ポッピングシャワー風アイスとリニューアルと小鼠族のフフ
その日万次郎茶屋では、3家族でモーモーを育てながら様々な手作りチーズを販売している1家族のササの兄で、小鼠族のフフが何やら楽しそうに愛満達と飲み食いしている。
「う~ん美味しい~♪。今回のアイスも見た目も味も最高だよ、フフ。ねぇ、愛之助。愛之助達もそう思わない?」
「うんうん。愛満の言う通りでござるよ。
フフ、今回のアイスもすごく美味しいでござるよ!
それにしても拙者は、やっぱりフフが作ったバニラアイスにラズベリーやブルーベリーが混ぜ混んである『ベリーベリーアイス』が一番好きでござる!」
「本当だよね、愛之助。フフ兄ちゃんが作るアイスは、どれも美味しくて大当たりだよ!
あ~ぁ 本当に美味しい~!このフフ兄ちゃん家特製のクリームチーズやチョコクッキー、マドレーヌ、イチゴソースをストロベリーアイスに混ぜ混んだ『ベリーチーズアイス』は、本当に何でこんなに美味しいだろう!」
「うん、うん。本当に美味しいへけっ!
それにフフ兄ちゃんが作ったアイスは他には無い。いろいろな面白い味や見た目で楽しいへけっ!
それから僕の一番は『パンプキンラムアイス』へけっよ♪
大好きな南瓜を使ったパンプキンアイスそのものも美味しいへけっが、混ぜ混んであるラムレーズンが大人な味で、まるで大人になった気分になるへけっ!」
「マヤラもフフにいたんがちゅくるアイチュちゅきよ~♪」
見た目がカラフルな色合いのアイスを食べながらフフに話しかける。
「本当チュか!?ハァ~、良かったチュ。
僕のワガママで始めた店チュから家族の皆に迷惑かけたくなかったチュ。
けどその結果。愛満には新レシピの相談や愛之助達には、僕が作ったアイスの味が変わってないか等のチェックの為、何度も試食してもらって悪いチュが、本当に助かるチュ。ありがとうチュ。」
フフは愛満達に頭を下げながら感謝の言葉をのべる。
「そんな、全然だよ!逆に僕達の方こそ手軽に美味しいアイスが食べれて助かってるぐらいだよ。」
「そうでござる!こっちこそ、こんなに美味しいアイスを味のチェックの為にと毎回タダで食べさせてもらえて幸せすぎるでござるよ!」
「そうだよ!逆にこんなに美味しいアイスを食べれて僕達儲けもんだよ。」
「マヤラもちあわちぇよ。」
「僕もフフ兄ちゃんが作った美味しいアイス食べれて幸せへけっよ!」
口々にフフが作った様々な種類のアイスを褒め称えながら愛之助達のアイスを食べる手は止まらないのであった。
「ほんちょにアイチュおいちいね~♪」
◇◇◇◇◇
そもそもモーモーの飼育とチーズ屋を営んでいる小鼠族のササやノノ、ムム達3家族の一員になるササの兄 フフがモーモーの乳を使ったアイスクリーム屋さんを営んでいるかと言うと
初めはフフも家族やノノ、ムム達家族と一緒に皆でモーモーの飼育やチーズ作りをしていたのだが、ある日ササ達に連れられて、万次郎茶屋に遊びに行った所。
その日たまたま愛之助達用のおやつになる。愛満お手製の市販のチョコレートアイスにマシュマロやアーモンドを混ぜ混んだ。愛満大好物の『山道アイス』に加え。
シンプルな見た目ながら贅沢にバニラビーンズが使用された。小さな黒い粒々したバニラビーンズが見て解る。少々お高い高級『バニラアイスクリーム』を食べて以来。その美味しさに大感動し。
その日のうちに家族を説得すると愛満に頼み込み。様々なアイスクリームの作り方やレシピ等を習い。
愛満が好意で建ててくれた牧場内に在る。チーズ屋の隣のお店で自身が手作りしたアイスクリームを販売しているのだ。
◇◇◇◇◇
そうしてフフが持ってきたてくれたアイスを皆で楽しく食べていると、無心で食べていた山背が突然立ち上がり。
「旨い!フフが作るアイスは本当に旨いのじゃ!
ワシが大好きな金時豆アイスは、今日も大粒の金時豆がゴロゴロ入っておって食べごたえあり。味もアッサリしておって最高なのじゃ!
しかし!しかし!今日は心を鬼にしてこの言葉をのべたい!
フフの店のアイスは、どれもこれも美味しいのじゃが何かが足りないのじゃ!………そう!それはインパクトじゃ!インパクトが足りないのじゃ!」
訳の解らない事を力説しだした。しかし
「はぁ!?インパクト?何言ってんの山背?そんなのなくてもフフ兄ちゃんが作るアイスは美味しいじゃん!」
「そうでござるよ。突然立ち上がって何を言うかと思ったらどうしたでござるか?この暑さにやられたでござるか?
