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異世界移住一日目



その日、度重(たびかさ)なる隣国からのチャソ王国への行政や国の品格を冒涜するような行為。他国へ向けたパフォーマンスの数々に加え。

国王一家が日々大切に考えているチャソ王国に住まう国民の者達や命を懸けて国を守っている軍等への小さいものから大きなものまで多岐にわたるチマチマした嫌がらせや密漁、密猟等々。

更には、民間人を装った侵略と言っていいものか今一つハッキリ断言できない行為。


そんな数々の出来事から国王一家はじめ。行政、軍、国民全ての者達が我慢の限界をむかえ。とうとう堪忍袋の緒が切れ戦争へと発展してしまい。

かれこれ何年にもわたる大きな戦争に見事完全勝利した。

基本争いを好まず。温厚だが、やられたらばい返しだ!の精神のチャソ王国のかろうじて王国の地入っているだろう。


そう、入ってるだろうと思われる。

王国を管理する者達でさえ、あやふやな記憶の片隅にあるような不便な土地、場所にあたり。

運良くその土地を知ってる人に聞いても華々しく栄える王都から広がる。その土地へと続く道のりは大変険しく。これと言って何のうまみもなく。

かと言って何か特産物が有り。穀物が豊富に育つのかと言われても長年の稲作等で土地が痩せ細り、そういう訳でもなく。

とにかく、その土地を知っている者達からは口々に良い話は聞けず。不人気の土地になり。


そんな土地が有る一番近くの村?町?にしても、その土地を治める領民思いの領主は、毎年王国へと納める年貢に頭を悩ませるほどで………。

年々、若い頃はフサフサ生えていた。とある物達が悲しい事に抜け落ちていき。刻一刻と領主の額の面積が増えてきているほどなのだ。


他にもチャソ王国で毎年1年に一度開催される王主催のパーティーにしても。

チャソ王国の領地を治める領主達は皆、基本何か大切な理由がなければ暗黙の了解で全員参加になっており。

そのパーティーに参加するにしても、やはり嫌な奴は居るもので……………。

型が古いドレスやアクセサリー等を着用しているものならば、陰口や嘲笑ったりする者達がおり。

中には面と向かって嘲笑いに来る強者までいるほどで、その時流行りのドレスを新調したり。せめて1つはドレスに合った新作のアクセサリーを身に付けておかねばならず。

それと共に険しい山道を抜け。僅かしか居ない家来の騎士達と共に王都まで向かう旅費や王都で過ごす旅費が要り。


刻一刻と額の面積が広がってきている領主は、領主と同じ領民思いの妻や子供、領民達に助けられながら胃をキリキリさせ。何とか毎年乗り越えているほどなのだ。

その為、戦争期間は自粛されていた王主催のパーティーの費用にと今年も妻や子供達と力を合わせ。

下手したら自身が治める領民よりも質素な料理を口にして、妻や娘達は内職に励み。

領主の仕事の合間、息子達と共にギルド仕事や畑仕事を密かに頑張っていた。


なので、そんな領主家族の実情を全ては知らないながらも、そんな領主が治める領地近くの無領の地は不人気なもので


ましてや開拓しやすいまっ平らな土地ならまだしも、その土地の中心にはドーンと巨大で険しい大きな山々が連なっており。

開拓するにしても人手と共にお金が沢山かかるのは目に見えていて………………。


更には、その一つの山には戦争中でなかば放置されていた大規模な盗賊がいつの間にやら住み着いており。

その盗賊達を捕獲するにしてもまたお金がかかり。


また中心にドーンとそびえ立つ山々にしても、昔王国の者達が調べた結果によると何か金になる資源が採れるわけでもなく。

いくら険しい山を越えた向こう側に大海原に繋がる海が広がっているらしいとの風の噂で聞いたとしても、誰も手を上げようとはしないのである。


その為、いつしかその無領地は人々から忘れ去られ。

チャソ王国の地にあたるものの。誰もその地がチャソ王国の土地だとは思ってもいなく。

まさか本当に山を越えた向こう側に大海原に続く海が広がっているとは思ってもいなかった。



………と、長々と何が言いたいのかと言うと、管理するにしても人手やお金が沢山かかり。実入りが少ないのに凄く大変で重労働なため誰も領地しょうとしない。

