表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/11

8:職業は研究者らしい。

読者の皆様、おはこんばんにちは!

Nakiです( ^ω^ )


皆様のブックマーク登録&評価、そしていつも読んでいただきありがとうございます!


非常に励みになります。


もちろん登録はしていないけど、読んでるよって方もありがとうございます!今話もぜひお読みください。


8話:職業は研究者らしい。



虎徹たちが周辺警戒から帰ってきたら、なぜか口に人を咥え引きずって帰ってきた。



意識を失っているようだ。なんだ?一体何があったんだ?



2匹は獲物を取ってきました。褒めてと言わんばかりの態度を示している。



咥えられ引きずられた人を見るが、歳は30歳ほどの痩せ型、白衣を着ている研究者然とした男だった。



なぜに荒野で白衣?と思ったが1人で考えたところで答えは出ないからな。



自然と意識を取り戻すのを待つのもいいが、面倒だから手っ取り早く起こすことにする。



威力を最小限に抑えて...《鳴神》



アバババッ


「痛ぁっ!何してくれんだ!?...ん?ここは何処だ?」



起きたみたいだな。



「うちの子たちがあなたを咥えてきたんだ。気絶しているようだったから、ちょっとバチッとさせて起こしたところだ。何があったんだ?」



俺の言葉を聞いて、男は虎徹たちを見て事態を把握したようだ。




「起こすにも、もっと優しい方法があっただろうに...ん?もしかして、この魔狼と魔虎の主なのか?」



俺はその言葉に肯定する意味で頷くと、男はかなり驚いているようだ。



「し、信じられない」



この男の話だと、2匹は主にバルドフェールに生息する魔物でバルドフェールが虎狼の国と呼ばれる所以の一つなんだとか。



さらに力と素早さ、そして知性を併せ持つ高ランクの魔物で、優れた従魔師テイマーであっても契約できないことで有名らしい。



で、どうして気絶していたのかと聞いたら、実験をしていたら魔力枯渇にあってしまったようだ。



「何の実験を?」



「従魔契約だ」



なんでもこの男は従魔契約魔法が使えるようで、従魔契約するための条件が練度にあると考え、片っ端から従魔契約を使っていたようだ。



その途中で倒れたところに、虎徹たちが見つけてきたということか。



どうやって虎徹たちを従魔にできたのか聞いてきたが、戦って服従したところで従魔としたといったら、黙り込んでしまった。




「やはり従魔の条件は自らよりも強いことが条件の一つというのは確定だな。だがそれだけでは契約できない魔物もいた。

知性の有り無しも関係しているのは明白だが、それだけじゃないのは今までの研究結果が示している。

となると、魔力量が関係しているのは明白ということか」ボソッ



なんかボソボソ言ってる。



「失礼だが、君の魔力値はいくらだろう?」



ホントに失礼だな。初対面の人間に対して個人情報ともいえる魔力値を聞くなんて。



「それに答える義務はありませんね。というかどこの誰かも知らない奴にこれ以上話すことはありません。それでは」



俺は踵を返して都市へと戻っていく。それに倣って虎徹たちもついてくる。



後ろであの男が貴族がどうとか何やら言っているが、無視することにした。





宿に帰った俺は少し早めの飯を食い、水と桶を借りて虎徹たちの身体を洗うことにした。



今日は二人とも外で大はしゃぎだったようだからな。






そして翌日、王都にある傭兵ギルドに赴いていた。



今まではフリーランスでやっていたが、ここを拠点にすることになるから拠点登録にやってきたのだ。



さすが王都のギルド、地方都市に比べて遥かに大きい建物だ。



中に入ると、如何にも傭兵です。といった連中がそこかしこにいる。



少し周りを見るが、さすがに俺と同世代の傭兵はいなさそうだ。ただ、侮るような視線や警戒している視線など様々だ。



中には、俺の横にいる虎徹たちを凝視している連中もいる。傭兵の中には従魔師テイマーも存在するから別に魔物がここにいても不思議ではない。



きちんと従魔テイムしている証としての首輪はしているから狙われることもない。狙ってきてもこの2匹に敵うやつらは少ないだろうけど。



既に大きさは大型犬といっても差し支えないからな。最初に会ったときは中型ぐらいだったけど、ここ数年で一気に身体が大きくなった。



王者の貫禄という奴だな。




受付にいる女性に話をする。



「拠点登録をお願いします」



「拠点登録ですね。それではギルドカードをお出しください」



俺は傭兵カードを取り出し渡す。受付嬢はカードを見て驚くが、そこはプロ。動揺はしつつも声に出すことなく手続きをしていく。



5分ほど経ったころに受付嬢がカードを持ってこちらへと来た。



手続きが終わったようだ。俺はカードを受け取り帰ろうとしたところで、一部の傭兵たちが俺の行く道を塞ぐように立っていた。




「「ガルルゥ!」」



虎徹と白狼が威嚇しようとしているので、2匹の頭を撫でて落ち着くよう諭す。



「これは一体、どういうつもりですか?」



俺はこの場にいる者に聞こえるようハッキリと質問した。



すると、真ん中の大剣を背負っている男が一歩前に出て話し始めた。



「いきなりすまない。間違っていたら悪いんだが、『雷霆』ではないだろうか?」



俺を知っているようだが、生憎と俺はこの人たちを知らない。



「確かに俺は雷霆と呼ばれているが...あんたは誰だ?」



「やはりそうか。いや、すまない、オレの名前はボルツだ。魔狼と魔虎を連れた15歳の傭兵と聞いていたからな、ここに入ってきたとき、あんただと思ったよ」



虎徹たちは目立つんだな。雷霆の話は一体どこまで広がっているんだか?



「それで?」



「あんたに感謝がしたくてな、弟を助けてくれたようだからな」



弟?感謝?誰のことだ?この人たちに感謝されるようなことをしたことはないはずだが?



「ブロア商会にオルドという男がいたろ。オレの弟分なんだ。あんたに助けられた話を聞いた」



ブロア商会のオルド?あぁ、護衛隊の隊長をしていた男か。



「ついでに助けただけだ。それに、その話は既に終わってる」



「それでもだ。弟を助けてくれた恩は必ず返す。何かあったら、いつでも言ってくれ」




そう言って、ボルツたちはギルドを後にした。

本話を最後まで読んでいただきありがとうございます。


「面白い」「次話も楽しみ」など思っていただけたら、とても励みになるので、

【評価】&【ブックマーク】登録をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