遅刻からの死亡(?)
不定期更新です。
暇な時にゆっくり書いていこうと思います。
0という数字が存在しない世界
全てが1-9の数字が並んで管理している世界
全てがそれを当然と考えている世界
決まった事以外起こらない世界
単純な行動パターンのみがプログラムされた世界
戦争を繰り返している世界
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「!」
私、こと笹原白姫は、私立千紫中学校の1年4組に通っている女子中学生です。
今日の文化祭の為に早めに目覚ましをセットしたはずなので、まだ鳴っていないということは、時間には余裕があるはずです。
隣に住んでいる幼馴染と読む仙崎燈夜を起こして、クラスでやるコスプレ喫茶の衣装の確認でもしましょう。衣装は当日くじで決めるので、それまで燈夜が持っているはずです。
さて、今の時間は…
「6時50分!」
大変です!いつも乗っている電車の時間が55分… 駅まではどれだけ頑張っても、5分ではつきません。遅刻確定です。両親は一昨日から出張でいないので頼りになりません…
燈夜は大丈夫でしょうか。燈夜は私よりも早く起きていた試しがありません。もしも、燈夜も遅刻だと、私たちのクラスは一巻の終わりです!隣の家のベランダに私の所から行ってみます。
神様に祈りながら隣の家の窓を叩くと…
「何だよ、白鬼。」
何故でしょう。耳で聞いているだけなのに、「姫」が「鬼」の気がします。気のせいでしょうか。
って!そうじゃありません!どうしましょう!クラスが…
ガラガラガラ
盛大な音を立てて、窓を開けます。そして息を吸って…
「さっさと起きろ!遅刻だ!」
怒鳴りました。
流石の馬鹿燈夜も、ヤバさに気づいたようです。
鞄を持って家を出て行きました。因みに、私たちの学校は私服で通う学校なので、ジャケットだけ着れば、学校に着いて文化祭用の服に着替えれば良いだけなので、なんとパジャマのまま出て行きました。もちろん、これを毎日やっているわけではありませんが、今日は特別です。
私も鞄を持ち、家を出ます。燈夜に追いつくように全力疾走です!あ、もちろん、普通に着替えてますよ?
途中で燈夜を追い抜かしましたが、気にせずダッシュです!ですが、やはり電車行ってしまっていました。次の電車は7時30分です。30分遅刻になってしまいます。
数分後に燈夜が追いついて来ました。息を切らしています。本当に運動不足ですね。そう言ってやると、何故か
「お前が尋常じゃないんだよ。」
と言われました。全くもって不本意です。
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電車が来ました。線路の近くに、燈夜と戯れながら歩いて行くと…
押されました。
朝から酔っ払っているおっさんに突き飛ばされました。落ちます。
「危ない!」
こういう時だけ反射神経の良い燈夜が、庇おうとして一緒に落ちて来ました。そのような場合では無いと分かっていますが、身体が密着してドキドキしてしまいます。ですが、私達が線路の近くに来たのは、電車に乗るため。電車が来てしまいました。
「嫌ー!」
叫びますが、状態は変わりません。私は、ここで死ぬのでしょうか。皆さん、数分のお付き合いでしたが、ありがとうございました。さようなら。
あれ?何故か眩しいです。死ぬ時は、眩しいものなのですか?それとも、ここは天国で、神聖な光が眩しいのでしょうか。私は、あまり宗教には詳しくないのですが、天国とは眩しいものなのでしょうか。
?
光が、何かの形をしているような気がして来ました。数字でしょうか?きっとこれは、幻覚ですね。あぁ、お母さん、お父さん、ここまで育ててくれてありがとう。ごめんね、2人よりも先に逝っちゃって。向こうで待ってるね。
瞼が閉じて行く…
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