そんな無領地の山々が連なる。とある一つの寂れた山道に彼は降り立った。



◇◇◇◇◇



彼、朝倉 愛満(あさくら よしみつ) 年が28才

もとは自身が生まれ育った小さな村の朝倉村役場に勤務していた男性になり。


ここだけの話。毎年ある1年に1回の職場の健康診断の身長の変化を密かに楽しみにしていた。平均男性の身長より自身の小さい身長が少々お悩みの種になる。

しかし悲しかなぁ、ここ5年。毎日日課の牛乳をせっせと欠かさず飲んでいるにも関わらず。5年前に止まってしまった148cmから一ミリも身長が伸びておらず。

身長を含め。小柄な体格や幼い顔立ち(童顔)の為。よく中学生に間違われてしまう事等が悩みの悩み多き独身男性になる。


更に付け加えるならば、愛満自身が気づかぬ間に役場内のお姉様方や奥様方から、まつ毛バサバサのクリクリした目、1度も染めた事の無い真っ黒で艶やかな黒髪、小柄な身長や体格が合わさり。

ちょこまかと元気に動き回る(働く)姿が何処と無く。とある日本人の匠の皆さんや技術を紹介する番組のマスコットキャラの、あの子犬の豆しばに見えてくるよね、と密かに噂され。

なんだか見ているだけで癒されると、朝倉村役場の隠れマスコットボーイになっていた。



次にそんな愛満の家族構成等になるのだが、元住まいが村役場近くに在る実家暮らしになって、働き者の母方の祖父母と共に

画家を生業にしている。おっとりとした性格の父親

少し珍しい職業の彫刻師(ちょうこくし)という職業を生業にしている。喜怒哀楽がハッキリした。小さな巨人と周りの者達から密かに呼ばれている母親の夫婦揃って共に芸術関係の仕事を生業にしている両親になる。


他にも兄弟はと言うと、愛満より2つ年上で、三つ子の兄2人・姉1人の4人兄弟の末っ子になり。


ちなみに父は母との結婚の際、母の実家 朝倉家に婿養子に来ており。某財布を忘れた陽気なサ◯エさんの旦那さんのように穏やかで優しく。

母親の激しすぎる喜怒哀楽とは対称的に、いつも穏やか口調に優しい笑顔を浮かべ朝倉家の癒し担当でもある。



そして芸術家の両親に関しては、有り難い事にコアなファンがそれぞれに沢山ついてくれていて

芸術関連の仕事が毎月多々舞い込むのほどの多忙さで、月終わりには必ず何かしらの締め切りに終われる始末になっている為。

仕事があまりにも忙しく子育てにさける時間が1日1~2時間あれば良い方で、愛満達4兄弟の子育ては一緒に暮らす母方の祖父母が主にしてくれていた。


その為、愛満は忙しい両親に代わり自分達兄弟を厳しくもあり。愛情たっぷりに育ててくれた祖父母が大好きなお爺ちゃん子、お婆ちゃん子に育ち。

祖父母にベッタリだった幼少期から、どこに行くでも祖父母の後をくっついてまわり。

日々一緒に過ごしていくうちに知らず知らずの間に祖父母の趣味の時代劇や温泉巡りが自身の趣味になり。

同い年の者達とは、なかなか趣味が合わない。少々マニアックな渋い趣味を持つ子供に成長していたのであった。


他にも料理好きの祖母の役に立てばと祖母が作る多国籍豊かな料理作りをお手伝いしたり。

幼い頃に1人、大好きな祖父母の好物の和菓子を作って食べさせたいと思い立ち。子供に和菓子作りは難しいながらも何度失敗しても成功するまで果敢に挑戦していき。

更には自身のねばり強い性格が大当りしたのか、次第にそこいらのアマチュア料理人にも負けない。料理と和菓子作りの腕前が右肩上がりで上達していった。



と、そんな彼が何故住み慣れた家族がいる日本から異世界のチャソ王国に降り立ったかと言うと

彼の産まれた一族である朝倉一族の異世界限定・不思議のほほんパワーが関係していて


『のほほんパワー』とは、様々な原因で増えすぎた邪気や呪い。少なくなりすぎた幸福度のパワーバランスが崩れた異世界において、朝倉一族の者が1人移住し。普通に生活するだけで独りでに邪気や呪いを浄化していき。

副作用で朝倉一族の移住者の回りに居る者達へと普通の人には見えない。移住者から無意識に出ているらしいキラキラした幸福を分け与えていき。異世界のパワーバランスが安定していくらしいのだ。



