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三日目の結果

約二年ぶりの更新?

遅くなり申し訳ございませんでした。

この日はどこかぼんやりとした気持ちのまま学校を終え、アルバイトにも身が入らない飛鳥はミスをして先輩に怒られてしまった。泣きっ面に蜂とはまさにこのことで、余計に落ち込む飛鳥だった。そんななか帰宅すると、先にきたくしていた真由が夕食の準備をしつつ出迎えてくれた。夕食はシチューだろうか。部屋に優しく懐かしい匂いが充満している。

「お帰り。今日は遅かったね。お風呂沸いているからごはんまでに入ってきてくれる?」

落ち込んでいる飛鳥に優しく促すと、疲れている飛鳥は素直に従った。


◇◇◇


夕食のシチューをスプーンですくい、口へ運ぶ動作を数回繰り返した時だった。

「あのね、少し耳が痛いかもしれないんだけどお話したいことがあるの。その…昨日と今朝で布団を二組洗濯しなきゃならなくなったでしょう?あ、それはいいの。気にしないでね。でも、実はもうあと一組しか布団の予備がなくてね。だから、今夜失敗しちゃうとさすがに明日から困るな―と思って…。」

と真由が話しかける。話し方は、言葉を選びながらで回りくどいが、それゆえに気を使っていることがわかる。

「…そうだよね。ごめんね。」

反応に困りつつも、申し訳なさが勝り素直に認める飛鳥。

「だからね。いやだとは思うんだけど、今夜だけオムツして寝てほしいの。あ、ちゃんと用意はしてきたし、なるべく大人っぽいデザインのにしたから恥ずかしくないよ。」

話しかけながら椅子のしたに準備していたパッケージを取り出して見せる。

そこには、”小学生の高学年でもしっかり受け止める大容量~SSBサイズ”と記載されておりさらに、目安として身長130~150,体重45Kgと記載されていた。

パッケージには男女兼用との記載があり、模様は確かに女の子らしくもなく、男の子らしくもない見た目の模様が印刷されていた。

「え…。これどうしたの。」

肯定も否定もできない飛鳥が、質問で返す。

「これはね、今日買ってきたの。必要かなとおもって。ごめんね。飛鳥に相談したらきっと断るかなと思って勝手に選んじゃった。でもきっと飛鳥も不安だろうから今夜はこれを履いて安心して寝ようよ。きっと精神的な問題だから不安を取り除けば解決するとおもうの。」

「うーん…。でも…。」

恥ずかしさのあまり、素直に納得することのできない飛鳥が口ごもる。

「今夜と、そうねぇ…明後日まで大丈夫ならもういいことにするから。ね?それに、そのころにはお布団もまた使えるようになると思うし。」

「そこまでいうなら、わかったよ。でも誰にも言わないでね。」

「あたりまえでしょ!さっ、そうと決まれば、冷める前にさべちゃおうね。」


そうして、食事を終え、洗い物を終えたのち、しばしのリラックスタイムがありついにその時がやってきた。


「一人ではける?手伝おうか?」

「馬鹿にしないでよね!これくらい自分でできるもん。」

ほっぺを膨らませる飛鳥だが、少し受け入れたのかいつもの調子を取り戻しつつあった。

「…。うん。しっかりはけているみたいだね。えらいえらい。」

飛鳥が一人ではいている様子を見届けると、しっかりとギャザーが立っているかなどを確認し、そう発言する真由。

何か言いたそうな飛鳥をあしらって部屋の電気を消す真由だった。

「もうこんな時間。明日も平日なんだから早く寝ないとね。」

昨日同様の体勢をとり、飛鳥を布団のなかへと招き入れる。

もはや抵抗する様子もなく素直に布団に潜り込むと、すぐに二人の寝息が聞こえてきた。

その時、すでに時計の短い針は0を過ぎたところを示しており、長い一日が幕を閉じたのだった。


◇◇◇


目覚まし時計の音が3回ほど部屋を鳴らしてからやっと目が覚めた二人は、数秒間意識を取り戻すことに集中させると、同時に飛鳥がオムツをしていることを思い出した。

「どうだった?」真由が聞く。


ごそごそと手を入れて確認する飛鳥だが、顔が曇る様子はない。

パッと顔が明るくなった飛鳥は大喜びで報告した。

「大丈夫だったよ!」

言葉はシンプルだが、その言葉は力強く、相当嬉しかったことがわかる。


喜んでいるところ、視界の端の時計が映り、家を出るまであと5分程度しかないことにきがついた。慌てて準備をする二人だが、この時飛鳥はこの後に過ちに気が付くべきだったかもしれない。

そして、本来嬉しいはずの真由はどこか腑に落ちない様子だった。

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