頭な成る上を目指した階段の1段目
田乃倉組に入って2ヶ月がたった中島は初めて、田乃倉組の上部団乃体の盛岡組の本部に当番で行く事に成った。
盛岡組は組員、950人の勢力を持つ組織で山賀組でも大きな組織に入る。
本部当番は、ひと月半に1度回ってくる。
1泊2日の当番勤務だ、山賀組の組長から盃を貰った直参の団体を本部と呼び当番に入る。
ヤクザの世界は大体同じだ、本家は、直参の
組長が1泊1日で当番に入る形式に成ってる
当番とは、電話を受けたり、傘下団体に本家から指示や、親分の指示を伝えたり、各組から本部に詰めてる、組員の食事などを作ったり、雑用一般をこなすのが、主な仕事だ。
本家当番はおよそ、3月に一度回ってくる、2次団体の直参は会費を20万〜30万と2次団体の組よって違うがひと月に一度収める。
本部当番の時に初めてて、田乃倉の親分に会った。
田乃倉組とは違い、早々たる面構えの人間達が、そこに揃っていて、中島は改めて、あ〜ヤクザ世界なんだと実感させられる
親分が本部に夕方に顔だして、
「田乃倉に新顔かと聞く」
すかさず中島が
「中島仁志です、宜しくお願いします」
と親分に挨拶すると
「中々しっかりしとるやないか、生まれはどこや」
と聞くから出身地を言ゅと
「俺と、同じやな」
田乃倉に
「大事に育てや」
田乃倉に話し2階の親分の部屋に上がって行った。
本部で電話番をを田乃倉から命じられて、電話番に着いた。
ヤクザの電話番、特に本部の電話番は電話の受け応えを間違えると、本人は勿論、上司の田乃倉も指が飛ぶ緊張する仕事だ。
だから、信頼する若い衆でないと、任せられない。
盛岡組では親分の弟が副長を努め盛岡会と言ゅ組を創ってる。
無事本部当番を終え帰り支度をしてると、盛岡会の組員が、田乃倉に向かって、雅ちゃん最近は、どうやと、為口で話してるのを聞いて、中島がすかさず
為口をきいた、組員の襟首を掴んで
「誰に為口、きいてるんだ、枝の者に為口を使われるほど、うちの田乃倉は、安目売ってないぞ、ぶち殺すぞ」
と反射的に身体動いた、他の直参が
「勘弁したれと」
止めに入りその場は収まった、親分の弟の若い衆には、他の直参や枝の者は遠慮してるから、中島の行動その場いた本部の親分や副長は勿論ん全員に強烈な印象を植え付けた。
帰りの車で田乃倉はご機嫌だった。
中島の行動が余程嬉しかったですのだろう。
事務所に帰って姐さんの麗華を呼び、本部での出来事を話して聞かせた。
麗華も田乃倉の為に身体を張った事に大変喜び、中島を誉めて
食事会と高級クラブに全員連れて行った。
翌日、田乃倉は、元山と中島を呼んで元山を舎弟に中島を頭にする事を伝えた。僅か2ヶ月で組員7人とは言え組の頭に成ったのである。