を隠す

岡田 錦 錦鯉

長谷川 縫 特殊能力者

藤田 寧 女剣士

後藤 希 やる気なし。


代官山小学校

近藤 鋼 仮勇者

村上 響 魔法使い

遠藤 太 斧 怪力

青木 紅

坂本 洸


港区小学校

斎藤 舞 くノ一

福田 澪

太田 麦 

西村 冥

藤井 基


新宿小学校

金子 刃

岡本 優

藤原 夜

中野 ピッド ピット・パンチ

三浦 アンジョリーナ


世田谷小学校

51原田 雷 雷遁の術

中川 陸

松田 類

竹内 烈

小野 漣

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