そして今回パワーバランスが崩れたチャソ王国のある異世界を管理している神様からの相談を受けた神様一族から村・本家の大巫女を勤めるおばば様へと話が来て

この世界と一番相性の良かった愛満(よしみつ)がチャソ王国への移住者として選ばれた訳なのである。


そのため今回異世界への移住者に選ばれた愛満は、突然の事に驚きながらも神様一族から最強の(チート)の数々を授けて頂き。

朝倉一族特有の変な所でキモがドシッとすわっている図太い精神で、その2日後には家族や一族の皆に見送られながら新しい世界に足を踏み入れる事になる。



◇◇◇◇◇



「ウヮ~~~!村で山道は見飽きるぐらい見て歩き回ったけど、この世界の山道は周りに建物が何にもなくて樹木ばかりだなぁ…………………。

それにうちの村みたいに山の樹木の手入れをちゃんとしてないから、あちらコチラで樹木が好き勝手に生い茂り。山全体が鬱蒼(うっそう)として薄暗や。

…………あっ!けど、う~ん、この光景なんか見た事有るような……無いような……………………う~~~ん………あっ、そうだ!爺ちゃんと見た時代劇に出てくる風景に何処と無く似てるんだ!そうかそうか!」


祖父母の影響で時代劇好きな愛満は、とある身分を隠したご隠居と若者達が日本全国を旅して回り。弱きを助け、悪者を懲らしめ、人助けをする。

そんな、とある時代劇で旅の途中に出てくる。山道に良く似た風景に少し感動しながらも、時代劇に良く登場する山道特有のお茶屋が無い事を少し寂しく感じ。


「う~~ん。やっぱり違う世界だから爺ちゃんや婆ちゃん達と一緒に見てたような。あの時代劇に出てくるお茶屋なんか存在しないよね。………………………………そりゃそうだよねぇ…………。」


少し寂しそうに独り言を呟き。愛満は暫く(しばらく)その場を機敏(きびん)な動きで探索をしながら


「ふむふむ。……………そうかそうか。…………へぇー、こんなんなのも自生してるんだ。………ホゥホゥ。」


一通り自分が納得するまで、無事に探索と共に採取を終え。ひと満足した様子で大きく頷くと


「…………そうだ!そうだよね。茶屋が無いなら、僕がココで『茶屋』をやれば良いんだ!……………そうだそうだ、うっかりしてた!

そもそもさっき鑑定の(魔法)を使って、この辺り一体を軽く探索しみたら森の中には朝倉村に居た時、(じい)ちゃんと(ばあ)ちゃん達3人で良く山に取りに行ったヨモギや山菜に良く似た植物が沢山自生してたし。

少し奥の方には竹みたいな植物も見えたから、もしかしたら竹の子も採れるかもしれないし。

それに女神様やおばば様達からは、異世界に着いたら自分の好きな所で好きなようにして生きなさいと言われたしね!

うんうん!安易かも知れないけどココに決めちゃおう!」


朝倉一族特有のポジティブさを発揮させながら、とても安易かも知れないのだが、実に簡単にシンプルに愛満的には大満足のなか永住場所を決めたのであった。



◇◇◇◇◇



永住場所を軽く決めた愛満は、早速神様一族から授けて頂いた最強チートの1つ。

異次元無限収納いじげんむげんしゅうのう(チート)を使って、何もない空間から2枚のカードを取り出し。

1枚のカードを目の前の山道に面する木々の間に置き。もう1枚のカードを自分の横に置く。


すると次の瞬間。眩しい光が一瞬ピカッと辺り一面に光輝き。

あまりの眩しさに愛満が閉じていた瞳を恐る恐る開くと、目の前には和と洋が上手くミックスしたような。木目調の風合いが美しい。大きな一軒家がドーーンと建っており。


自分の想像していた家とはかなり違うものの。これから長い時間を共に過ごす事になるであろう。

自身が初めて手に入れた我が家にワクワクと興奮&興味津々な様子の愛満は、外から家の外壁や家の周りをキョロキョロと見て回り始め。


大きく縦長い京町家風の茶屋格子(ちゃやこうし)一文字瓦(いちもんじかわら)犬矢来(いぬやら)等が備え付けられ。

品が有り、格好良くも感じられ。

何やらオシャレな造りの和カフェ風なお店が窓の外から確認出来。

どうやら愛満が窓や外から覗いて確認した限りでは、愛満が手に入れた自宅は、店舗と自宅が一体になった造りの店舗兼自宅になっているようで、3階立ての立派な造りになる家になっていた。