それにフフのアイスは、今のままでも十分美味しいでござるし、お客さん達も喜んでいるでござる!」
山背が力説するも、すかさずタリサと愛之助の2人にツコまれ。
「何!?インパクトじゃよ!人が興味を持つこう毒々しい色合いのアイスや人の目を引き付ける夏らしい爽やかな色合いのアイス何かを販売して、客足をのばすためのインパクトじゃよ!解らんのか!?」
2人に必死に説明するも冷ややかな視線をもらうだけで、とうとう愛満やフフに泣き付く山背であった。
◇◇◇◇◇
「うっ、うっ、ヒドイのじゃ。あんな冷たい目しなくてもいいものを…ワシはフフの為を思って、フフのお店が今よりさらに賑わえばと思い。心を鬼にしてテコ入れを提案したのに……うっ、うっ」
「山背、僕のお店の為にいろいろ考えてくれてありがとうチュ。だからそんなに落ち込まなくて大丈夫チュよ。元気出すチュ!」
フフが落ち込む山背を慰めてる横で愛満が
「まぁまぁ、タリサも愛之助もそんな目しないの。山背だってフフのお店の事を考えて言ってるんだから。
それにね、山背の言う通り。村の皆もフフのお店のアイスを一通り楽しんだ事だし。
ここらへんで何か皆が驚くような斬新な新作メニューのアイスを販売するのも良いかもしれないしね。
あっ、あと、いっそうの事店内の内装も少しカラフルにリニューアルしてみようか?」
今だ山背に冷たい視線をおくる愛之助やタリサ達を嗜め。フフの店のリニューアルを提案する。
するとそんな愛満の提案に。何やら店内のリニューアルに興味をしめした愛之助が
「おぉ~♪リニューアルでござるか!それはナイスアイデアでござるよ、愛満!
それなら店内の内装は拙者に任せてほしいでござる!
拙者が可愛くカラフルに、拙者イチオシのマイ○ロちゃん使用にリニューアルさせるでござるよ!」
やや興奮気味に話し出し。愛之助の話を聞いた光貴やタリサ達も
「フフ兄ちゃんのアイス屋さん、マイメ○ちゃんになるへけっか?マイ○ロちゃん可愛いから完成が楽しみへけっ!」
「マイメロしゃん?マヤラやにいたんとおなじウシャミミじゃね♪」
「本当だ!同じウサ耳じゃん!マヤラ頭良い~♪
そうだ!同じウサ耳なら、今ワッフルコーンやカップで販売してる真ん丸のアイスに、マイ○ロちゃんのウサ耳や頭巾に付けてるリボンや花形のクッキーを刺して販売したら可愛いいんじゃない?」
まだ何一つ決定してない中、口々に自分の考えを話。
タリサにいたってはアイスクリームへのデコレーションを提案したりと、アイス屋店長のフフをそっちのけで盛り上がり。
話を聞いた愛之助も更に興奮して
「本当でござるね!マヤラもタリサもまたまたナイスアイデアでござるよ!
あっ!あと、それならばフフに合わせてマイ○ロちゃんの一番の仲良しさんでもある。ちょっぴりハニカミ屋さんのフラ○トくんも内装に登場させるでござるよ!」
「良いへけっね!フ○ットくんは、フフ兄ちゃんと似てるからスゴく良いと思うへけっ。
それからマイ○ロちゃんの他にもフ○ットくんの耳のクッキーやチョコのお髭もデコレーションしても可愛いと思うへけっよ!」
愛満やフフが発言する間もなく。愛之助達の間でどんどん話がふくらんでいき。いつの間にやら決定していくのであった。
◇◇◇◇◇
「と、かき氷のブルーハワイシロップで色付けした水色のバニラアイスクリームにミントリキュールで風味付けして
更にこの準備したパチパチキャンディーを混ぜ合わせるんだよ。
このパチパチキャンディーは、小さいんだけど口に入れるとパチパチして食べた人にインパクトを与えるんじゃないかと思うんだ。
どう?フフ、ここまで大丈夫?解らない所ある?」
フフの店の為の新作レシピを伝授している愛満が、真剣な表情で新作アイスを作ってるフフに声をかける。
ちなみに山背は、茶屋内を無人に出来ないと万次郎茶屋の店番を申し出てくれており。今回の新作メニュー作りには無念の不参加に。
そしてヤル気満々だった愛之助達もタク達との夏休みの課題研究の観察を忘れていた為。呼びに来たタク達と慌てて茶屋を飛び出し。山背に続き無念の不参加になってしまう。
しかしそこは食いしん坊の愛之助やタリサ達、出掛けるさいにしっかりと試食会までには帰って来るからとの言葉を残し。茶屋を後にしたのであった。
そのため愛満とフフの2人は、味見味見と騒がしい外野が居ないなか。2人でゆっ~~~たりと新作メニュー作りをしていた。
「ありがとうチュ、愛満。うん。しっかりノートにも書き写してるチュから、今のところは大丈夫チュ!
しかしこのパチパチキャンディーさっき味見させてもらったチュけど、口の中でパチパチ弾けて不思議で面白いチュね。
完成品をお客さんに食べてもらえるのが今から楽しみチュよ!
それで次はどうするチュか?」
「本当にパチパチキャンディーて不思議で面白いよね。
じゃ次は、さっき作ったパチパチキャンディー入りのミント風味のアイスをバニラアイスクリームと軽くマーブル状になるように混ぜ合わせて冷凍室で凍らせたら完成だよ。
どう?スゴく簡単で夏らしい爽やかな色合いでしょう?
それに食べたらパチパチキャンディーが口の中で弾けてインパクトあるアイスになるし。山背の要望もクリア出来てるでしょう?」
「本当チュね。これなら山背も納得するチュ。
そのまま食べても美味しかったチュから皆で食べる試食会が楽しみチュ!」
「本当だね。なら次は、もう1つの山背要望のお客さんが興味を持つ毒々しい色合いのアイスの作り方を教えるね。」
和やかな雰囲気のなか、フフのアイス屋の新作メニュー作りが何のアクシデントも無く順調に進んでいく。
◇◇◇◇◇
こうしてフフが営むアイスクリーム屋さんに山背太鼓判の2つの新作アイスや愛之助力作のマイ○ロちゃん、フ○ットくんがバランス良くインテリアに取り入れられたリニューアル後の店内の内装がお披露目され。
元からいたお客さんや甘い物や可愛い物好きの等の新規のお客さん達からの人気をよりいっそうはくすのであった。




