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言葉を重ねるしかないんだ(一日一詩(あくまで目標)

静かな部屋で

作者: ふにゃこ(水上える)

締め切った窓でしょう

それを象徴するのは


大空に怯え

換気をやめてしまった


視線に怯え

人の声に怯え

雑音に怯え


花の匂いさえ不愉快になってしまった


空気清浄機だけが

しんしんと稼働する静かな部屋で


それは流れない水を

必死に柄杓で掬っているだけ

やがて濁ってしまう

だからあなたは窒息してしまう


鳥が羽ばたく


あなたは羽音に耳を塞ぐ


鳥を羨み

蝶を蔑み

隣人を呪いながら

「隣人を愛せない愚か者は死ね」と

ひたすらに怨嗟を呻き続ける


ただ一言

「俺を愛してくれ」と言えなかったばっかりに


「善い人間なら俺を愛するべきだ」

としか

言えなかったばっかりに


ネットの小窓の向こう側の住人は

「そう、善い人間ならあなたを愛するべきだ」と

正しさを振りかざして同意を示してくれる


そしてあなたを愛さない



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