他にも家の隣には、バランス良く植えられた桜の木や桃の木が満開の花や丸々した桃をたわわに実らせていて

そんな桜の木や桃の木が自生する地面には綺麗に手入れされている。生き生きした柔らかそうな見た目の芝生が生え揃っており。

木々の奥にも桜の木や桃の木がバランス良く間隔を開けて立ち並んでいるのだが、何処かに続くように整備された石畳を挟んだ隣の土地にも同じように桜の木や桃の木が咲き誇っており。

秋に人々の目を楽しませてくれる銀杏(いちょう)の並木道ならぬ。そこには桜と桃の()の並木道が広がっていた。


そしてそんな淡いピンク色に包まれた並木道の間の石畳が続く奥には、小さくであるが大きな神社が厳かに佇ず(たたず)んで居るのが、肉眼でボンヤリとではあるものの何とか確認出来。


更に神社へと続く並木道(&石畳)を挟んだ隣には、愛満の自宅件店舗より3倍…………いや、5倍は有ろうかと思われる。

大きな、大きな、…………巨大な、巨大な某少女の神隠しで登場したような造りの風呂屋のような朱色が鮮やかな縦長い巨大建物がそびえ建っていて


そんなドレもコレも規格外過ぎる自身の目にした全ての物に、愛満は軽く考える事を止め。

今だ目に焼き付いる。あまりにも大きくて豪華な建物達に

『アレは何なんだ!?自分は何を生み出してしまったんだ?』

内心?マークに頭の中を支配されつつもポテポテと頼りない足取りで自身の自宅でもある家ノ前に戻り。

今だ混乱している頭で呆然と立ち尽くしていると、隣に人の気配を感じ。何気なく横を向く(見る)


するとそこには、いつから居たのか愛満より身長の高い。

(※普段自分の小さい身長を気にしている愛満は、基本初対面の相手の身長の高さを無意識で考えてしまいます。)

160cm台有るか無いか位の身長に、長髪の黒髪を高い所で結い。キリリとした美しい中性的な顔立ちの。愛満より(実年齢)少し若い20代前半位の若侍風の格好をした青年が立っており。

青年に気付いた愛満は慌ててお辞儀をしつつ。


「あっ!は、はじめまして。自分、朝倉 愛満(あさくら よしみつ)です。

あなたは、ぼ、僕のガーディアンで良いんだよね!?

…………えっと、さっきも言ったけど……僕の名前は愛満て言います。

気軽に愛満て呼んでね。………それから年が28で、………趣味が和菓子作りと時代劇観賞、温泉巡りくらいかなぁ?

……………う~んと、後、僕の事で何か伝える事あったけ…………?

…………まぁ、後は追い追いで良いか。でね、突然になるんだけど……………僕の弟になる君の大切な名前は僕の爺ちゃんと婆ちゃんと3人で一生懸命考えたんだけど

愛之助(あいのすけ)朝倉 愛之助(あさくら あいのすけ)になります!

どう?愛之助って名前、嫌?

一応、家の家族には爺ちゃん、婆ちゃんを除いて、皆『愛』の字が入ってるんだ。だから僕の弟にもなる君には、そんな『愛』の字を使って名前を考えたんだけど……………。

ほら、愛之助って言う名前にも『愛』の字が使われているでしょう………………愛之助で良い?」


少々…………いや、かなり解りづらいと思うのだが、自身の手の平に『愛』の漢字を書きつつ。

愛満の為のガーディアンに自分達が考えた名前を説明するという。愛満が緊張のあまりヘンテコな自己紹介等をしてしまうという失態をおかすなか。


愛満の異世界移住が決まった際、おばば様達から朝倉一族の移住者が異世界で生み出す。一番信頼出来(でき)、味方になるガーディアンの存在を教わり。

異世界に散らばる朝倉村出身(朝倉一族)の移住者、移住者で全く違う。移住者達にとって、ただ1人になるガーディアンに出会ったさい。まず始めにガーディアンへと名前を授ける事等を教えてもらい。

祖父母と知恵を持ちより考え抜いた末に決めた。愛満の為のガーディアン(青年(若侍))改め、愛満の弟になる『愛之助(あいのすけ)』が貴方の名前だと伝え。


愛満のド緊張のなか。愛之助も頭を下げ、お辞儀して


「こちらこそ、末永くよろしくお願い致しまするでござるよ。

拙者『愛之助』と言う立派な名前を兄者から授けて頂き。大変嬉しく思い、気に入ったでござる!

