何度だって
最後のところだけらん視点です
俺はいつも通りバイト先のコンビニでもらってきた物を土産に帰った
どうやら弟の友達も来ているようでちょうどいいや、なんて思っていた
「これ、やるよ賞味期限切れてるけど。
友達も来てたんだったらちょうどよかった」
そう言いながらどんな子か気になって見てみた
びっくりした、まさかこんなとこで会うなんて
「案外近くにいたんですね、探しましたよ弥生…」
その言葉に嬉しくなった
「らん!」
名前を呼んで彼の胸に飛び込めば優しく抱きしめてくれた
「…え?え!?おま、お前の運命の人って男だったの!?しかも兄貴!!」
「いや、性別は知らなかったけど。」
「俺も今知ったし」
「いやいや!なんで知らないの」
「生まれ変わったら性別も変わるだろたまに」
そう、生まれ変わるたび性別も変わる
でも俺は女の方が多いし今回みたいに二人とも同姓って言うのは珍しい
「一緒にいれるならどっちでもいいけどね」
「そうだな、どんな姿でも弥生は可愛い」
「らんはかっこいいから」
二人で笑いあった
---どんな姿でも、どんな声でも、きっと見つけ出すから俺のこと覚えてて下さい
私だって貴方なら転生したって見つけることなんて容易いことよ
らんのこと愛してるもの
弥生、俺も貴方のことを愛してます---
初めての別れの時のことを今でも覚えている
何度も出会い別れを繰り返してきた
時には異性同士で時には同姓同士で
他にも歳の差が大きかったりいろいろあった
その時代によって価値観などが違ったりもした
そのたびにいろんな愛の形を知った
大切さも知った
私達が転生を繰り返しているのはもしかしたらこれを知るためだったのかもしれない
なんとなく今度は教える番なんだと誰かに言われた気がした
これで何回目でしょうか?
なんて聞いてみると数え切れないねと照れくさそうに笑う
よかった
今回はすぐ見つけることが出来た
今はまだ中2の春、弥生は高1
若者らしく何回目かもわからない甘酸っぱい青春を味わおうじゃないか
周りの人も巻き込んでね
そして二人はまた笑いあう
作者もこんな恋愛してみたいです
ものすごく愛し合ってますこの二人
いいなあ(遠い目)