ヤクザのシノギ
翌日、中島のアパートに畑野が向えに来た
田乃倉組の事務所は、歩いて20分ほどの所にあるようだ。
歩いて事務所に向かう間に挨拶の仕方や、ヤクザの式たりを簡単に教えてくれた。
ヤクザは組に関係する仕事で失敗したり、親分や仲間の女に手をだしたりしたら、罪のおもさで小指から1本、1本順に指を斬り落として、詫びるとの事だ。
中島はヤクザの事を知らな過ぎたし、全く識らなかった、簡単にヤクザの道踏み入れのを少し後悔して、不安に成ってきた。
ヤクザの恐ろしさや、ヤクザの世界で修羅場をくぐり抜けて来た男達の顔がどんな恐ろしい顔してるか、想像したら、ふるえがきた。
ある、マンションに入り、エレベータの3階のボタンを押した。
中島は、ヤクザの事務所は自社ビルにある思ってたが、ほとんどのヤクザがマンションの1室を借りて事務所として、使ってるとのことだ。
田乃倉組は、このマンションの3階に2部屋を借りて、1室を若い者の寝泊まりの部屋、1室を事務所として使用してるらしい、田乃倉組長の部屋は5階に別に借りてるとの事。
事務所のドアを開けて畑野が
「ごくろさんです、失礼します。」
畑野が玄関に入る、続いて中島も、
「失礼します。」
と言いながら玄関に入った。大阪に来てから、だいぶヤンチャしてたがヤクザの事務所に入るのは初めてだ。
「中島仁志です。今日から宜しくお願いします。」
教えてられたよいに、挨拶をした。
あたまの上から声がした。
「田乃倉組の頭をしてる、元山や、あたま、をあげや」
中島は恐る恐るあたまを上げたそこには、想像と違う男達の顔が並んでた。
土方か、浮浪者の集団か思える面構えの顔の面々がそこに立っていた。
これが、ヤクザの顔か、ヤクザの頭の顔か、これならひと月も有れば俺にでも頭に成れると、確信した。
そこへ昨日見た、綺麗な姐さんがは行って木で、今週分と言いなが、1人1人に5万円を渡している、雑費と別に20万を頭に渡した。
中島に気づいた姐さんが
「中島君も今日からうちの若い衆やっね」
そう言いなが中島の手に5万をにぎらして、
「早く1人前極道になってね」
美しく微笑んだ後に、
「頭、後はお願いね、」
と事務所を出て行った。
ヤクザは給料制かとこのときには勘違いした。
「ま、あがれや」
頭の声に従って部屋入り、1人1人に挨拶をして紹介された。
田乃倉組は、組長田乃倉、中島を入れて8人出来立ての組のようだ。
「まず、便所そうじからやな」
頭が新人の組員のやる事を次次と指示する、いわれた通りに便所掃除を終え、部屋の掃除をしてると、電話が鳴った、若い者の1人が出て、
「はい、はい、分かりました」
と、言って電話を切ると
「頭、親分が、中島をよんでますが」
と、頭に伝えると、
「中島を呼んでる?ほな、行ってこいや」
いぶかしそうに、中島に言った
「親分の部屋は507号室や」
「分かりました、行ってきます」
507号室の前に立ち、インターホン押して、「中島です」と話すと鍵が開く音がして、「はいれや」田乃倉が部屋に呼びいる、
「今日は土曜で麗華がいつもは、電話を受けるやが用事でおらんさかい、お前が受けてくれ。」
うん?言ってる意味が、もうひとつ分からない
要は、土、日、の競馬の日にノミ行為をしてる訳で、客の電話を受ける事だ。
田乃倉組の貴重な収入源のひとつが、ノミ行為な訳だ
電話の受けかたを教えてもらい、電話がなるのを待った。
電話が鳴ると録音テープのスイッチを押して電話にでた。
「はい、松田さん、3連単、3、4、5、8、11、のボックスで、10ですね、くりかえします、3、4
5、8、11、のボックスで10で間違いないですね、はい、わかりました。」
電話を切った、続けて電話にでた。
「はい、西田さん、3連複、2、5、9、10、11、15のボックスで20ですね繰り返します、3連複、2、5、9、11、15で間違いないですね、はい、わかりました。」
この要領で電話をこなして行く、9時30分から11時30分1時から3時30分までが競馬のノミ屋の受けて時間である、
競馬の発足時間が終え、1日が終わった。
テープを録音するのは、後で言った、言わないのトラブルを避ける為の防御作である。
「終わったな、コーヒーでも入れてくれ。」
田乃倉が口を開いた。
「初めて、受けたとは、思えんな、何処かで受けた事あるか?」
「いえ、初めてでし。」
田乃倉の言葉に中島は応えた
「そうか、初めてと、思えんさばきや、明日も、たのむで」
「はい、でも事務所の掃除やら、雑用を頭から、言いつけられてますが」
田乃倉に応ええると、
「ええから、そんなもん、他の者にやらすから、わしから頭に言ゆとくわ」
「今日計算おわらすや」
中島が客が当て金額と外し金額を分けて、田乃倉に渡すと田乃倉が
「今日800万の勝ちやな、土曜にしては、上出来や、中島、お前持っとるな」
800万?いったい幾らの金額をけてるのかと?田乃倉を見た
田乃倉が、
「1本10万や」
10と言ゅことは、100万である、
客は大変な金額を賭けて着てる
田乃倉によると客の殆んどが同じヤクザか、会社の社長達で、ノミ屋で競馬をすると税金が掛からないから、脱税や裏金作りに最適だからだと田乃倉が教えてくれた。
「初めて、つら、を見たときからこいつは、使えると思ったが予想以上や、わしの目に狂いは無かった。」
続けて
「明日からわしに付け、免許は持っとんか?」
「いえ、持っていません」
中島が応えると
「月曜に2週間で取れる、合宿の自動車学校があるから、申し込んでこい」
田乃倉の指示に
「はい」
応えた
「今日はあいつが帰って来たら、旨い物もんでも食べにいこか」
「事務所に帰ったら伝えておけや」
「わかりました。」
部屋を出よとしたら、持っとけと、20万を手渡された。
事務所の者には言ゅ必要ないからと念を押されて多野郡の部屋を後にした。