こんなに立派な名前を拙者に授けて頂き。誠に有り難き幸せでごさるよ。

(それがし)、まだまだ未熟者でござるが、これから誠心誠意、兄者の愛満殿をお守りする所存でござりまする。

ですから、どうぞ何卒良しなにお頼み申し上げるでござるよ。」


何やら、とある人の趣味がガンガン影響している気がするなか


「こ、こちらこそよろしくね。それにありがとう。

そして多分だけど………愛之助の話し方はね。たぶん、…………きっと……いやいや、絶対……………うん、絶対!僕が時代劇好きだからその影響が強く出ちゃったんだと思うんだ。

……と言うか……その喋り方とか姿と言うか、格好とか、……………いろんなゴメンね。本当にゴメン!

それにそれに!僕の方こそ沢山迷惑かける事も有るかと思うけど、これから仲良く暮らしていこうね。宜しく。

だからと言う訳じゃないけど、僕の名前も愛満殿じゃなく気軽に愛満って呼んでよ!

僕も大切な弟になる愛之助の事、今みたいに気軽に愛之助って呼ぶからさぁ。

それにこれから一生一緒に生活していく兄弟になるんだから、お互いに敬語は無しだよ!あっ、あと隠し事も無しね!

仲良くお互いに力を合わせて助け合っていこうね。

はい、じゃあ誓いを込めて握手!」


愛之助と誓いの握手をするため手を出した愛満は、握手が解らず。、少々キョトンっとした様子の愛之助の手をガッチリと掴むと誓いの握手をして満足そうに微笑み。


「解ったでござるよ、愛満。拙者の方こそ末永く宜しくでござるね!」


そんな愛満の姿を見ていて愛之助も嬉しそうに微笑むのであった。



◇◇◇◇◇



その後、愛満と愛之助の2人は無事に異世界にたどり着いたお礼を伝える為。

先程確認した桜の木や桃の木が咲き誇る並木道を通り。並木道奥に有る神社に行く事にした。


たどり着いた神社は、とても広々しており。本殿は大きく立派で、また細やかな細工が豪華絢爛に施されていて

まるで見る者を圧倒させるような白や翡翠、金色の3色を主に使用した色彩豊かな美しさであった。


他にも神社内には澄んだ水がコポコポと涌き出ている透明度の高い大きく綺麗な池が有ったり。

実をたわわに実らせた梅の木やザクロの木。一回銅貨1枚のおみくじの箱(愛満が住んでいた村(日本)では100円なのだが異世界では10円になっていた)等が確認出来。


いろいろ見て回りたい所が多々有ったのだが、今日はまだまだやらなければいけない事が多々有り。

どう考えても時間が足りず、神社内全てをじっくり見る事は出来なかった。


しかしどうやらこの神社の造りは、愛満の元住んでいた朝倉村に在った女神様一族を祀った神社の構えを連想され。

まるで故郷に在る。あの神社を更にパワーアップさせたような。

まぁ、見た目や造り等はいろいろ違うものの。

神社が大きく、また豪華絢爛に巨大化されていて、更にはいろいろと豪華絢爛な造りの建物も増えていたりするのだが……………。


故郷の女神様を祀った神社に雰囲気が似てるなと思いながらも、何やら豪華絢爛な造りの神社が誕生したなと愛満は感じつつ。

これは見た目や豪華さが違うながらも、きっと女神様一族を祀っている神社に違いないと考え。

また神社入り口の鳥居の近くに『朝倉神社』と彫られた看板も目にしていて

愛之助と2人、女神様達にお礼の言葉を伝え。これからの事を祈り。

茶屋を開いた際には、毎朝自身が手作りした『和菓子』をお供えしに来ようと心に決め。2人は神社を後にする。



◇◇◇◇◇



そうして、次に愛満と愛之助の2人は真新しい建ったばかりの新居へと足を踏み入れ。

まず始めに店舗部分になっている愛満宅1階部分を半分以上使用した店舗を見て周り。


左の壁側が小上がりになる広々した畳が敷き詰められた畳座敷席になり。

その奥には広々した造りのお手洗いが男女3づつ有り。

他にも子供連れには嬉しい授乳室や赤ちゃんのオシメを変えれる小部屋が設備され。


茶屋内中央には広々した土足オーケーのテーブル席が3列並び。

その中央奥には小さな作業場付きのカウンター席が有り。


右壁側には、右の奥半分が愛満が手作りする予定の『和菓子』等がディスプレイできる。透明な硝子が嵌め込まれた商品棚が設備され。

背丈が少々アレな愛満の為なのか、ディスプレイ棚奥の床から横L字に続くよう。カウンター席奥の作業場まで床が1段高くなっており。

小柄な、そう身長じゃなく小柄なだけの愛満がディスプレイ奥に立っていてもギリギリ店内が見渡せるような。少々考えられた造りになっていた。


他にも残り右側半分の茶屋内入り口付近の右壁側は床が2段高くなっており。

上り下りしやすいよう2段のミニ階段が備え付けられ。

奥行きある広々としたスペースを利用して、持ち帰り用等の商品がディスプレイ出来る棚が壁に備え付けられていて

真ん中に空いた広々したスペースが、この先ミニライブやちょっとした個展等に多岐にわたり。多目的に使えるスペースになっていた。



そしてガラスが嵌め込まれたディスプレイ棚奥の右側壁に有る扉を開き。足を踏み入れると、そこには京町家特有の縦長でいて作業しやすい広々した台所が有り。


台所場の天井は3階までの高い吹き抜け

台所の床は、木目の美しい床暖房込みのフローリングの床と作業場周りが掃除のしやすいタイル張りの組み合わせになっていて

台所の真ん中には、広々した使い勝手の良い作業台

更には最新の業務用調理器、調理器具、最新の調理家電、大きな業務用冷蔵庫等々が設備され。

台所のそこそこに使い勝手の良い、沢山の隠れ収納スペースも有り。

広々とした食材置き場

料理好きには堪らない、大小様々な形や大きさになる皿や椀等々が収納された。ちょっとした食器店のような小部屋も有り。


部屋の隅には畳2枚が敷れた。丸ちゃぶ台と座布団などが置いてある。

ちょっとしたミニ休憩室等々の使い勝手の大変優れた広々した台所スペースになっていた。



生活スペースしても台所入ってすぐの扉を開けると中庭に面した長い廊下になっており。

1階の中庭隣になる座敷で、二間続きの畳の広々した奥の間

その奥の間隣の落ち着いた色合いで、オシャレな和モダンな家具がバランスよく配置されダイニングルーム

奥庭に面した3階までの吹き抜けの広々した書物室

広々した造りで、日本が誇る高機能な温水洗浄便座トイレ、洗面台


更には奥庭を挟んだ離れに渡り廊下と共に建てられた茶室、露天風呂、檜風呂


2階には愛満と愛之助の各自室、各寝室、客室4室、トイレ、広々としたバルコニー


3階には広々した三間続きの座敷、客室3部屋、トイレになっていた。




登場人物


朝倉(あさくら) 愛満(よしみつ) 28才

黒目黒髪のどこか豆柴に似ている幼顔で、最近めっきり成長が止まってしまった148cmの小さな身長が悩みの種の独身男性。

和菓子作りと時代劇、温泉巡りが趣味。


朝倉(あさくら) 愛之助(あいのすけ)

女神様一族が授けてくれた(パワー)の1つで産み出された愛満のガーディアン。

【※ちなみにガーディアンは一人一人まったく違います。】

黒目黒髪の長髪、若侍風なキリリとした中性的見た目。

【※愛満が体格が大きく、超身長で男くさい男の人に免疫が無く。生まれ育った村の皆も愛満に負けず劣らずのミニマム。

なので愛満が少しでも初めて訪れた異世界で、ストレス無く過ごせるようにや、時代劇が好きな事などが配慮された結果。】

見た目は20代前半で沢山の知識が有るものの。気持ちはまだまだ真っ白な1才と言っても過言でない。



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 冒頭が長々と話しすぎている感じがする。 この小説は「、」と「。」の使い方が変でそれが長々と話してるように感じる理由かも? 基本的に「り」の後に「。」がつくのはおかしいから「、」に変えて…
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